ニキ・ド・サンファル展

ココロがうごく。ミライをえがく。

三重県総合文化センターのシンボル、通称ナナ像。
30年間、わたしたちを見守り続けるナナの作者が、ニキです。
絵画や版画を中心に、ニキの作品をあつめます。
あなたのココロがうごく作品を見つけに来てください。

展覧会について

 三重県総合文化センターの広場にある大きなオブジェ。フランス生まれのニキ・ド・サンファル作「La Grande Temperance《中庸》」です。30周年を迎えるセンターを、開館当時からずっと見守る“そうぶんのシンボル”であるこのオブジェは、「ナナ」シリーズと呼ばれる作品の1つです。「ナナ」とは、フランス語で女子を意味する俗語。ニキは友人の妊娠をきっかけに、この色鮮やかで豊満な女性像「ナナ」シリーズの制作を始め、今では世界中にその作品が展示されています。その1体が、縁あって30年前にそうぶんにやって来きました。
 71歳で生涯をとじるまで、作品を作り続けたニキの想いは、今も世界各地で多くの人にパワーを届けています。そんなニキの作品に魅了され、人生が変わった日本人女性がいました。ニキ作品の世界的コレクターであるYoko(ヨーコ)こと故増田静江です。ニキの1枚の版画作品に出合い、衝撃を受けたヨーコは、ニキと直接友情をはぐくみ、なんと14年後には「ニキ美術館」を創立してしまいました。
 今回の展覧会では、ヨーコが衝撃を受けた版画「ラブレター」や、鮮やかな「ナナ」シリーズの絵画のほか、ニキからヨーコに送られた絵手紙など、ヨーコのコレクションから平面作品を中心におよそ130点の作品を展示します。

ニキ・ド・サンファル
Niki de Saint Phalle(1930-2002)

ニキ・ド・サンファル
©黒岩雅志

 戦後を代表する芸術家の1人。個人的な危機を乗り越えるために絵を描き始め、1950年代初めに芸術家の道を選択。1961年に発表した絵具を入れた缶や袋を石膏によって画面に付着した絵画に向けて銃を放つことで完成する「射撃絵画」で国際的な名声を得る。その後、女性の表象への関心を強め、「ナナ」シリーズでは鮮やかな色彩と伸びやかな形態を用いて解放的な女性像を示し、世界各地で多くの人々に愛されている。また、「タロット・ガーデン(イタリア)」と称する彫刻庭園に代表されるように建築デザインにも積極的に取り組み、芸術家として様々な活動を展開した。

人生には、ヨーコがニキの作品に出合って新しい自分がはじまったように、「雷」のように自分の人生を揺るがすものに出合うことはある。それは、アート作品や、音楽・演劇、誰かがくれた一言かもしれない。勇気を出して舞台に上がった挑戦かもしれない。
これからも、そんな「機会」や「場所」を提供できるそうぶんでありたい。
そうぶんが「ココロがうごく」「ミライをえがく」場所であることの誓いをこめて。

会期 8月31日(土曜日)~9月23日(月曜祝日)
期間中の休館日:9月2日、9日、17日
会場 三重県総合文化センター 第1ギャラリー
三重県津市一身田上津部田1234
開館時間 午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
9月14日(土曜日)および9月21日(土曜日)は午後7時まで開館
観覧料 800円 高校生以下無料
20名以上の団体および障害者手帳をお持ちの方(付き添いの方1名を含む)は割引料金500円
クレジット 主催 公益財団法人三重県文化振興事業団
助成 公益財団法人岡田文化財団
後援 独立行政法人国立女性教育会館
協力 株式会社スペースニキ、三重県立美術館、三重県立博物館(MieMu)
お問合せ 三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」 電話 059-233-1130

子ども向けプログラム

子どもファーストデー


8月30日(金曜日)、大人より一足早く、子どもだけでニキ展を先どりしちゃおう!


午前は お絵かきツアー

絵本作家のつつみあれいさんと一緒に、ニキの作品を見ながらお絵かきしましょう。


午後は ご招待 貸し切り!

『みんなのナナ大募集!』に応募いただいたの皆さんだけをご招待する貸し切りデーです!

お絵かきツアー

アソボ・マナボ・タノシソウブン

お絵かきツアー 子どもはみんなアーティスト!

ニキ・ド・サンファル展の会場で、絵本作家のつつみあれいさんと一緒に作品をじっくり見て、思うままに、感じたままにお絵かきしてみよう。

日程 8月30日(金曜日)9時30分~11時
対象 小学生(1~6年生)
参加費 無料

みんなのナナ大募集

ニキ展に飾ろう!みんなのナナ大募集!

知識の広場の「ナナ」像、どんな風に見えますか?
自由に描いてニキ展の会場に展示しよう!

ご応募いただいた皆さんを特別に「子どもファーストデー(午後)」にご招待いたします。

対象 高校生までの方
応募期間 6月1日(土曜日)~8月20日(火曜日)必着

関連イベント

ニキとヨーコ
ニキ(左)とヨーコ増田静江さん(右)©黒岩雅志

みえミュージアムセミナー特別編

「ニキとヨーコ」
下町の女将からニキ美術館を建てるまで

ニキの作品に出会い美術館を創立する夢を実現した、下町の女将ヨーコ。ニキとヨーコの人生について、元ニキ美術館(現在閉館中)館長の黒岩有希さんがお話しします。

日程 7月21日(日曜日)13時30分~15時
会場 小ホール

関連イベント

上野千鶴子さん
上野千鶴子さん ©後藤さくら

フォーカスみえ

上野千鶴子講演会
「ニキと私」

女性学の第一人者の上野千鶴子さんは、実はニキの大ファン。ニキやヨーコと面識がある上野さんが、二人とのエピソードを交えながら、ニキの作品の魅力について語ります。

日程 9月14日(土曜日)13時~14時30分
会場 中ホール
申込方法 詳細はお待ちください