平成19年度男女共同参画強調月間ff(フォルテッシモ)
フレンテみえ企画・運営サポーター自主企画事業
どうなっていますか? あなたの市町の男女共同参画
~ネットワークづくりに向けて~2
分科会
テーマ1報告
「これからの男女共同参画推進活動に向けて」
テーマ2報告
「地域で取組むことの難しさ克服に向けて」
テーマ3報告
「「202030」からみる我がまちの現状」
テーマ1報告
「これからの男女共同参画推進活動に向けて」

今までやってきた活動、充実感もあったけれど、「まだ何か足りない」「もっと活動を進めたい。何に取組めば?」「こんなことをしたいが、どうすればいいのかわからない」という思いをお持ちではありませんか?
「こうしてみたらよかった」「これは失敗した」「こんな活動の場があります」それぞれの経験から得た課題と知恵と情報を持ち寄って、共有しあい、もっともっと活動を広げましょう。
自己紹介から始め、ひとり1分で、住んでいる地域やこれまでの活動と課題を話しました。
東員町、四日市市、朝日町、鈴鹿市、亀山市、津市(旧河芸町・芸濃町、美杉村・久居市、津市)、松阪市(旧嬉野町)、伊勢市、名張市から集まりました。
行政から事業を委託されているグループ。行政と情報紙を作っている人。男性料理教室から男女共同参画を進めている人。フレンテみえのセミナー参加をきっかけに関心を持った人。地域企業へ男女共同参画に関するアンケートを行ったグループ。それぞれの地域で男女共同参画推進員やまちづくり委員を務めるなど、さまざまな活動をされている参加者でした。
「自分の地域は男女共同参画が進んでないと思っていたが、どの地域も進んでいないというのがわかった」、という発言から会を進めました。
男女共同参画が進んできていると思われているが・・・
- 器つくって魂が入っていない。
- 男女共同参画の啓発ができていない。特に、年配者と若い世代に啓発すべき。
- 学校への出前講座など、活動の報告。
- 若い世代でもデートDVの問題など、啓発が必要。
- 男性はどうだろう。行政が行う男性講座を、家庭にどのように持込むか。
- 講座受講はきっかけにはなるが、単発では意味がない。
- 企業側の対応はどうか。企業は人を育てていない。正社員の女性がいないという現状。
合併後の取組はどうだろうか・・・
- 町が市と合併することで、本庁との距離ができ、行政との関わりが難しくなった。
- 町として今まで築いてきたことが、維持できるのか不安。
- これまで積極的でなかった町が市と合併したことで、男女共同参画の啓発を進めている。
ネットワークづくりは・・・
- 福井県敦賀市でグループネットワークについて学んできたことの報告。
- 地域でのネットワークづくりの実践報告。
分科会 テーマ1を終えて
参加された皆さんの思いを少しでも引き出せたでしょうか。また、一人ひとりの思いを、皆が共有できたでしょうか。
次の機会では、視点を絞り(例えば、行政との協働、合併による課題、事業の立て方・持ち方・広め方等)、一人ひとりの声から内容を広げられる分科会を持たなければと思います。
テーマ2報告「地域で取組むことの難しさ克服に向けて」

近所のことは「見ざる聞かざる言わざる」で行くのがこつ、そう考えて、心に懸かりながらも行動を控えてしまった経験、あなたにはありませんか? 後悔しませんでしたか? DV、児童虐待、高齢者虐待。すぐ足元でも起こっています。
知った以上、手を差し伸べるのが人間の義務、町の品格というものです。話し合うことで、行動を起こすための勇気と知恵をもらいましょう。
先ず全員が自己紹介をしながら、この分科会に参加した想いを話しました。その中で確認されたのは、男性に比べ女性の生き難さがまだまだ続いていることでしたが、同時に、分科会テーマに関しては、以下のような実態が浮き上がりました。
1.行動を起こし難い例として
- 近隣から痴呆を隠そうとするような中で起こる虐待問題
- 自治会の民主化問題
- 女性が発言し難い土地柄での取り組み
- 子どもがいないなど、近隣との繋がりが浅い場合
2.難しいながらも動き出している例として
- 農業をやる人間がほとんど見当たらない農村地帯で俄か農業をやりながら、それでも作り方を教わったりして序々に地域に溶け込み始めている例
- PTA役員をやることで地域に溶け込み、問題が見え始めた例
- 自治会の在り方を改善しようと近隣への声掛けを始めた例
- 自宅で近隣のサロンを始める時、自治会でチラシ配りの協力を貰った例
3.市町に問題解決のための条例や基本計画が出来ても、具体的行動に移す段階で空回りする悩み
その後話し合いは、近隣とは「有難さも鬱陶しさも実感する得体の知れないもの」ではあるが、難しさ克服の手立ての一つとして、行政との協働が大切との話に的が絞られていきました。
バックに行政が付いていてくれる場合には安心感が生まれ、行動力に繋がったという実例も出されました。
但しこの場合の行政は、あくまでも黒子でいてもらうべきだとの意見には、説得力がありました。
まず、課題を見つけたら自分が動き始め、諦めないで行動すること。次いで、より大きな力にするための組織作りに繋げること。そのためにも、普段から行政と良い関係を作り仲間になっておくこと。
具体例を上げての協働の在り方が話し合われたことは、大きな成果といえます。
分科会 テーマ2を終えて
どの場面にも効くという特効薬は無いものの、問題を見過ごさないという強い意志、行動に移すための勇気と知恵、絶えず勉強を続けること、等の大切さを学んだ分科会でした。
テーマ3報告「「202030」(※)からみる我がまちの現状」
国や県では、重要項目として「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的立場に女性が占める割合が少なくとも30%程度になるよう期待する」としています。

男女共同参画の推進は、家庭、地域、職場をはじめ多くの視点から取り組む必要があります。その一つの切り口として「202030目標」を掲げています。
具体的には、各種審議会等の指導的立場に女性が占める割合を「2020年までに30%に!!」を目指して国や県が重点項目としてあげているところです。私たちの市町での多くの意思決定の場にどれだけの女性が参画しているしょうか。これまでの取組の事例や課題について意見交換し、今後の取組の糸口を見つけたいと思います。
最初に簡単な自己紹介から始めましたが、参加者は議員や審議会委員、地域のリーダー、企業家、管理職、元研究者、行政担当者など、「202030」に何らかの形で関与もしくは貢献している人たちであることが分かりました。そこで、意思決定の場へ参画したきっかけやそのおりの障害、参画した結果や課題を提供しあいました。
共通に語られたことは、「女性が政策決定の場へ進出しようとすると、男性に比べてまだまだ多くの障害があり、最初にその障害を乗り越えることから始まる」ということでした。しかし、熱い思いと強い意志を持って周りを説得し、意志を貫き今があるという結果を導いていることは大変心強いものです。
1.参画しようとした際の障害とは? 障害を乗り越えるには
- まず家族の反対である。足元を固めるためにも家族の賛同は欠かせない。
そのために誠心誠意説得して、一番の理解者とした。 - 地域の偏見があげられる。議員に立候補した時に「あそこの地域は女しか出せやんのか」と言われた。男性社会が続き女性が前へでて発言することがなかったが、周りに立候補を決心した経過を話し、女性グループを始めとした賛同者を作っていった。
- 女性だからという理由で、機会を与えられなかったなど、経験不足という現実もある。
チャンスが巡ってきたら勇気を出して前へ出る。機会を捉えて勉強する。周りからいろいろ言われても気にしないでやり通す。 - 女性自身の意識。参画の機会が与えられても、女性自身が周りの目を気にするなど様々な理由で拒む。チャンスと捉え、積極的に参画し行動することが大切である。
2.参画した結果と課題
法律や条例は変えることができるが、一番変えにくいのは一人ひとりの意識である。実際に参画することにより見えてくるものがあり、問題もはっきりする。男性社会では気がつかないことも女性が参画することにより変わっていく。女性がしっかり意見を言う地域は元気である。そして、参画しようとする女性を後押しすることも大切である。
3.行政担当者から
男女共同参画をうまく進めたところが生き残る。男女共同参画に早く取組み、住み良い町づくりに生かせば、これから選ばれる地域になる。女性の社会進出をうまく果たしたところが税収も増える。
そのために、男女共同参画とか子育て支援は重要である。女性登用のシステムを組織の中に作ることが必要である。
分科会 テーマ3を終えて
大変熱のこもった分科会となりました。これからは、どんな時代であっても男女一人ひとりが望む生き方が出来る男女共同参画社会であって欲しいと思います。時間が足りなかったので、是非パート2ができればと思います。
全体会・自由交流

同時進行で開催される分科会の性質上、参加者は他の分科会の内容を知ることができません。これを解消すると同時に、参加者が課題や問題点について解決の糸口を見付けられるよう全体会を開催しました。様々な情報交換によって、今回の事業の全容を把握し、共有することで、テーマ「どうなっていますか?あなたの市町の男女共同参画」の答えのヒントとなる情報が得られたと思います。
また、もう一つのテーマである“ネットワークづくりに向けて”重要なきっかけとなる全体会となりました。
それぞれのテーマに沿って報告がなされた後、分科会2に関して「DV被害者への対応」や、四日市で被害者の自立のため生活支援として運営される「せっぱつまった入用資金貸付バンク」の実績についての報告がなされ、実態に沿った活動がされていることを知り、地域における細やかな活動の必要性を学びました。
また、分科会3に関しては、テーマ「202030」に向けて、家族の支援やチャレンジ精神の必要性などについての補足発言があり、行政側では、男女共同参画担当の職員の方から「男女共同参画をうまくやった市が生き残っていく」「女性の進出をうまくした方が税収が増える」という意見があり、大いに勇気をいただきました。各テーブルからの発言後、再び午前中の事例発表のグループへ質疑応答の時間をとりました。東員町男女共同参画まちづくり推進の会には、地域で推進する上での問題点などを検討していただき、常磐地区男女共同参画をすすめる会の飯田さんには啓発する一人一人への異なる対応方法や、行政との協働の進め方に関するコツをご披露いただきました。その独特のお話しぶりに大いに笑い、和やかに、そして元気をもらえる全体会となりました。
自由交流では、飲み物やお菓子とともに和気あいあいと交流を深めました。同じ活動をしている人と直接交流するなど有意義な情報交換ができ、充実した自由交流となったと思います。
最後に、ネットワークづくりに向けて参加者名簿を作成し、多くの方からネットワークづくりに対して積極的な声をいただきました。この企画が三重県の男女共同参画を推進する力強いネットワークにつながることを確信した会となりました。
第2弾開催決定!
「男女共同参画フォーラム~みえの男女(ひと)2007~」で
「どうなっていますか? あなたの市町(まち)の男女共同参画~ネットワークづくりに向けて~」第2弾開催決定!
日時:平成19年11月9日(金)、10日(土)
今企画の第2弾を「男女共同参画フォーラム~みえの男女(ひと)2007~」で開催!
11月には市町がその後どういった状況か、新たにみえてきた課題はなにか・・・など情報を持ち寄り、再び集まって熱く語り合いませんか?
みなさんの参加をお待ちしています!
このイベントは終了しています
- 様々な分野の方からの意見が聞けて、大変参考になった。情報を共有し、そこからヒントを得ていくことが大切と思いました。
- 地道に活動を続けていきたいと感じました。自ら行動することが重要。
- 企画・運営サポーターとフレンテみえという県民との協働イベントで新鮮な感じがした。
- 男性の方の出席が多くて嬉しかった。