ミュージアム便り2014/海の博物館より
元気ですかー?元気があれば魚も食べられる。
海の博物館の縣と申します。
私たちは日常生活のなかで、医療品・洗剤など、知らず知らずのうちに魚や貝、海藻のお世話になっていますが、何といっても海のといえば「食べる」ことでしょう。日本は四方を海に囲まれ、様々な海流が集まるおさかな天国です。
ところが、近年は「さかなばなれ」が進み、2006年には1人あたりの魚介消費量が肉類を下回り、その差は広がっています(魚食だけに魚(ギョ)ショック!)。
魚介類は栄養価にも優れ、日本人の生活に溶け込んだ伝統的な文化ですから、微力ながら魚食を見直す機会となればということで、企画展「海のごちそう、いただきます! 〜魚食のいま・むかし〜」を11月30日(日)まで開催しています。
数千年前の縄文遺跡では100種類以上の魚骨・貝殻が出土し、焼く・煮る・蒸すなど、意外と?多彩な調理方法で魚介グルメを堪能してきた私たちのご先祖様。
戦後まもなくまでは交通路も未整備でしたから、誰でもいつでも魚食を楽しむことはできませんでしたが、時折でも入ったさかなは、まさに食卓の華でした。
上の画像は、ランキング好きの日本人らしい、魚料理の番付表(江戸後期)です。
魚介類の消費量減少には様々な原因があり、魚食普及は一筋縄ではいきません。展示を見て、お話を聞いていただくことが、魚食の価値を、ひいては海と人の関係を見直す一歩となればうれしいです。
上の絵図は、日本橋魚市繁栄図(部分)です。
海の博物館
企画展「海のごちそう、いただきます! 〜魚食のいま・むかし〜」
11月30日(日曜日)まで開催中!
詳しくは海の博物館ホームページをご覧ください。
日時 2014年11月1日(土曜)13時30分から15時まで
講師 海の博物館 学芸員 縣 拓也さん
会場 三重県生涯学習センター 視聴覚室
「見る!海の博物館」
三重県生涯学習センター1階エントランスにて
10月29日から11月9日まで