三重県総合文化センター ブログ

【取材ボランティアレポート】見る知る巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリセミナー

講演風景

秋です。
秋といえば、「芸術の秋」。
三重県生涯学習センターでも、毎週のようにワクワクするイベントが目白押し。

どれに参加しようかなあ・・・とスケジュール帳とにらめっこしながら計画たてるのも、秋の楽しみのひとつ。たくさんあるイベントの中で、毎年、特に楽しみにしているのが「みえミュージアムセミナー」。

歴史の宝庫である三重県には、北から南まで様々な個性派の博物館・美術館があり、全部を回るのはなかなか大変なのだが、何と!「みえミュージアムセミナーの先ドリセミナー」では、各地の博物館の館長さん・学芸員さんたちが一堂に会し、それぞれの博物館のおすすめポイントを熱く語ってくれるのだ。

第一部は、三重県総合博物館の大野館長が「博物館で若返る?あなたの脳年齢」と題して、好奇心の起源が、人類発祥の地、アフリカで生き延びるために必要な能力だったというお話から。ライオンなどの猛獣に襲われないようにするために、当時の人類は、周りをよく見て、少しでも怪しいことがあれば「あれは何だろう?」と興味を持って探求することが必要だったそうです。襲われそうになるという怖い体験をし、それを何とか乗り切ることができると「あ〜よかった!助かった!」という幸福感で満たされる。それが快感になって、人類は好奇心を持つようになったという。現代社会では、猛獣に襲われることはあまりないけれど、急速な環境変化に適応するために、今、また、好奇心が問われている。大人も子どもも、もっと博物館に行って、好奇心を刺激されたほうがいい。

第2部シンポジウム

第二部は、桑名市博物館、パラミタミュージアム、松浦武四郎記念館、斎宮歴史博物館、海の博物館から、館長さんや学芸員さんが集まり、「私が学芸員になったきっかけ〜学芸員が紡ぐ三重の夢〜」と題して、熱いトークが繰り広げられた。

みなさん、決して恵まれた環境ではない中で、できる限り、多くの人に来てもらいたいという思いで日々、奮闘していらっしゃる。驚いたのは、三重県には、先祖から伝わる家宝を、公共性の高いものだからと、博物館に寄贈する篤志家の方が多くいらっしゃるということ。おかげで、予算が限られている中、所蔵品は充実しており、他県から貸し出し依頼が絶えない館があるとか。

また、なるべく多くの方に見ていただきたいという思いから、例えば、NHKの大河ドラマのテーマに合わせた企画展をしたり、参加型のイベントを開催するなど工夫をこらしているとのこと。博物館の学芸員さんは、実は想像よりもアクティブな方たちなのだというのが、今日、一番の発見だったかもしれない。

実は、今日のシンポジウムに参加していた博物館の中で、地理的に遠いためまだ行ったことがない場所が一か所あるので、この機会にぜひ行こうと心に決めた。

館長さんや学芸員さんのお話を直接聞くと、親近感がわいて、何となくとっつきにくかった博物館が身近に感じられるようになったのも今日の収穫。

芸術の秋はまだまだこれから。

三重県内の博物館周りをして、秋を満喫したいと思う。

(取材ボランティア:海住さつき)

取材したイベント

見る知る巡る!みえミュージアムセミナーの先ドリセミナー

日程 2017年9月9日(土曜日)
会場 三重県文化会館 レセプションルーム

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