【プレスリリース】ニキ・ド・サンファル展
1 概要
三重県総合文化センター(そうぶん)は開館30周年を迎えます。センターの広場にある青い大きなオブジェ「La Grande Temperance《中庸》」、通称ナナ像。開館30周年を記念して、30年間ずっとセンターを見守る “そうぶんのシンボル”であるこのオブジェの作者、ニキ・ド・サンファルの作品展を開催します。
2 企画趣旨
そうぶんの「La Grande Temperance《中庸》」は、「ナナ」シリーズと呼ばれる作品の1つです。「ナナ」とは、フランス語で女子を意味する俗語。ニキは友人の妊娠をきっかけに、この色鮮やかで豊満な女性像「ナナ」シリーズの制作を始め、今では世界中にその作品が展示されています。その1体が、縁あって30年前にそうぶんにやって来きました。
71歳で生涯をとじるまで、作品を作り続けたニキの想いは、今も世界各地で多くの人にパワーを届けています。そんなニキの作品に魅了され、人生が変わった日本人女性がいました。ニキ作品の世界的コレクターであるYoko(ヨーコ)こと故増田静江です。ニキの1枚の版画作品に出合い、衝撃を受けたヨーコは、ニキと直接友情をはぐくみ、なんと14年後には「ニキ美術館」を創立してしまいました。
今回の展覧会では、ヨーコが衝撃を受けた版画「ラブレター」や、鮮やかな「ナナ」シリーズの絵画のほか、ニキからヨーコに送られた絵手紙など、ヨーコのコレクションから平面作品を中心におよそ130点の作品を展示します。
3 展覧会情報
- 会期 令和6年8月31日(土曜日)~9月23日(月曜祝日)
期間中の休館日:9月2日、9日、17日 - 開館時間 午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
9月14日(土曜日)および9月21日(土曜日)は午後7時まで開館 - 会場 三重県総合文化センター 第1ギャラリー
三重県津市一身田上津部田1234 - 観覧料 800円 高校生以下無料
20名以上の団体および障害者手帳をお持ちの方(付き添いの方1名を含む)は割引料金500円 - 主催 公益財団法人三重県文化振興事業団
- 助成 公益財団法人岡田文化財団
- 後援 独立行政法人国立女性教育会館
- 協力 株式会社スペースニキ、三重県立美術館、三重県総合博物館(MieMu)
4 アーティストプロフィール
- ニキ・ド・サンファル Niki de Saint Phalle(1930-2002)
戦後を代表する芸術家の1人。個人的な危機を乗り越えるために絵を描き始め、1950年代初めに芸術家の道を選択。1961年に発表した絵具を入れた缶や袋を石膏によって画面に付着した絵画に向けて銃を放つことで完成する「射撃絵画」で国際的な名声を得る。その後、女性の表象への関心を強め、「ナナ」シリーズでは鮮やかな色彩と伸びやかな形態を用いて解放的な女性像を示し、世界各地で多くの人々に愛されている。また、「タロット・ガーデン(イタリア)」と称する彫刻庭園に代表されるように建築デザインにも積極的に取り組み、芸術家として様々な活動を展開した。 - Yoko(ヨーコ)増田静江(1931-2009)
東京上野の宮内庁御用達の日本料理屋「花屋」の3姉妹の長女として生まれる。母との死別、戦争、疎開、東京大空襲を経験した子ども時代、終戦をむかえ高揚感と好奇心にあふれた学生時代を経て、後に「パルコ」会長となる増田通二と出会い、駆け落ち結婚。二人の子どもの母となるが、仕事と育児の両立で悩み続けた50歳の時に、ふと立ち寄ったギャラリーでニキ・ド・サンファルの1枚の版画に出合い衝撃を受ける。この運命的な出合いから、ニキ・ド・サンファルのコレクターという第二の人生を歩み、ついには栃木県那須町に「ニキ美術館(現在は閉館)」を創設する。
5 メッセージ
ココロがうごく。ミライをえがく。
人生には、ヨーコがニキの作品に出合って新しい自分がはじまったように、「雷」のように自分の人生を揺るがすものに出合うことはある。それは、アート作品や、音楽・演劇、誰かがくれた一言かもしれない。勇気を出して舞台に上がった挑戦かもしれない。
これからも、そんな「機会」や「場所」を提供できるそうぶんでありたい。
そうぶんが「ココロがうごく」「ミライをえがく」場所であることの誓いをこめて。
6 子ども向けプログラム
ニキ・ド・サンファル展開会前日の8月30日(金曜日)を「子どもファーストデー」とします。
- 子どもだけでニキ展貸し切り!お絵かきツアー
ニキ・ド・サンファル展の会場で、絵本作家のつつみあれいさんと一緒に作品をじっくり見て、思うままに、感じたままにお絵かきしてみよう!
・日程 8月30日(金曜日) 9時30分~11時
・対象 小学生
※参加申込は既に締め切っています - ニキ展に飾ろう!みんなのナナ大募集!
広場のナナ像、どんな風に見えますか?自由に描いてニキ展に飾ろう!応募いただいた皆さんを「子どもファーストデー」にご招待します。
・対象 高校生までの方
・応募方法 八ツ切りサイズ以上で「ナナの絵」を自由に描いてフレンテみえへ提出してください。
来館して描く場合は「絵かきのコばっぐ」(画材セット)をご利用いただけます。
・募集締切 8月20日(火曜日)
・応募特典 8月30日(金曜日)午後開催の「子どもファーストデー」招待券をプレゼント
7 関連企画
- みえミュージアムセミナー特別編
「ニキとヨーコ ―下町の女将からニキ美術館を建てるまで」
ニキの作品に出会い美術館を創立する夢を実現した、下町の女将ヨーコ。ニキとヨーコの人生について、元ニキ美術館(現在閉館中)館長の黒岩有希さんがお話しします。
・日程 7月21日(日曜日)13時30分~15時 ※終了しました
・会場 三重県文化会館 小ホール - フォーカスみえ
上野千鶴子講演会「ニキと私」
女性学の第一人者の上野千鶴子さんは、実はニキの大ファン。ニキやヨーコと面識がある上野さんが、二人とのエピソードを交えながら、ニキの作品の魅力について語ります。
・日程 9月14日(土曜日)13時~14時30分
・会場 三重県文化会館 中ホール
・参加費 500円 ※ニキ・ド・サンファル展のチケット付
・申込方法 WEBフォーム他でフレンテみえへ申込
・定員 500名予定
8 企画・関連企画の申込先
三重県総合文化センター 三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」
〒514-0061 三重県津市一身田上津部田1234
電話 059-233-1130