三重県総合文化センター ブログ

取材ボランティアレポート「見る・知る・巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリ!セミナー」

9月から11月にかけて、三重県内のミュージアム6館が三重県総合文化センターを会場に行うセミナーのスタートとして、記念講演会が開催されました。
講師は、今年の4月から三重県立美術館の館長としてご活躍の速水豊さん。

講師

「幻のミュージアム」と題して、構想はされたけれども実在しなかった(つまり実際に建築にはいたらなかった)美術館を3つ紹介。西洋美術が日本に紹介されたばかりのころ、日本画とは全然違うコンセプトの油絵や彫刻などを見てワクワクドキドキした人があちこちにいて、その感動を多くの人に味わってもらいたい!という熱意が「美術館構想」になったのだということが伝わってくるエピソードで、明治・大正期にタイムスリップしてみたくなりました。自分がロダンの彫刻を生で見た最初の日本人だぜ!なんて、かっこいいよなあ・・・

シンポジウム

2部は、シンポジウムミュージアムトーク!「私のイチオシ」と題して、県内6つのミュージアムの学芸員さんが、自館のイチオシを紹介。たくさんある「イチオシ」の中から選ばれたひとつだから、学芸員さんたちの愛があふれていて、続きが聞きたくなりました。
・・・と思ったら、何と!続きが聞けるらしい。9月7日から、各ミュージアムの学芸員さんを講師にお招きしたセミナーが始まるそうで、全制覇するぞ〜!
芸術の秋がやってきた!今年は、みえミュージアムセミナーで、どっぷり!アートにつかろうと思っています。

(取材ボランティア:海住さつき)

全体

レポートした講座

見る・知る・巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリ!セミナー

日時 2016年9月3日(日曜日)
会場 三重県文化会館 レセプションルーム
講師 速水 豊さん(三重県立美術館 館長)ほか

取材ボランティアレポート「藤堂高虎像 異能の武将の肖像」

講師写真

2016年8月6日にみえアカデミックセミナー2016に参加しました。三重大学の山口泰弘教授による、「藤堂高虎像 異能の武将の肖像」という講座でした。地元の大名の話ということで、満員状態であり、レセプションルームは机が取り除かれ、部屋いっぱいに椅子が並べられてありました。私は、高虎像ということなので、どういう英雄であったかという話があるものとばかり思っていたのですが、題名通り肖像画そのものの話でしたので、いささか意外でした。しかし、肖像画の見方について深く学んだことがなかったので、とても興味深く聞かせていただきました。

講座の様子

神として描かれるときには、「束帯」を着け、「上畳」に座して、頭上には「あげ幕」が描かれているということで、菅原道真(天神)、豊臣秀吉(豊国大明神)、徳川家康(東照大権現)をあげられました。その3人については、歴史を学ぶ中でよく耳にし、神としての肖像画にも見覚えがありました。しかし、高虎にも同じ形式で、神として描かれた像があったのです。「束帯」「上畳」「あげ幕」の中で端座する高虎の顔は、人生を戦いきって造り上げてきた深みのある人間高虎の表情をそぎ落とし、理知的で引き締まった表情をしているように見えました。
肖像画には「紙形」と言われる頭から首までのスケッチが元になっているのだそうです。
当時の服装はほとんど同じなので、紙形が一枚あれば、何枚でも肖像画が書けたのだと聞いて驚きました。高虎には、人としての紙形と、神としての紙形の2つをもとにした何枚もの肖像画が残っています。それだけ慕われた武将だったということでしょうか。

講座の様子

最後に、いままで歴史教科書に掲載されてきた肖像画についてのお話がありました。その中のいくつかは、近年の詳細な研究の結果、違う人のものであると判明し、今では、「伝※※像」などのように書かれているということでした。これからも研究が進めば、また新しい疑いのものが浮上してくるかもしれません。画かれた当時には明確な事実が伝えられていたであろうものが、どの時点で間違っていったのか、とても不思議に思います。長い歴史の中で、肖像画もさまざまな浮き沈みを経験していくことがあるのかと思うと、画中の人物の心の痛みが伝わってくるように感じました。

今回は耳新しいお話を聞くことができ、肖像画を見る新しい目が開かれた気がいたします。本当にありがとうございました。

(取材ボランティア:興味津々子)

レポートした講座

みえアカデミックセミナー2016・三重大学公開セミナー

日時 2016年8月6日(土曜日)13時30分開講
会場 三重県文化会館 レセプションルーム
講師 三重大学 教育学部 教授 山口 泰弘さん

「たまきなおさんのお絵かきツアー」レポート!

お絵かきツアー

2013年より始まった「アーティストといくお絵かきツアー」は、主に総合文化センター内の各所でアーティストと一緒に子どもたちが絵を描いたり、アート作品を創ったりするツアーです。

子どもたちがのびのびと絵を描き、自由に表現できる場の提供をコンセプトに、アーティスト独自のプログラムで行います。


「イラストレーターたまきなおさんのお絵かきツアー」レポート!

8月28日(日曜日)「イラストレーターたまきなおさんのお絵かきツアー」を実施しました。
その様子をご紹介します!

ホワイトボード

たまきさんが「スクラッチって、聞いたことある?知ってる人いる?」と子どもたちに話しかけます。
そして、ホワイトボードにある「スクラッチ色画用紙のヒミツ」などのお話が終わると、
いよいよ絵かきのコばっぐをもって、
ツアーに出発です。

たまきさんが、時折立ち止まって、「こんなところやこっちにも、もようがあるよ」とスケッチし始めると、子どもたちは、真剣なまなざしで見ていました。

講師スケッチの様子


次に、子どもたちが壁やタイルなど、いろんな場所にあるもようを探してスケッチします。

スケッチ風景2


それぞれスケッチが終わると、部屋に戻って制作開始です!
スケッチしたもようを見ながら、スクラッチして(ひっかいて)、はさみで切って、のりで貼って、色えんぴつも使って、作品を仕上げていきます。

制作風景1
制作風景2


最後に、お互いの出来上がった作品を鑑賞しました。
子どもたちは、たくさんの工程があるにもかかわらず、終始ものすごい集中力で制作していました。そして、とても楽しそうでした。
出来上がった作品は、どれも個性豊かで、気持ちが込められていてとっても素敵でした。

作品


次回は、9月11日、三重県立美術館でつつみあれいさんのお絵かきツアーを実施します。
こちらのツアーは受付を終了しており、定員を超えるお申込みをいただきました。ありがとうございました。
小学生のみなさん是非1度、お絵かきツアーを体験してみてください。

10月2日(日)造形作家 岩男はなさんのお絵かきツアー詳細はこちら

11月13日(日)絵本作家・イラストレーター 生川真悟さんのお絵かきツアーの詳細はこちら

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