まなびぃすとセミナー【地球の土ぜんぶ掘ってみた-土と生命の五億年のドラマ-】の事業報告
今回のまなびぃすとセミナーは、土壌研究の第一人者である藤井一至さん((国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所主任研究員)に講演いただきました。
講師のユーモアあふれる自己紹介からスタートしたこの日の講座。子どもからシニアまで幅広い層の方が熱心に耳を傾けました。
土は地球史年表の中で生物多様性を支え、自然界の物質循環の中で重要な役割を果たしてきたと解説がありました。土が劣化すると、食糧問題や気候変動、生物の減少にもつながってしまうそうです。その解決策としては土の再生や土を作る挑戦の取り組みや、土が自ら落ち葉などを養分に変えていく機能を活用した有機農業の重要性が挙げられました。

また、「いい土」とされる条件について、「作物や土によってベストが異なり、恋愛や子育てのように必勝法(農法)はない」と表現されました。まとめとして、人類が土と共に歩んできた歴史と未来への展望について完璧な土はなく、「『うちの子がいちばん』ではなく、ありのままの土を愛してほしい」と話され、一人ひとりが土の恩恵を理解し、持続可能な利用に取り組む必要性が強調されました。
質疑応答では多くの方が挙手し、テーマへの関心の高さと熱意が伝わってきました。
ロビーでは書籍販売、サイン会も行われました。多くの方が列をなしましたが、講師に笑顔で声をかけられ、皆さんうれしそうな表情で本を大切そうに持ち帰られる姿が印象的でした。
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書籍購入の方はサイン会へ -
幅広い世代が参加くださいました -
世界にある12種類の土壌サンプル[講師提供]分布が世界地図と対応しています
「ブックリスト(関連図書)」のご案内
三重県立図書館に所蔵されている講座関連図書をのご案内です。
所蔵状況は講座開催日時点 のものです。
- 難しい内容を大変おもしろくくユーモアを交えて話していただき楽しかったです。
- 土によって世界の食文化に影響していること農業など土と生活との関連についてもよく理解できました。
- 楽しく聴かせていただきました。様々な国で研究をされるにあたって 現地の方とのコミュニケーションを大切にされているのがよく伝わる楽しく気配りのあるお話をされる方だなと思いました。
- 地球・土・自然に対する純粋な愛、情熱を感じました。引き続き、世界的な立ち位置で活躍していってほしいです。
- 土と生物の関わりがとてもよく分かりました。土をめぐる色々な考え方があることが特に興味深かったです。いつか宇宙でじゃがいもが作れたら面白いな!
- 子どもの希望で申し込んだのですが講師の方の話し方が分かりやすく楽しそうに聞いていました。(保護者)
- たのしかった。ほかの人にもはなしたい。(子ども)