三重県総合文化センター ブログ

フレンテみえ情報コーナー★12月のおすすめ図書

各地からの初雪の便りや街角のクリスマスイルミネーションに、本格的な冬の訪れを感じる毎日です。
早いもので今年も残すところあとわずか。
冬休みにゆっくりと読書をしながら今年一年を振り返ってみてはいかがでしょうか。
フレンテみえの情報コーナーの本もぜひご覧ください。

さて、今月も三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」からおすすめ図書を掲載します。

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貴様いつまで女子でいるつもりだ問題


kisamajyosi

著者 ジェーン・スーさん
出版 幻冬舎

 これまで誰もが見て見ぬふりをしてきた女にまつわる諸問題(女子問題、カワイイ問題、ブスとババア問題、おばさん問題……など)から、恋愛、結婚、家族、老後までーー今話題沸騰中の著者が笑いと毒を交えて、自らの経験や失敗を開陳する宝石箱のようなエッセイ。20代、30代、40代女性の働き方、生き方に知恵と術を授けてくれる、女にとっての教典的物語でもある。モヤモヤ言葉にできない感情に片がつき、読後はスッキリ! 人気ブログ「ジェーン・スーは日本人です」のエントリ(検索は「ジェーン・スーは日本人です」まで)を加筆修正し、新たに書き下ろし20本を加えた全34編。

  

 理屈より気分を優先する女子メンタリティは、社会的弱者に宿るからこそ輝くもの。

  社会経験とコズルイ知恵と小金を備えた女たちが「女子! 私たちはずっと女子」と騒ぎ出したら、暴動みたいなものです。部外者が違和感(ずうずうしさ)を感じ、「あんたら、女子っていう年じゃないでしょう! 」と文句のひとつも言いたくなるのも、無理はありません。

未婚のプロ、ジェーン・スーの真骨頂!

【目次】
貴様いつまで女子でいるつもりだ問題
女子会には二種類あってだな
ていねいな暮らしオブセッション
私はオバさんになったが森高はどうだ
三十路の心得十箇条
エエ女発見や! 
カワイイはだれのもの?
メガバイト正教徒とキロバイト異教徒の絵文字十年戦争
隙がないこと岩の如し
ファミレスと粉チーズと私
ブスとババアの有用性
ババアの前に、おばさんをハッキリさせようではないか。
ピンクと和解せよ。
三十代の自由と結婚
食わず嫌いをやめる
歯がために私は働く
限界集落から始めよう ……など

「おひとり」を不安0で生き抜く女子貯金

ohitori

著者 横山 光昭さん
出版 祥伝社

 貯金は女性を裏切らない! !

 昨今、日本は男女ともにシングル化が進み、もはや結婚せずに1人で生きていくのがごく当たり前と考えられる世の中になっています。
 その中でも仕事やプライベートに充実を感じる女性は年々増えてきており、ライフイベントに「結婚」を必要とせず、自らの意志で1人暮らしを選択している人も多くなってきました。
 前向きに1人の人生を歩んでいく姿は、新しい女性としての生き方を提案してくれます。

 

 その一方、シングルで生きていくには、様々な不安を抱えているというのも事実で、特に将来への経済的不安は多くの人が潜在的に感じている問題です。

 住まい、病気、介護などこれから起こりうる心配の種を少しでも払拭するよう、お金にまつわる知識やノウハウは少なからず身につけていかなければいけないことでしょう。

 本書は安心して幸せなシングルライフを送れるための「お金」の話を分かりやすく解説した一冊となっております。
「マンションは買ったほうがいいのか」
「貯金はいくらあったらよいのか」
「保険は入ったほうがよいのか」
など基本的な知識から、貯金体質になるためのコツなど、将来につなげるきちんとした経済観念が身につく内容が満載です。

【目次】
第一章「わたしって一生おひとり?」と思ったら
第二章 おひとり女子の「マイホーム」問題
第三章 いつかはくる「老後」のおひとり生活
第四章 今、貯められないでいる理由を考えてみよう
第五章 今すぐできる貯金習慣をマスターしよう
第六章 シングル女子を助けてくれる金融商品の基礎知識

平成28年2月13日(土曜日)には「第2回 独身(シングル)のための座談会的カフェ」を開催します。
平成27年11月に実施し、好評をいただいた座談会カフェの第2弾です。
30代から40代の独身(結婚未経験)同志で、普段思っていることや結婚観、人生観について話をしてみませんか。
男性の参加も歓迎します。

詳しくはフレンテみえホームページにて近日公開します。

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フレンテみえ情報コーナー

図書の貸出【 お一人につき、3冊・2週間 】

初めて利用される方は、登録手続きのため保険証・免許証などの身分証明書をお持ちください。

開館時間:9時から19時まで
閉館時間:センター休館日と同じ
休館日:毎週月曜日 (月曜が祝日の場合、その翌日以降の最初の平日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)

取材ボランティアレポート「思春期の『性』と『性暴力』〜子どもが自分を守るために、大人が子どもを守るためにできること〜」

そうぶんの主催イベントを取材ボランティアがお伝えします。

講師写真

思春期の子どもたちが性犯罪に巻き込まれる事件などを多く耳にする昨今、私たち大人が子どもにどのように関わればよいのかを知りたく、このセミナーを受講しました。

講師はウイメンズカウンセリング名古屋YWCAフェミニストカウンセラーの具ゆりさんです。パワーポイントを使っての説明で、大変わかりやすく受講できました。また、三重県警からも子どもを取り巻く性犯罪について具体的に現状の説明があり、この問題の深刻さを改めて知り大変参考になりました。

第二の反抗期とも言える思春期の子どもたち。体の変化に伴って心の変化が起き、親との葛藤や大人への不信感や異性・同性への性的な関心などが現れてきます。

そのような時期に子どもを取り巻く「性」と「性暴力」の問題について説明があり、子どもたちが性被害にあった加害者との関係で、実に4人に3人が顔見知りからの犯行(76.8%)で、その内「よく知っている人」からの被害は(61.9%)となっています。内訳は、実父・叔父から、また施設での性的虐待、教師のわいせつ犯罪などです。抵抗できない子どもたちが誰にも相談できなくて苦しみ、自分を責めつづけています。また、世間の偏見として被害者にも落ち度があるという「強かん神話」があり、加害者は開き直り、弁解、言い逃れ、うそなどで責任を相手(子ども)のせいにして地位を守ろうとします。

実際に性被害にあった10代から20代の5人の証言のビデオが映し出され、性犯罪は「魂の殺人」だといわれる実態を知り、衝撃を受けました。

デートDV(交際相手への暴力)の現状の報告もあり、三重県内の全県立高校を対象とした調査では被害経験が女性で3人に1人、男性で6人に1人あり相談先は友人が95%という現状でした。身近で起きている数字に驚きました。また、性交経験は低年齢化(中学生:男子4%、女子:5%、高校生:男子15%、女子24%、大学生:男子、54%、女子47%)しており、19歳までに妊娠中絶する割合は高い状況です。これらの現状を知り、大人が子どもを守るためにできることとして体と心の性教育、望まない妊娠をしない知識としての避妊方法などを教えることの大切さを実感しました。

講座風景

三重県警の担当者からは「子どもをとりまく性犯罪」についての講演がありました。

性犯罪被害の特徴として、世間一般の偏見があり、被害の届け出がなされにくいが、26年度の警察での認知件数は強姦:1250件、わいせつ:7400件(それぞれ全国)です。その内、面識ある者からの被害が約5割で被害者の約4割が未成年。神奈川県児童相談所が報告した件数によると、平成18年から20年度までに受理した性的虐待件数の内、7割が父親からの被害となっています。また、現状では強姦罪で服役した加害者は、出所後5年間に17%が再犯しています。

もしも被害に遭ったときは#9110(警察安全相談電話)へ電話をしてください。警察への被害の届け出が遅れると犯罪を実証する証拠が少なくなってしまうので、なるべく早くにご相談ください。また、犯罪被害者支援の施策として、女性の警察官へ相談することもできます。

(レポート:葛山 則子)

レポートした講座情報

思春期の「性」と「暴力」〜子どもが自分を守るために、大人が子どもを守るためにできること〜

日時 11月21日(土曜日)10時から12時まで
会場 三重県生涯学習センター 2階 視聴覚室
講師 具ゆりさん(ウイメンズカウンセリング名古屋YWCA フェミニストカウンセラー)

フレンテみえ情報コーナー★11月のおすすめ図書

日ごとに寒さが増していく今日この頃。
寒い日は暖かい部屋で読書をするのも、良いのではないでしょうか。
フレンテみえの情報コーナーの本もぜひご覧ください。

さて、今月も三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」からおすすめ図書を掲載します。

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産業カウンセラーが教える「つぶれない働き方」の教科書

産業カウンセラーが教える「つぶれない働き方」の教科書
筆者 吉岡 俊介さん
出版 彩図社

シニア産業カウンセラーである筆者のカウンセリングルームは、オフィス街に立地しているので、ストレスを抱えたビジネスパーソンが多く訪れます。そんな彼らが決まってする質問がこれです。
「“つぶれない働き方”をするためにはどうしたら良いのでしょうか?」
この本には、仕事でつぶれてしまった経験を持つ筆者の体験を踏まえ、さまざまな具体例を挙げながら、「つぶれない働き方」のポイントやヒントが盛り込まれています。
みなさまの快適で豊かな生活の実現のためにこの本をお役立てください。 

また、12月20日(日曜日)には、この本の筆者である吉岡俊介さんを講師に迎え、「定年を迎えた男性へ 家庭円満コミュニケーション講座」を開催します。
定年退職後、家族とのコミュニケーションに困っている方、この機会に仕事とは違う新しい人間関係について一緒に考えてみませんか?
これから定年を迎える方も、是非ご参加ください!
詳しくは以下のリンクからご覧ください。

「家庭円満コミュニケーション講座」イベントページへのリンク

好かれる女性リーダーになるための五十条

好かれる女性リーダーになるための五十条

著者 有川 真由美さん
出版 集英社

上司になったときに、とるべき言動、心構えとは?
周囲にお手本になる存在が少なく、とまどう女性たちのために、ベストセラー『感情の整理ができる女(ひと)は、うまくいく』の著者が贈る、実践的アドバイス。
コミュニケーション術、セルフコントロール術、マネジメント術の3つに分かれて解説しているこの本から、「好かれる」リーダー像について考えてみましょう。

12月5日(土曜日)、6日(日曜日)には「女性のためのエグゼクティブ・リーダートレーニング」を開催します。
企業などで管理職として働き、さらに上を目指す女性を対象に、部下のマネジメント術を学びます。
自分のなりたいリーダー像について、一緒に考えましょう。
詳しくは以下のリンクからご覧ください。

「女性のためのエグゼクティブ・リーダートレーニング」イベントページへのリンク


フレンテみえ情報コーナー

図書の貸出【 お一人につき、3冊・2週間 】

初めて利用される方は、登録手続きのため保険証・免許証などの身分証明書をお持ちください。

開館時間:9時から19時まで
閉館時間:センター休館日と同じ
休館日:毎週月曜日 (月曜が祝日の場合、その翌日以降の最初の平日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)

三重県初のパープル・ライトアップを実施します!

パープル・リボンのアイコン

 毎年11月12日から25日までは「女性に対する暴力をなくす運動」期間です。
 今年度も全国各地で、女性に対する暴力根絶のシンボルであるパープルリボンに
ちなんで「パープル・ライトアップ」が実施されますが、三重県総合文化センターでは、2015年11月20日から11月23日までの4日間(各日17時00分から21時00分)、
三重県内で初めてとなるライトアップを実施します!
 このライトアップには、暴力根絶の呼びかけと、被害者に対して「あなたは一人ではない! 相談をしてください」というメッセージが込められています。
 また、当日は啓発のミニイベントにご参加いただいた各日先着100名様にプレゼントも用意しています!
 ぜひ、連休の夜は総合文化センター祝祭広場へお立ち寄りください!
 イベントの詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

パープル・ライトアップイベントページへのリンク

 「暴力」というと、多くの方が思い浮かべるのは、「殴る」「蹴る」といった身体的暴力ではないでしょうか。しかし、「暴力」とはそれだけではありません。
 今回は様々な暴力についてご紹介します。

  • 精神的暴力(バカにする、無視する、どなる、大切なものをこわす、など)
  • 身体的暴力(殴る、蹴る、髪を引っ張る、首をしめる、物を投げつける、など)
  • 社会的暴力(メールや電話・SNSをチェックする、友人関係を制限する、外出を制限する、など)
  • 経済的暴力(お金を渡さない、生活費を制限する、仕事をさせない、など)
  • 性的暴力(むりやり性行為をする、避妊に協力しない、など)

 あなたが「こわい」「苦しい」と感じることは、もしかするとDV(配偶者等からの暴力被害)かもしれません。内閣府の調査によると約4人に1人の女性がDVにあっており、被害を受けた女性のうち、約9人に1人がその暴力によって「命の危険を感じたことがある」と答えています。
 不安や悩みを抱えている方、ぜひフレンテみえ相談室へご相談ください。
相談室についての詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

フレンテみえ相談室ページへのリンク

 このライトアップを機に、いろいろな種類の暴力がある事を知ってもらい、暴力の被害者が一人でも少なくなる事を願っています。

第七劇場主宰 鳴海康平さん インタビュー(後編)

11月22日(日曜日)、23日(月曜祝日)小ホールで開催の第七劇場「Alice in Wonderland」について、2回にわたり、第七劇場主宰の鳴海康平さんに作品の特徴や演出についてお伺いしました。今回はその後編をお届けします。

鳴海康平さん

第七劇場代表 鳴海さん 津市美里の劇場 Théâtre de Belleville テアトル ドゥ ベルヴィル にて

2 舞台について

舞台についてお伺いします。この「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」をどう舞台化しますか?全編やるとか?

鳴海康平さん(以下すべて):児童文学としての側面があるとはいえ、2つの原作は声に出して読むと合計で約5時間くらいかかりますし、主だったものでさえ合わせて20以上のキャラクターが出てきます。オールスターのキャラクターにしたいのはやまやまなのですが、キャラクターを厳選して、2つの「アリス」をミックスして約75分に再構成しています。構成上、登場させられなかったキャラクターもたくさんいます。物語は実在のアリス・リデルがハーグリーヴズ家に嫁いだ後の設定です。そしてキャロルが亡くなったことを契機に、キャロルとの思い出として読み直される「アリス」と、アリス・リデルやキャロルが書いた手紙などの引用を挟みながら進行していきます。

原作の挿絵だったり、ディズニーだったり、観る方も頭の中にキャラクターのビジュアルがあると思うんですが、舞台上どういう演出になりますか?

現実の舞台では、登場人物が物理的に大きくなったり小さくなったり、消えたりは難しいですよね。でもそこが舞台体験の醍醐味でもあって、観ているひとは想像力で参加することで非現実感を味わってもらえたらと思っています。衣装は日常的な服に、非日常的なアクセントを付け加えることで、キャラクターの外見を特徴的に表現しています。

猫の着ぐるみとかが出てくると変ですしね。

ミュージカルとか子どもだけのための作品とかだと、着ぐるみもフィットすると思うんですが、そうじゃないと私としてはちょっと醒めてしまうんです(笑)。子どもだけではなく、研究者や文学者、ほかの分野の多くの表現者など、これまでたくさんの大人を惹きつけてきた側面も大事にしたいと考えています。ハンプティ・ダンプティとか帽子屋とか三月ウサギとか、原作を読むと荒唐無稽なキャラクターに思えるのですが、ひとが目の前で演じてみると、こういう変わったひとって結構身近にいるんじゃないかと思えるのが不思議です。そういう現実感が「ただのファンタジー」で括られないためにも、日常感がある衣装で造形しています。

今回の作品は原作を元に再構築した作品という事ですが、鳴海さんは台本があるより自分で再構成した方が作りやすいですか?

画像 

私は今までの演出作品のほとんどを自分で原作を構成していますので、舞台空間をイメージしやすいのは確かですが、昨年の「シンデレラ」は津あけぼの座・劇 団Hi!Position!!の油田晃さんの台本でしたし、東京でアトリエを共有していたユニークポイントの山田裕幸さんの「水の中のプール」、ほかには 別役実さんの「マッチ売りの少女」を上演したときなど、自分で台本を構成しないときは、そこに書かれていることを形にしてみて見えてくる劇構造があるの で、使う頭の回路や演出作業のおもしろさの種類が違いますね。

作品のテーマとしては?

チラシのコピーにもある「わたしは、だれなの?」がメインのテーマです。「不思議の国のアリス」では、いろんなキャラクターがアリスに「おまえは誰?」と聞くんですね。そして勝手に決めつける。「鏡の国のアリス」にいたっては、誰?とも聞かずに勝手に決めつける(笑)。アリスの主張はほとんどの場合は理解してもらえません。研究者の間ではアリスという一人の女の子が自分がいったい何なのかを考える視点で捉えられることがあるんです。つまり、アイデンティティがテーマというわけです。

自我の確立のようなテーマがあるんですね。

物語のアリスは6〜7歳のままですが、実際のアリス・リデルは成長するわけで、そのギャップがモチーフになります。物語の中のアリスは周囲から自分が誰であるか理解されないままですし、物語の中で永遠に少女として時間を止められてしまうわけで、その不可思議な寂しさや苦しさにも興味を持ちました。面白いのは、ヴィクトリア朝では少女の成長を年齢ではっきり区切る考え方もあったようで、つまり何歳までが少女で何歳から少女ではなくなるというような。「鏡の国のアリス」でハンプティ・ダンプティが言う「7歳でやめておけばよかったのに」という台詞には、アリスが7歳のままなら少女なのにそれ以上になると、思春期に入り、大人の女性へと成長し変化してしまうことへの、皮肉や抵抗が込められているとも考えられます。物語の中のアリスは、永遠にその年齢で止められたままなのが幸福かどうかの問題がありますが。

確かに子どもでも8歳を超えてくると固有の人格を持ってくるイメージがありますね。

アリスは「不思議の国」や「鏡の国」に迷い込むのですが、その中でもその向こう側の不思議な世界事体は否定しません。7歳ぐらいの少女ならではの世界観だと思います。大人になれば、自分や世界に対して好きや嫌い、正しいや間違いなどを判断してしまいますが、少女にとって自分をとりまく世界は興味の対象であると同時に、未知の世界です。少女自身も、言葉で自分を表現することもできますが、自分についてわからないことも多い。大人でも多いですが(笑)。自分の中にも外にも、どんな変なことが起きても受け入れる余地がたくさんある。そういう変幻自在というか柔軟な年齢なんだと思います。そこにキャロルが抱いた関心のひとつがあるように思います。しかし、現実のアリスは大きくなっていく。キャロルにとってはアリスだったはずなのに年齢が変わると「アリス」じゃなくなる。産まれてから死ぬまで、そのひとは、そのひとのままで別のひとになるわけではない。それなのに、少女、思春期、女性などのように成長に合わせての変化に加えて、子ども、姉、妹、母、祖母、などの家族関係の中で立ち位置が変わっていきますし、現在で言えば仕事をしていれば、バイト、社員、部署、役職などのステータスで自分を外側から判断されてしまうことも多い。じゃあ、自分って何なの?というのが、今回「アリス」を読み解く上で大きなテーマになりました。大きくなってもあなたはあなたなのですか、それとも違う何かなのですか、違う何かというのは誰なのですか、もし大きくなっても同じなら何が同じなのですか?という禅問答のような問いですね(笑)。

舞台美術も鳴海さん自身がプランしてますね。

はい。舞台美術や照明、音響についてもマスタープランは私が考えます。そのマスターを元に照明や音響の担当からの提案や意見をもらって具体化していきます。原作ではアリスはいろんな場所を移動して変なキャラクターに出会います。今回の舞台作品では回る舞台を作って表現しようと思っています。大がかりな舞台構造なので大変ですが、アリスの世界観には重要だと考えました。劇中の音楽は「シンデレラ」でも劇中歌を作曲してくださった金沢在住の作曲家、浅井暁子さんに担当していただいています。キャロルがパロディの元にした曲を編曲してもらったり、イメージやモチーフを伝えて曲を新たに作ってもらったりしています。それらの曲は主に舞台上で出演者がピアノで生演奏します。

配役など伺ってもよろしいですか?

 「鏡の国のアリス」挿絵(絵 ジョン・テニエル)
今回、出演者を公募してオーディションを行い、1人が採用になりました。アリスはそのオーディションを通過した佐々木舞さんが演じます。ピュアなたたずま いや瑞々しさがアリスにしっくりくるし、ダンスもされているので体も利く方です。また原作には出てこないルイス・キャロルを第七劇場の小菅紘史が、アリス・リデルを佐直由佳子が演じます。「鏡の国のアリス」で出版前に削除された「スズメバチ」が登場しますが、ほかにどのキャラクターが出てくるかはお楽し み、ということで(笑)。あと、チラシには掲載できなかったのですが、三重県内の俳優のためのトレーニングプログラムを実施していて、そのプログラムに参 加している三重の若い2人も出演します。

最後に劇団の話を。もともと年1回新作公演をお願いしているのは、第七劇場の新たなレパートリーを作ってもらおうと思っていて。忙しく公演活動していると昔の作品をやってしまいがちだけど、レパートリーを増やしてもらいたくてその手助けを私達がしたいと思っています。第七劇場としては今後どういう作品を作っていきたいと思っていますか?

そう言ってくださるのはとてもありがたいことです。私たちは国境を越えられる作品づくりをポリシーのひとつにしています。これまで海外4ヶ国、国内15都市で公演してきました。これからも昨年美里に開設された新拠点 Théâtre de Belleville を基盤に、国内外で作品を発表していきます。そのとき実は大切なのは新作の存在です。手間も時間も費用も大きくかかる新作ばかり量産していても行き詰まりますが、再演ばかりでも表現の発展性がありません。そのバランスが肝になるわけです。その意味で年に1度その機会をいただけることは大きな軸になります。その新作を県内の別の場所や、県外、海外へと巣立たせていきたいですね。そして、私たちが三重県に拠点を移して感じることがあります。たとえば東京のような地域ではエッジの効いた前衛的な表現の作品でも人口の0.01%が劇場に来るだけでも1000人以上になりますし、自分が演劇をやっているまたは関わっている人口自体が多いので、ほかの地域とは劇場体験と親しみがある人口絶対数が違います。でもほかの地域では単にエッジが効いている、ある意味で限られた観客のためだけの志向性ではだめで、同時に普遍的な要素を持っていないといけない。見たことないようなスタイルの演劇でも、劇場で客席にいるみなさん一人ひとりにとって劇的な体験をしてもらうことが重要で、エッジが効いている、つまり表現の可能性を探りつつ普遍的な要素を持ちながら国境を越えられる作品という、より私たちの目標に対して明確にシビアな作品製作になってくると思います。お芝居好きのひとにも、そうでないひとにも、個々それぞれに刺激的な劇場体験をしてもらいたいわけです。その意味では今回の原作「アリス」は子どもから大人まで広く知られているタイトルですし、劇場体験に親しみが薄いひとも、現代演劇にアレンジされた「アリス」を体験しにぜひ劇場に来てほしいと思います。

普遍性や強度があれば地方でも伝わると?

はい。それを信じて活動していくのが重要だと思います。絵画でいえばピカソの「ゲルニカ」やモネの「睡蓮」など、当時の表現の可能性を拡げた革新的で強烈な作品には、見るひとが絵画に明るくなくても、目の前で見ると訴えかける強い何かがあります。好き嫌いや相性があるの当然ですが、劇場に行くことがわくわくするような作品づくりをしていきたいですね。

「Alice in Wonderland」楽しみにしています。ありがとうございました。

日曜14時・月曜14時公演の販売終了と追加公演のお知らせ

11月22日(日曜日)14時の回と11月23日(月曜日)14:00の回につきまして、好評につき前売販売を終了いたしました。これに伴い、追加公演を実施します。

追加公演:11月22日(日曜日)18時開演

詳細は公演詳細ページをご確認ください。

公演詳細ページ

第七劇場主宰 鳴海康平さん インタビュー(前編)

11月22日(日曜日)、23日(月曜祝日)小ホールで開催の第七劇場「Alice in Wonderland」について、2回にわたり、第七劇場主宰の鳴海康平さんに作品の特徴や演出についてお伺いしました。

鳴海康平さん

第七劇場代表 鳴海さん 津市美里の劇場 Théâtre de Belleville テアトル ドゥ ベルヴィル にて

1 原作について

そもそも「不思議の国のアリス」を題材に選んだ理由は?

第七劇場代表 鳴海さん

鳴海さん(以下 すべて):ひとつは、昨年ベルヴィルのこけら落とし公演で「シンデレラ」を上演しまして、本当に幅広い年代の方に劇場に来ていただきました。今回の公演もたくさんの方に気軽に足を運んでいただきたくて、老若男女に知られている題材にしたいと思いました。もうひとつは「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」は多くの方がディズニーの映画などでご存知かと思いますけど、意外と原作は読んでいなかったり忘れていたりするので、改めて原作の世界感を楽しんでもらう機会になればと思いました。

原作についてお伺いします。「不思議の国のアリス」はアリスがウサギを追って穴に落ちる所から始まって、不思議の国でいろんな生き物たちと出会ったり、アリス自身が大きくなったり小さくなったり、で最後は夢でしたという「夢オチ」話でしたね。

そうですね、チョッキを着て、時計を持った白いウサギが走っていくシーンは有名ですね。「不思議の国のアリス」も「鏡の国のアリス」も、ロードムービーのようにアリスがいろんなキャラクターに出会っていく話ですが、いろんな場面が切り替わっていくだけで物語らしい物語は実はないんですね。児童文学でよくある勧善懲悪話でもイソップ寓話のようにわかりやすい教訓話でもなく、ナンセンスでバカバカしい話によって構成されています。出てくるキャラクターはとっても特徴的で面白いですね。この作品は150年前に英国で出版されたのですが、作者のルイス・キャロルが数学教師をしていたオックスフォード大学の学寮長であるヘンリー・リデルの娘たちに即興で語った話が元になっています。その娘たちの中に、キャロルの一番のお気に入りだったアリス・リデルがいます。キャロルは数学者であり論理学者でもあって、とっても緻密にバカバカしい事を書いた作品です。公演を観る時にもし話の筋を忘れていても、そもそも物語自体がないような筋ですし、構造もシンプルなので問題ありません(笑)。「不思議の国のアリス」はアリスがウサギを追いかけて不思議の国に行って、最後はなぜか裁判に出て、不条理なやりとりに怒ってトランプたちを一蹴したら夢から覚めたというお話。「鏡の国のアリス」は鏡を通り抜けて鏡の国に行き、最後は女王になったアリスの晩餐パーティーがしっちゃかめっちゃかになったことにアリスが怒ったところで現実に帰ってくるという話。世界の構造としては同じですね。

この作品は当時の英国でどう受け止められたのですか?

150年前は日本はまさに幕末の時期で、英国はヴィクトリア朝時代です。子どもへの躾が大変厳しい時代で、女性のスカートの丈が年齢によって決められたりもしていました。児童文学は教訓めいた話ばかりだったんですね。その中でこういったバカバカしい作品はとっても受けました。当時の流行歌や、日本でいえば桃太郎や浦島太郎のように誰もが知っているキャラクターのパロディも登場させて、今でいえばベストセラーでした。またナンセンス文学の発展に大きな影響を与えた作品として大人の関心も集め続けてきました。今でも児童文学やナンセンス文学だけではなく、哲学や数学、論理学においても研究の対象となったり、2つの「アリス」の言葉がさまざまな場所で引用されたりしています。

アリスが大きくなったり小さくなったり猫が消えたりと非現実的な事がたくさん起こりますね。当時としては画期的な表現だったのでしょうか?

とっても突飛な表現だったと思います。ほかにもライオンとユニコーンにケーキを切り分けるシーンがあるのですが、「まず配る。切り分けるのはその後だよ。」という具合に物事の順序が逆になっています。白の女王の指から血が出るシーンでは、先に叫んでから指を刺して血が出ます。こういう時間の流れを逆にした表現があって当時は画期的だったようです。例えば、私たちが映画「マトリックス」で見た、タイムスライスという技術を使ったあの有名なシーン、銃の弾丸をよけるあのシーンを画期的に感じたことに近いと思います。また「不思議の国のアリス」が出版される6年前にはダーウィンの進化論「種の起源」が世に出て宗教界と大論争になっています。価値観が激動する時代だったわけです。2つの「アリス」はジョン・テニエルという画家が挿絵を描いているんですが、物語の中には登場しない猿が描かれている挿絵があるんです。キャロルがアリス・リデルにせがまれて手書きでつくった「地下の国のアリス」(不思議の国のアリスの原作)にも猿が描かれています。これは進化論の論争の影響のようです。

アリス挿絵
「不思議の国のアリス」挿絵(絵 ジョン・テニエル)

いままでたくさん映像化されていますね。ディズニーの映画が有名ですが。

チェコの映像作家の奇才ヤン・シュヴァンクマイエルはア リスに関連する映像作品も絵本の挿絵も描いていますし、最近ではティム・バートン監督の映画「アリス・イン・ワンダーランド」が記憶に新しいですね。ジョニー・デップやアン・ハサウェイが出ている作品です。これは「アリス」の後日談になっていて、19歳になったアリスが再び不思議の国に行くという構成に なっていて、二つの「アリス」がミックスされていて、両方の登場人物たちが登場します。「アリス」のミュージカルや、映画、漫画はたくさんありますし、ほかにも「アリス」を原作した小説やアニメ、イラストも多くつくられていて、いろいろな分野に影響を与えていますね。そしてキャラクターとしてのアリスは 「少女」を示すひとつの象徴にまでなっていると思います。

鳴海さんの一番好きな場面は?

「不思議の国のアリス」の第10章「ロブスターのカドリール」でロブスターを何度も海に放り投げる踊りを説明するシーンがあるのですが、その光景を想像するとまったく意味がわからなくて笑えます。残念ながら今回の舞台作品では使っていないんですけど(笑)。舞台作品ではキャロルとアリスが過去を思い返すシーンを挟みながら進行しますが、そこで引用している彼らの手紙の内容も、2人のアンバランスな関係が読み取れてとても興味深いです。

キャロルとアリス、実際の2人の関係はどのようでしたか?

1865年「不思議の国のアリス」が出版されたとき、アリス・リデルは13歳、キャロルは33歳でした。出版される前年に、リデルの母親から娘たちとの交遊関係において拒絶されたようです。キャロルは多少変わっている部分があって、アリスを喜ばす為にお話しや手紙をたくさん書いていたようですが、それらの接し方がアリスの母親から怪しまれてしまい、アリスや家族とのつきあいを遠ざけられたとも言われています。キャロルの日記が部分的に親族によって切り取られてしまい、真実はわかっていません。当時の英国は階級意識が強かったですから、それも影響していたかもしれませんし、当時女性は14歳から結婚が認められていましたので、婚期が近づいたこともリデル家が気にしたのかもしれません。そして、キャロルは写真技術の創世記の時代を生きたアマチュア写真家でもあったのですが、仲の良い少女の、今で言うところのコスプレ写真をたくさん撮っていました。リデル家と疎遠になった少し後からは、少女のヌード写真も撮影するようになります。当時は少女のヌード写真を撮影することはそれほど珍しいことではなかったようですが、キャロルは親の許可を得て撮影していたそうです。この辺りのことが独り歩きして、キャロルのイメージに対する誤解が生まれたようですが、今日の研究では彼は少女を性的対象ではなく穢れのない神々しくも愛らしい存在として考えていたというのが有力です。ただ、牧師の家に生れ、長く聖職であったことから生涯独身で、大人の女性との私的な付き合いは少女の友達に比べたら圧倒的に少なく限られたものだったようです。アリスの母親に距離を置かれて以後、アリスとの交流はほとんどなかったようですね。13歳になったアリスを見かけたキャロルの日記には「とても変わってしまった。つまらなくなってしまった。おそらく女の子が娘に変わっていく、あの厄介な時期なのだろう。」と書いています。児童から思春期を迎えて女性に変わっていく少女の変化はキャロルの関心を大きく左右していたようです。今回の作品では原作「アリス」に物語としては描かれていないキャロルとアリスの関係もテーマのひとつとして描いています。

(後編に続く)


公演情報

第七劇場 新作国内ツアー2015「Alice in Wonderland」

日時
2015年11月22日(日曜日)14時開演
2015年11月23日(月曜祝日)14時開演
場所
三重県文化会館小ホール
チケット料金
整理番号付自由席 一般2,000円(当日2,500円)25歳以下1,000円 高校生以下500円
※未就学児無料(無料券を発行、座席確保のためご予約お願いします)

公演詳細ページ

フレンテみえ情報コーナー★10月のおすすめ図書

だんだんと肌寒い日が増えてきましたね。朝晩の寒暖差が大きい今の時期は、
体調を崩しがちです。
皆さんも体調管理にはお気を付け下さい。

さて、今月も三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」からおすすめ図書を掲載します。

フレンテみえトップページへのリンク

いつまでも会社があると思うなよ!

いつまでも会社があると思うなよ!表紙画像

著者 川島 高之さん
出版 PHP研究所

かつて、男性にとって会社は確かに「安全地帯」であった。しかし今は……。
長時間労働の対価であった「終身雇用と年功序列」が崩れ、合併や倒産も珍しくなくなった今、会社だけを頼りにしていたら、男の人生どんづまりになるかも知れない。
そんな時代だからこそ、仕事(ワーク)と共に、私生活(ライフ)と社会活動(ソーシャル)という「3本柱の生活」があなたの人生を強く、豊かなものにしてくれるのである。
筆者が「元祖イクボス」として3本柱の生活を実践していく中で得られた効率的な時間術や部下育成法も紹介する。

11月15日(日曜日)には「フレンテみえ」にて本書の著者、川島高之さんの講演があります。
詳しくは以下のリンクをご覧ください。

企業も人も幸せになる、これからのWork&Life Style詳細ページへのリンク

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書表紙画像

著者 出口 治明さん
出版 角川書店

なぜ「部下の相談」に乗ってはいけない?
――60歳でライフネット生命保険を起業・成功させた著者が、部下マネジメント論を展開!“任せたいのに、任せられない”と嘆く人への特効薬。あなたの仕事をラクにする本。


フレンテみえ情報コーナー

図書の貸出【 お一人につき、3冊・2週間 】

初めて利用される方は、登録手続きのため保険証・免許証などの身分証明書をお持ちください。

開館時間:9時から19時まで
閉館時間:センター休館日と同じ
休館日:毎週月曜日 (月曜が祝日の場合、その翌日以降の最初の平日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)

浦中こういちさんのお絵かきツアー募集中!

絵本作家・あそび作家 浦中こういちさんのお絵かきツアーとは?

毎回、大人気の「アーティストといくお絵かきツアー」。
お絵かきツアーは、三重県総合文化センターオリジナルのお絵かきキット「絵かきのコばっぐ」を使って、子どもたちがアーティストと一緒に絵を描くというもの。
今年度は5回あるうちの3回分はすでに終了しました。
現在、12月13日(日曜日)に開催の「絵本作家・あそび作家 浦中こういちさんのお絵かきツアー」を募集しています。
浦中こういちさんは、三重県を拠点に全国的に活躍されているアーティストさんです。
この日は、浦中さんと一緒に紙皿劇場(かみざらシアター)を作りますよ♪
ぜひご応募くださいね。

お申込み方法等、詳細はこちらをご覧ください。
お申込み期間は、11月22日(日曜日)まで。

「アーティストといくお絵かきツアーって何?」という方に
2015年10月4日(日曜日)に行った「イラストレーター たまきなおさんのお絵かきツアー」の様子をご紹介します。

イラストレーター たまきなおさんのお絵かきツアー REPORT!  
実施日:2015年10月4日(日曜日)

たまきなおさんのお絵かきツアー20151004

たまきなおさんは、伊賀市在住のイラストレーターで、アトリエを開き、子どもから大人までの絵画制作や工作を行っているアーティストさんです。

この日のプログラムは「スクラッチアートで絵を描こう!」です。
まず最初に、ハガキサイズの紙にクレヨンで好きな色を塗り、その上から黒い絵具を塗り重ねて、これから絵を描くためのキャンバスを作ります。

今日の絵のモデルは「ナナちゃん」。
通称「ナナちゃん」は、三重県総合文化センターの広場に立つ青い女性像です。ニキ・ド・サンファルというフランス出身の女性アーティストの作品です。

ナナちゃん

広場に出て、たまきなおさんのデモンストレーションの後、モデルのナナちゃんをスケッチしました。

たまきなおさんのお絵かきツアー20151004_2

部屋に戻り、スケッチを元に、黒く塗ったキャンバスに絵を描いていきます。
描くといっても、筆や鉛筆ではなく、ニードルという細くとがった道具で黒い絵具をひっかいて描いていきます。
ひっかいていくと、下地に塗った色が現れてきます。

たまきなおさんのお絵かきツアー20151004_3

絵が完成したら白い額に入れました。
最後に、描いた絵をみんなで鑑賞。
模様までひとつひとつ細かく描写している人、下地にクレヨン1色だけの色を塗った人などなど、どれも個性的なすばらしい作品ができあがりました。

たまきなおさんのお絵かきツアー20151004_4 個性豊かなアート作品ができました♪

たまきさんは、「お絵かきしても丸めてしまいこんでしまい、もう見なくなってしまうことが多いと思う。でも、こうやって額に入れて飾っておくと、自分(またはお子さん)の絵を大切に扱うことができる。」とおっしゃっていました。

今年度は、2015年12月13日(日曜日)「浦中こういちさんのお絵かきツアー」、2016年2月28日(日曜日)「写真師・松原豊さんのお絵かきツアー」を予定しています。
ぜひご参加ください!


【お問い合わせ・お申込み】
三重県総合文化センター 総務部 企画広報係 
電話:059-233-1105 
E-mail:soumu@center-mie.or.jp

ベビーカーの貸出を始めます!

親子連れの皆様にもっと気軽にセンターにお越しいただけたらと
平成27年10月1日(木曜日)からベビーカーの貸出をはじめます!

生後1か月から4歳(48か月)までの乳幼児にご利用いただけます。

buggy

貸出用のベビーカーは、衛生面が心配な保護者の方も多いと思いますが、このベビーカーは合皮製のシートになっていて水拭きができるようになっています。
シートは122°から170°までのリクライニングができ、荷物用のカゴもついているんですよ♪

貸出は、正面エントランスのインフォメーションにて行っています。
ぜひご利用ください!

【ベビーカー貸出】
貸出場所:正面エントランス インフォメーション TEL 059-233-1111
貸出時間:開館日の9時から19時まで

フレンテみえ情報コーナー★9月のおすすめ図書

9月も半ばに入り残暑も和らいできましたね。9月は季節柄、雨が増えますので屋内で読書はいかがですか?

さて、今月も三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」からおすすめ図書を掲載します。

フレンテみえページへのリンク


Because I am a Girl わたしは女の子だから

Because I am a Girl

著者 ティム・ブッチャー
   グオ・シャオルー
   ジョアン・ハリス
   キャシー・レット
   デボラ・モガー
   マリー・フィリップス
   アーヴィン・ウェルシュ

訳者 角田光代

国際NGOプランが推進するBecause I am a Girlキャンペーンの主旨に賛同した作家が、それぞれ異なる国のプランの活動地を取材し、その体験をもとに執筆して生まれた書き下ろし短編集です。執筆陣には『トレイン・スポッティング』のアーヴィン・ウェルシュや『ショコラ』のジョアン・ハリスなど世界一流の作家が参加しています。
角田光代さん自身も、プラン・ジャパンより依頼をうけて2009年と2011年に西アフリカ・マリの女性性器切除の撲滅活動や、インドの人身売買シェルターの様子を取材。そのルポは『CREA』や『日経ウーマン』など各誌に掲載されました。その経緯から、角田さんは本書のコンセプトに共感して翻訳を決意し、このたび出版に至ることになりました。

Because I am a Girlキャンペーンについて

Because I am a Girlは、国際NGOプラン(本部:イギリス)が展開するグローバルキャンペーン。世界では、女の子であることに加え、年齢が低いことも家庭や社会で軽視される要因となります。将来の稼ぎ手として期待できない女の子は、家計への負担などから、学校へ行くことも許されず、早くに結婚させられたり、働かされたりと差別を受け、自分の人生が自由に選択できることすら知りません。NGOプランは彼女たちが「生きていく力」を身に付け、途上国の貧困が削減されることを目指します。

毎年10月11日は国際ガールズデーです

国際ガールズデーは、プランジャパンがBecause I am a Girlキャンペーンの一環として、国連に働きかけた結果制定されました。
国際ガールズ・デーの制定は、ジェンダー(文化的・社会的に形成される男女の差異)の平等をもたらし、社会的に軽視、差別され、時に危険な目にあってきた女の子たちが、潜在能力を発揮できる社会を作っていくための第一歩です。女の子一人ひとりが持つ可能性や能力を社会で存分に生かしていくために、国際ガールズ・デーは大きな役割を担っています。


HAPPY BODY事典

HAPPY BODY事典表紙画像

監修 齋藤 裕

自分の体について知ることはとても大切なこと。
自分の体としっかり向き合いうことで、いつまでも健康的で美しく一生を通して女性の生き方を楽しむことができるはずです。
この本は、初潮の始まった思春期の女性、20代、30代の成熟期から更年期にいたるまで、すべての女性が対象です。それぞれのライフサイクルを通して抱える体の変化や女性特有の病気、最近増えているストレスから起こる病気にいたらない体の不調についても書かれていいます。家庭の中でいつでも手に取って、気軽に自分の体のことを調べてください。

三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」では、10月17日(土曜日)に
情報コーナーミニセミナー「女性のからだのプチ不調 自分で整えるためのセルフケアレッスン」を開催。
働いている20から30歳代の女性を対象に日常生活でできるセルフケア方法を学びます。
詳しくは以下のリンクからご覧ください。

女性のからだのプチ不調イベントページへのリンク


フレンテみえ情報コーナー

図書の貸出【 お一人につき、3冊・2週間 】

初めて利用される方は、登録手続きのため保険証・免許証などの身分証明書をお持ちください。

開館時間:9時から19時まで
閉館時間:センター休館日と同じ
休館日:毎週月曜日 (月曜が祝日の場合、その翌日以降の最初の平日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)

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