平成27年度公共ホール演劇ネットワーク事業ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」作・演出:岩井秀人

プロレスラーを夢見る引きこもり(ヒッキー)の登美男。唯一の理解者である妹と、外に出そうとする母親との平和な日常は、「出張お兄さん」の登場で一変する。 岸田國士戯曲賞、向田邦子賞を相次いで受賞し、今をときめくハイバイ主宰 岩井秀人が、自分の経験を元に描いた処女作。そして再演を重ねる劇団最大の人気作品。10回記念となる全国ツアーです。
基本情報
今となっては、当時僕がひきこもりだったことと、この作品がどう関係してるのか、良く分からなくなっているのですが、とにかくこの作品は手を変え品を変え、俳優を変え、場所を変え、色々やっているのに、全く飽きずに稽古をやれる不思議な作品です。飽きるどころか、こないだやった再演でも大きな発見があり、作品として大きく前進しました。いつも思うのですが、これこそ、ハイバイという劇団を見たことがない人に、是非見て欲しい作品だと、思っています。見たことがある人も、その変化を見に来て欲しいですし。
それにしても、ここまで何度も再演する作品とは、一体なんなのでしょう。現実の僕は僕で今の生活を6割2分くらいの満足度で生きていて、その上で、ひきこもりだった自分がもし、あのままこもっていたら、ということを何度も自分の目の前に浮かばせては消し、浮かばせては消しということを繰り返し、もしやその無限ループをし続ける自分を、この作品の登美男に肩代わりさせているのかもしれない。あのまま引きこもり続けていたもう一人の自分が「あれなりに貫いたとしたら」ということを、いつか見ようとしているのかもしれません。
(岩井秀人)
出演者
田村健太郎
岡田瑞葉
後藤剛範
平原テツ
・
チャン・リーメイ
あらすじ
プロレスラーを夢見ているが自宅からは一切出られない引きこもり(ヒッキー)の登美男。妹の綾が唯一の理解者。ある日心配をした母が連れてきた「出張お兄さん」なるカウンセラーもどきの男、圭一に登美雄は説得をされるが、あろうことか逆に圭一が、登美雄と共に引きこもってしまう。続いてやってきたカウンセラーは、二人を家から外に出すべく、新たな策を練る。果たして、登美雄は外に出られるのか。そして何故人は「外」に出た方が良いのか。
プロフィール
ハイバイ

2015年KAAT神奈川芸術劇場
2003年に主宰の岩井秀人を中心に結成。
そもそも気まずいシチュエーションに、なんとも要領の悪い人や空回りするくらいの自意識を振りまく人、どこか世の流れに上手く乗っていけない感じの人たちが現れて、 あたふたしているうちに目も当てられない状況になっていくのを笑っていると、まんまと人生の深淵を覗かされてしまうのがハイバイ。
相次いで向田邦子賞と 岸田國士戯曲賞を受けた岩井が描く、ありえそうでありえないそんな世界を、永井若葉・平原テツ・上田 遥・川面千晶といった外部公演でも評価の高いクセ者たちのおかげで「ありそうだぞ、いやこれが世界そのものだ」って思わせちゃうのがハイバイ。
代表作は 「ヒッキー・カンクーントルネード」「て」「ある女」。
(プロフィール作成協力:鈴木励滋)
公共ホール演劇ネットワーク事業とは
一般財団法人地域創造と複数の公共ホールが共同・連携することで質の高い演劇作品の上演、公共ホールのスタッフ等の企画・制作能力の向上を図る事業です。
参加館
三重県文化会館
穂の国とよはし芸術劇場PLAT
大垣市スイトピアセンター
長久手市文化の家
AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)
ひたちなか市文化会館
小田原市民会館
妙高市文化ホール
アルカスSASEBO
茅ヶ崎市民文化会館
詳細情報
日程 | 7月3日(金曜日) 19時00分開演(18時40分開場) 7月4日(土曜日) 14時00分開演(13時40分開場) 7月5日(日曜日) 14時00分開演(13時40分開場) |
---|---|
上演予定時間 約90分予定 | |
料金 |
整理番号付き自由席
|
劇V.I.P.2015春・夏対象 |
|
チケット | 5月9日(土曜日) 10時より発売 |
クレジット |
|
備考 |
|
イベントに関するお問い合わせ先
- 担当部門
- 三重県文化会館トップページ
- 電話番号
- 059-233-1122(チケットカウンター)
- 所在地
- 〒514-0061 三重県津市一身田上津部田1234
三重県総合文化センター 三重県文化会館