三重県総合文化センター ブログ

取材ボランティアレポート「M祭!2019」

エムコレ

台風の心配もありましたが予定どおり『M祭!』を開催すると言うことで行って来ました。
『M祭!』はご存じのとおり三重県立総合博物館、図書館、文化会館、生涯学習センター、男女共同参画センターが一体となって行う子どもたちの好奇心を刺激し、楽しく学んで体験できる県内最大級のイベント、子どものためのお祭りです。

開始30分前、スタッフは準備に大忙し。
「おはようございます。台風、逸れてよかったですね」
「でも暑さが心配なんですよ」
連日の猛暑に運営スタッフは気が抜けません。何が起こるかわからないのが子どもの世界。さて、どんな一日が始まるのでしょうか。
開始時間10時、大人たちの心配をよそに我先にと子ども達は駆けてお目当てのイベントに滑り込みます。

「やったー、一番!」
「元気いいね、このイベントが最初なの?」
「お茶を飲んで2つめ」
「お茶?」
後ろからゆっくりと歩いてくるお母さんたちが恥ずかしそうに、
「抹茶を飲んでました・・」

「冷たいお抹茶を飲んでみよう」は、大人も子どもも参加できるイベント。なるほど、親の愉しみも入っていて両得です。そうしている間にも、幼児から小学生、外国に由来のある子どもたちまで、どんどんと子どもの列は伸びていきます。朝一番からこんなにもたくさんの子どもたちが集まって来るなんてM祭の浸透率に驚かされます。
そんな子どもたちの興味をひこうとイベントスタッフは一生懸命。

「これ作って行かない、楽しいよ!」

2つの絵をくるくる回すとパラパラマンガになる「ぶんぶんゴマ」に子どもたちは興味津々。
うれしそうに大きく頷いて駆け出す子、恥ずかしそうに小さく頷いて親と一緒に歩いて行く子、子どもたちの表情は多様で本当にほほえましいものです。

お昼前、午後に向かって子どもたちがどんどんと増えていく中、祝祭広場では暑さ対策にスタッフがビニールプールで水風船をせっせと膨らましていました。子どもたちが絶対的に大好きな風船で誘って涼をとろうなんて素晴らしいアイデアです。

ゴミラー
ゴミで作ったゴミラー
ゴミラー
OHPを使って天井に映し出します
ゴミラー

祝祭広場をぐるっと回って、フレンテみえの生活工房へ。
ゴミを使ってアート作品を作るイベントでは子どもの意外な才能に触れることができます。

「これはとても素敵ですね、見本ですか?」
「いいえ、全部子どもたちが作ったものなんです」

昔は手先の器用な子どもが図画工作の優等生でしたが、今の子どもたちはいろんな情報があふれている環境から好きなものを取り出すことができるので、ゲームクリエーターかキャラクターデザイナーかのような完成された未知なる創造物が作られているのです。ただただ、子どもたる才能の爆発した世界に大人は感服するのみです。

風車
八重のかざぐるま作り体験
ぶんぶんゴマ
ぶんぶんゴマ作り体験

とは言え、単純明快な遊びも子どもは本来的に好きなもの。
塗り絵や、竹とんぼならぬ「ストロートンボ」、草笛、昔懐かしい缶バッチ、走って走って風とひとつになれる風車・・・宝物を抱えて親子で笑う帰り道。

そんな中、いつの間にかシルバーカーを押した女性が同じように親子の背を目で追っていることに気がつきました。たくさんの子どもたちをいとおしそうに眺めるその姿は温かさと優しさに溢れています。

ここに文化施設があることが、M祭の開催が、今日と明日の元気が生まれるひとときになるのだと、その背中が伝えてくれます。子どもたちのためにすることはすべての大人たちに還ってくるものなんだよと、目にはみえない素敵なコミュニケーションをもM祭は作っているようでした。

(取材ボランティア:鈴木ゆかり)

取材したイベント

M祭!2019 キッズ・アート・フェスティバル

開催日:2019年8月4日
場所:三重県総合文化センター、三重県総合博物館

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