小林有仁子さん ―前半―

ゆにこさん

令和元年度フレンテみえ 女性のためのエンパワーメント・スクール『女性の想いをカタチに。ススム、変わる!』」を受講いただいた小林有仁子(ゆにこ)さんにお話をお伺いしました。いつも前むきで、笑顔が素敵な小林さん。想いの背景や講座のこと、今後の想いなどについて、語っていただきました!

講座を受講したきっかけ

もともと第3回講師の森谷さんを知っていて、お話させていただいたことがあったんです。前に、私のフェイスブックにも載っている、「最初の一歩」をふみだす写真を撮っていただいたっていうご縁があって。津市安濃町にあるカフェをやっている子が私の塾に来ていただいていた生徒さんで、彼女の仕事へのとりくみというのか、そういったものを学生の頃から見せていただいていたので、そこで色々話をしている中で、彼女から森谷さんを紹介してもらって。「僕はカメラマンじゃないですけど、それでもよければ。」と撮っていただいたんです。

森谷さん撮影写真

で、今回チラシを見て、「あれ、森谷さんだ」となって。それこそ本当に、そのカフェに置いてあったチラシですよ。チラシに、プレゼン(最後の発表)までつなげてくれるって書いてあったので、「自分のやりたいことを見つめ直すのにいい場所だな、チャンスだな」と思って。それで申し込みましたね。

やっぱり、場所を設定してもらって考える時間をいただかないと、なかなか自分の考えがまとまらなかったりするので、本当に今回はいいチャンスだったなと思いました。

(聞き手)みなさん、仕事に家事に子育てに介護に…と毎日忙しいですからね。「自分のための時間をとって、自分のことを見つめ直せる場」として活用いただいという事ですね。ありがとうございます!

講座のこと

(聞き手)受講してみて、いかがでしたか?

西井先生(第1、2、4回担当講師)がおっしゃっていた、「他人の頭のハエは追えるけど、自分の頭のハエは追えない」というお話は、正にその通りだなと思って。女性は共感力が高い人が多いから、周りの人のことは考えられるけど自分のことってなかなか見えなかったりするので。お互いのこともお互いが伝えあえる場だったなと思います。応援しあう空気というか。その中で新たな気づきも得ていくことができました。
西井さんが多気でされている素敵な活躍も知ることができ、そのような姿をみることで、勇気づけられましたね。ご自身の経験からのお話に、「さすが」と思い、とても参考になりました。

あと、「身近な問題が世界の問題でもある」とおっしゃっていたのも、正にその通りだなと思って。グローバルに考えて、地域的に行動するみたいなところもそうだなと思いました。

わたしの「想い」

チャンスは身近なところにもある

(聞き手)小林さんも、グローバルな視点でご自身の想いを発表されてましたよね。

ええ、私は英語を通じて子どもたちにいろんなことを体験してほしいと思っているんですけど、実は私、海外留学とかしたわけじゃないんですよ。塾でアルバイトとして働かせてもらっていた時に、「英語のネイティブの講師の子たちが来るからルームシェアしない?」という事を塾長に言われて、「あ、します」と即答して(笑)。それが学生の時だったんですけど、そこからなんですね、生の英語に触れていったのは。だから、日本にいても学べるっていうのは自分の実体験からきているという感じですかね。本当は海外に行きたかったんですが。「チャンスは身近なところにもある」っていうのはね、人にも伝えたいなと思っています。

大学も英語科というわけではなかったので、別に英語をやっていたわけではなくて、本当にただ好きだったから携わってきたというのが大きくて。「何か携わっていなきゃ英語やめちゃうだろうな」っていう風に自分が思ってたので、「じゃあ、仕事にしたら英語から逃げないかもしれない」と思って(笑)。英語が好きだったのと、塾で子どもたちと触れ合っているのが楽しかったっていうところはあったかな。大学時代から塾で教えていて、しんどくて大学に行けない日も塾は行ってたり、仕事していてプレッシャーに押しつぶされそうな時も、子どもたちと触れ合っている内に元気をもらったりとかいうことがありました。

私は人がいてくれて、何かしゃべったりして、そうして自分は前にすすんでいくんだっていう実感があったので、ひとりで物事に集中するというタイプではなく、いろんな人がいる場所に行って磨かれるというか、そういうところで気づくことが多かったなと思います。だから、今にこうやってつながってくるのかなと。三重県で暮らすようになって、初めてひとりで暮らすことになったとき、周りの方に助けてもらったのは大きかったなと。

ゆにこさん

一歩踏み出すことの大切さを伝えたい

自分が中学生のとき、本当は英語科のある学校に行きたかったけど交通の利便性の都合とかで結局地元の高校に行ったんです。でも、「なんで英語の方を選択しなかったのかな」という思いもあったり、「英語をやりたい」って思っていてもお金がないとか色々思ってしまって、一歩が踏み出せなかったんです。

でもそれって、ちょっと見方を変えたらいくらでも前にすすむチャンスはあったと思うんですけど、そこが切り替わらなかったことが残念だったなという想いがあって。だから、もし何かをちょっと諦めそうになっている人とかがいるようだったら、「これってこう考えたら、こっちに向かうんじゃない」っていう、そんなことが話していけたらいいかなっていうのもあります。
「一歩踏み出すことの大切さ」っていうのを子どもたちに伝えて、気づいてほしいなっていう。

英語が「話せる」ことより、「自分の意見をきちんと伝える」ことを英語で体験してほしい

(聞き手)英語は子どもたちにとって大切なツールだなっていうことですか?

それもあるんですけど、日本語って、日本語だけで考えると主語がなくなって、「私が」って言わなくても物事が伝わったりするじゃないですか。でも、英語は必ず主語を使って、「誰が」の部分をはっきりさせて「私がやりたい」とか、「私はこれが好き」とか、そういう風に言わないといけないんですよね。日本人同士って、なんとなくでもコミュニケーションがとれたりするんだけど、英語を使って話すときは、必ず自分の意見をもって「これがやりたい」とか「これが好き」という風に言わないと、まず同じ土俵に立てないというか。自分の意見をちゃんと言ってから、「じゃあ、あなたはそうなんだから、ここでバランスとっていこうね」という話がはじめてできるんですよね。そういう体験を、今度はみなさんにしてもらいたいなと思っているんです。

自分のやりたいことや好きなことっていうのは、日本語で考えてると出てこないときがあるけど、英語って「これやりたい」「これが好き」とかって、素直にそのことをちゃんと言わないと伝わらないじゃないですか。あと、日本語だとイエスノーをはっきり言わなくても物事が転がっていっちゃったりするけど、英語だとイエスノーをはっきり言わないと会話が成立しないし、自分のやりたくないこともやらないといけなくなっちゃう。だから、その辺の意思表示の仕方や考え方、伝え方がこれから大切になっていくと思うんです。

世界共通語が英語ってことは、英語で話すってことがきっと世界基準になってくるから、その土俵で考えられるっていう事がこれからますます求められてくるのではと思います。英語を話せることよりも、「考え方」や「伝え方」の方ですね。

世界地図

たとえ英語が話せなくても、「それ」ができてる人って、海外へいっても勝手にコミュニケーションがとれるんですよね。ちゃんと日本語で買い物行って、ちゃんとディスカウントして帰ってこれたり、「そんなんいらん」とか言って、ちゃんとサバイバルできるっていうか(笑)。「出川イングリッシュ」じゃないけど、ほんとはあれでいいんですよね。

子どもはね、そうはいってもやっぱり塾だとテストでいい点がとれることを重視しないといけない部分があって、「話せる」ことや知識が重視されてしまう部分があるんですけど。でも、丸がもらえる、受け答えはできる、テストの点数になるっていう英語表現はできても、自分のやりたいこととか好きなことがちゃんと表現できてるかっていったらそうじゃないかもしれない。
英語の「考え方」「伝え方」を身につけることで、他人のものさしだけで測られている世界ではなく、それとは違うものさしを持てるんじゃないかなと思うんです。

子どもたちにも伝えはじめてはいるんですけど、今は大人の方とそのあたりにフォーカスした英語講座をやっています。大人の方は自分のやりたいことにフォーカスしていけばいいだけなので。まずはそれをお手伝いしたいなと思っています。

続き(後半へ)

後半は近日公開!お楽しみに。