小林有仁子さん ―後半―

小林さん写真
令和元年度フレンテみえ 女性のためのエンパワーメント・スクール『女性の想いをカタチに。ススム、変わる!』」を受講いただいた小林有仁子(ゆにこ)さんにお話をお伺いしました。いつも前むきで、笑顔が素敵な小林さん。想いの背景や講座のこと、今後の想いなどについて、語っていただきました!

講座中にすすんだこと

(聞き手)今回は、最後の発表までの期間が新型コロナウイルスの影響で長くなってしまいましたが、その間に何かすすんだことなどありましたか?

そうですね、今回はコロナの影響で最後のプレゼンまでの期間が長くなったけど、その間にすごく考えることが増えました。
やっぱり状況が大きく変わったし、最後の発表もオンラインになりましたもんね。

県外の方とお話をしてて、「私オンラインでプレゼンをすることになったんですよ」って言ったら、「おー、三重県ではそんなことしてるんですか」って言っていただいたことがあって。いいきっかけになったかなと思っています。
なんか、普通の講座でおわるところが、今回はたまたま違う経験ができたって感じですよね(笑)。
これから確実に広がっていくだろうオンラインに挑戦することができたっていうのは、ひとつ「今回ならでは」という感じで大きいですよね。別の意味で、前にすすむひとつの挑戦になりました。 

私も、いつもだったらGWとかは実家に帰るんですけど、今回はその期間いろんなオンラインに参加しました。オンラインではどういう風にみられるのかなとか、試しに自分のフェイスブックで配信してみたりとか。

今までは対面でばかり教えていたじゃないですか。対面って相手の出方がみえるから、それに対応していけばよかったんだけど、オンラインってこっちが発信しないといけないんですよね。相手の反応がみえないから、自分の組み立てをもって意見をまずは伝えないといけない。「それ、私今までやってこなかった!」って思って。でもそれって、英語で話すときと本当に通じている部分があるので、すごくトレーニングになったなと思って(笑)。

まずは自分がしゃべらなきゃいけないので、フェイスブック配信のときには、自分で内容を組み立てて、こんだけ話すって決めて、それから相手の反応をみるっていう。

学校でもオンラインや子どもたちへの発信の仕方など、色々トライしてみえると思うんですけど、自分の経験を生かしながら、その辺りのお手伝いなんかもまたできるといいなと思っています。

インタビューの様子


オンラインだからできること


塾ではコロナの間に、zoomを使った補習とか授業とかをしたんですよ、子どもたちと。意外に集中できるんですよね。
実は今、こども同士でオンライン自習室とかが流行ってるんですよ。とりあえずzoomをつないでおいて、それぞれ自分で勉強するみたいな。で、ぱっと目をあげると、みんなも勉強している。で、自分もやんなきゃと思ってまた勉強に戻る、みたいな感じで。

みんなで集まって勉強するのもいいんだけど、いざという時にはオンラインだと集中できる!と気づいた子も多かったようなので、テスト期間のときに、「今回は集まっての補習じゃなくてzoomをあけようか」という話をして、「何時に勉強する?何時に学校行くの?」って聞いたら学校行くのはぎりぎりだっていうので、「じゃあ、1時間早く起きたら、そこで1時間勉強できるよ。朝起きる?」って聞いたら、「起きる!」っていうから、「じゃあ、zoomあけるわ」と開設して。「私、起きれないかも…」って言ってた子も、朝、zoomに勉強しに集まってきてくれてたりしたので、子どもたちってその時の状況によってちゃんと選んで対応していくんだなと思いました。本当に柔軟。だからチャンスはちゃんと与えていってあげたいなと思います。

学校の先生たちも、がんばって「動画とかみてください」って子どもたちに情報くれてるんですけど、「見るの?」と聞くとみんな「見やへん」と言うのよね。私もそうだけど、やっぱり情報が一方通行だと、みんな対応しないんですよね。相手がいて双方向になるからやろうって思うっていう。

それに気づいた子も多いかもしれないし、zoomだとオンラインで家からつなぐので、接続がうまくいかない時とか、テレワークしているお父さんやお母さんが手伝ってくれるんですよね。みんなとやっているところを家の方も見てくださるので、そんなところもおもしろかったなと思っています。

インタビューの様子

(聞き手)これを機にいろいろ挑戦をされたんですね。素晴らしいです!

オンラインと対面のミックスですね。だから、対面でやりながら「先生、塾に行かないけどzoomで参加していい?」と言われるときもあるし、「じゃあ、仕方ないからzoomひらいておくで勉強しな」とzoomを立ち上げたり。そういうのも、コロナの状況がなければ気づかなかったニーズかもしれないなと思います。

なので、最初の出発からゴールまでの間でこんなに状況の変化があった講座ははじめてだったので、シフトチェンジというか、それもおもしろかったです。

(聞き手)今は、「手帳術」を伝える講座などもされているんですよね?

ええ、塾の他にも、手帳やノートの取り方講座や大人向けの英語のレッスンなどを、オンライン講座を織り交ぜながら行っています。
「手帳術」の講座をはじめたのは、スケジューリングの大切さを伝えたかったからですね。塾で教えていると、塾に来たときには勉強するけど、来ないと全然勉強してくれないじゃないですか。「じゃあどうする?」ってなったときに、「この間に何をする?」っていうのを考えるツールにしてほしいと思って、手帳術を学びに行きました。そして、私が学んだことを他の人にもシェアというか、まずは大人の方に伝えさせてもらって、子どもたちにも少しずつ伝えていこうと思っています。

子どもたちは、やっぱり細かい時間の使い方までなかなか意識できなかったりするので。高校でも手帳をもらったりするけど、実際の書き方とかは生徒任せなので、ちゃんと使えている子とそうでない子とでは全然結果が違ってくると思うんですよ。
なので、塾で感じたことが軸になって、そこからどんどん思わぬ方向に活動が広がっていっているという感じです。

これからの目標

やっぱり私の想いとしては、日本中、世界中から色々な人が最終的にここ(津市安濃町)へ集まってきて、ここで自分らしい考え方や自分の意見、想いを見つけてまた元の場所へ戻れるという「(国内)留学」ができる場所になる、そこがやっぱりゴールになるといいなと思っていて。だから、そこに向けて色々なことをやっていきたいなと思っています。

コロナの影響で、さらに学校に行けない子がちょっと増えているかもしれないじゃないですか。だから、そんな子たちが無理に元の学校に行かなくても、ちょっと離れて気分転換しながら、三重県の安濃町みたいなゆったりしたところでゆったり勉強するんだったら、環境が変わりまた違う学びの場になるかもしれない。そんな子たちが来てくれたら。そう思って、安濃町への国内留学を提案しました。
そこでの単位を国とか県が認めてくれたら、元の場所へ帰った時に「ここで勉強したから単位認めてください」と言ったときに、海外での留学は認められるんだから、国内でも同じことができたら、もうちょっとみんなが暮らしやすく、学びやすくなるんじゃないかなと思って。多分、「子どもたちが学ぶ場所を選ぶ権利」っていうのが、これからでてくると思うんです。

津市安濃町

学びたくないから学校に行きたくないというわけじゃないんですよね。多分、学校っていう場所が自分にあわないだけだから、それだったら「自分がやりたい場所はどこか」って考えた時に、それはオンラインかもしれないし、実際に場所を変えて、都会の子だったら田舎へ、田舎の子だったら都会へ行ってみるということかもしれない。そんな自分にあう場所を探して自由に行き来ができたら、そこでもっと柔軟な単位の認め方をOKにしてもらえるんだったら。そんなことができたら本当にいいなと思うんです。
「学校はこうでないといけない」ということばかりではなく、「学ぶ場所」の選択だよね。

講座の中で話題にでた、「学校に行けない側の方が今度はマジョリティになっていくかもしれない」という言葉は、私にとってすごく支えになりましたね。そうだとしたらって考えた時に、それじゃあ、大人がもっとその子たちにいろんな可能性を考えてあげなきゃいけないんじゃないかなと思います。

受講しようか迷われている方へ

新しい自分に会えるから楽しいですよ。 アウトプットできる場所って、リフレッシュできると思うんで。
「私なんか」って思っちゃう方もいるかもしれないけど、家族だけだと、自分の想いとか、なかなか聞いてくれないじゃないですか。
みんな自分では気づいてないかもしれないけど、すごい力をそれぞれ持っているから、その考えや想いを伝えてみて、整理したりすることでそこが立ち戻る場所になったりして、そんな機会が増えたら多様な想いが実現できる社会になっていくのではと思います。

(聞き手)自分も楽しく、自分らしく充実して生きていくために、そしてご自身の想いの実現により、「この人がいてよかった」と、まわりの人も暮らしやすい社会へ近づく。そんな想いを見つめ直す機会として、ぜひ多くの方にご参加いただけるとうれしいなと思っています。今日はありがとうございました!

今年度受講生へのメッセージ

なにか心の中でもやもやするようなことがある方、いらっしゃいませんか?この講座に来たら、新しい自分に出会えますよ。ぜひワクワクしに来てください!

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