三重県総合文化センター ブログ

取材ボランティアレポート 名作映画会「禁じられた遊び」

名作映画会の様子

私の好きな映画音楽の中で、一番と言っても過言ではないのがこの「禁じられた遊び」。ギター演奏のみで奏でられるこの曲はどことなく哀愁がただよい、いつ聴いてもうっとりとした気分になります。

今回、「名作映画会」で上映されると知り、真っ先に申し込みました。実はこの映画のテーマ曲は何度も聞いていながら、映画はまだ観ていなかったのです。

この映画を昔、観たけれどもう一度みたいという人や、初めて観るという人などで客席は満席で、上映と共にこの曲が静かに流れる中、ストーリーが展開していきました。

ポスター

時は、第二次世界大戦最中のフランス。ドイツ軍の空襲に逃げ惑う群衆の姿が映し出されます。その中に両親と愛犬と共に逃げる少女、ポーレットがいました。爆撃の音に逃げ出した愛犬を追うポーレット、それを追う両親。

容赦なく降り注ぐ爆撃に両親と愛犬を亡くしたポーレットは、農家の少年ミシェルと出会い、家に連れて行かれます。優しい家族に迎えられたポーレットはそこで生活することになります。

愛犬の墓をポーレットとミシェルは人の来ない水車小屋へ作りますが、愛犬がひとりぼっちでかわいそうだと言うポーレットに、ミシェルはヒヨコやもぐらなど様々な動物の墓を作ります。しかし、だんだんと墓を作る遊びがエスカレートし、十字架を墓に立てようと思い立ちます。その頃、馬に蹴られて寝込んでいたミシェルの兄が亡くなり、父が手配した霊柩車の十字架をミシェルは盗みます。父に問い詰められたミシェルは隣人が盗んだと嘘を言います。

また、教会の十字架をミシェルは盗もうとしますが、神父に見つかって追い返されてしまいます。それを聞いたポーレットは墓場にも沢山の十字架があると言い出し、二人で墓場の十字架を盗み出します。その後、墓参りに行ったミシェルの家族は、息子の十字架が引き抜かれて無くなっているのに激高し、隣人のせいだと思い込み取っ組み合いの喧嘩をします。それを見た神父が犯人はミシェルであろうと父親に言うのを聞き、ミシェルは家出をします。    

水車小屋の墓を十字架できれいに飾りつけたミシェルは、ポーレットと翌朝見に行こうと約束をします。しかし翌朝、戦災孤児と申告してあったポーレットを孤児院へ入れるために警官がミシェルの家へ来ます。

慌てたミシェルは十字架の場所を言うからポーレットを家においてくれと懇願し、場所を白状しますが、父親は孤児院へ入れる書類にサインをしてしまいます。怒ったミシェルは水車小屋の十字架を引き抜いて、すべて川へ投げ捨てます。

駅に連れて来られたポーレットは、修道女にこの場所を動かず待っているように言われて、その場に残されますが、人ごみの中から「ミシェル」と呼ぶ声を聞き、探しに行きます。しかし人違いでミシェルは居ず、名を呼んで泣きながら雑踏の中へと消えていきます。

この映画を見て「禁じられた遊び」とはこの事だったのかーと初めて知り、長年の疑問が解けてこの映画を観て良かったと思いました。また、雑踏の中へ消えたポーレットは修道女と巡り会えて孤児院で大きくなったのであろうか、それとも運良く子供のない人に育てられて美しく成長したのであろうかーと想像の翼を拡げながら帰宅しました。

(取材ボランティア:葛山 則子)

取材したイベント

6月名作映画会「禁じられた遊び」

開催日 2018年6月9日(土曜日)
場所  三重県生涯学習センター視聴覚室

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