行こう、図書館(1回)「レファレンスコーナーで相談してみた。」


図書館の「レファレンス」をご存じだろうか。調べものの相談に対して、所蔵資料やインターネットを使って、調べ方や参考となる図書を紹介してくれるという。これは夏休みの自由研究にも使えそうだ。さっそく、図書館のカウンターに行ってみた。(Mnews vol.122/2018年6月)

質問内容 「福沢諭吉はなぜ一万円札に描かれるようになったの?」

レファレンスコーナー

まずは、図書館職員さんが図書館の蔵書を検索。何をキーワードにするかが重要だ。今回は、「紙幣」「肖像」というキーワードで検索し、数冊出してくれた。

本だな

蔵書には分類番号があるのはご存じだろうか。図書館の本は、ほぼ全国共通のルールによって整理されている。例えば「281」は日本の伝記、「337」は紙幣というように。閲覧室の「2」や「3」の本棚に行くと関連した本がまとまっている。本棚に大きな数字が書かれているのには理由があった…!

職員さんは、相談者がどこまでのサポートを必要としているかを、会話から判断する。
今回は参考となる図書を紹介してもらうだけでなく、調べものをサポートしてもらうようお願いしたので、職員さんも一緒にリサーチ。

レファレンスの様子

様々な図書を見比べて、手際よく情報をピックアップする姿はさすがだ。手がかりが少ない場合は百科事典や図鑑から当たってみるそうだ。また、インターネット検索もする。今回の場合、「国立印刷局」や「日本銀行」など。情報の発信元が信頼できることが重要だ。このように図書やインターネットを駆使し、多角的に手がかりを探っていく。

結果、このような回答が導き出された。

紙幣は、偽造できないように、彫りが深く特徴がある中年以上の文化人から選ばれることが多い。その人物は品位があり、国民によく知られていること。また写真があり、写真の出典が明確であること。時代の潮流にも乗って、外国での知名度も高かった福沢諭吉が総合的に選ばれた。

こんなにいくつもの理由が積み重なっているとは…
「いや~お札っておもしろいですね。」

レファレンスは、電話やメールでも受け付けているそうだ。インターネットで何でも調べられる時代だが、信ぴょう性を疑う情報も溢れている。情報検索のプロに相談してみるのはいかがだろうか。

今回紹介してもらった本(一部)

本

『お札になった人々』青春出版社、『お札になった偉人』池田書店、『紙幣肖像の歴史』東京美術

注意無断で転載・転用することを禁止します。

1

トピックス

カレンダー

<<2022年01月>>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

アーカイブ

三重県総合文化センタートップページへ