みえアカデミックセミナー2011
皇學館大学公開セミナー
「『源氏物語』は、いつ、誰によって作られたのか?
禅宗の『十牛図』とその周辺」

前半の講義では、「源氏物語」の作者・成立という、既に一般常識として扱われている事柄について、様々な形態の「源氏物語」があることや、登場人物の出入りと巻順から再検討を加えながら解説しました。
後半の講義では、禅宗で有名な「十牛図」について、牛をモチーフとして修行から悟りへと至る行程を図で表したものが残ってできたことや、江戸時代の伊勢では牛ではなく馬が描かれた「儒家十馬図」が登場した経緯など、伊勢の地との関連性に触れながら紹介しました。
☆講座開催情報
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演題
「源氏物語」は、いつ、誰によって作られたのか?
禅宗の「十牛図」とその周辺
講師
文学部国文学科 准教授 中川 照将さん
文学部国文学科 講師 松下 道信さん
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☆参加者の声
「常識は実は正解ではない」、「わからない世界がある」という事を源氏物語と平行して話され、とても面白かったです。また、禅宗、仏教、神道の関連がおもしろかったです。
中川先生は源氏物語を全く別の切り口で講じて下さり、とても楽しかったです。再度読んでみたいと思いました。松下先生もわかりやすく、今までより禅宗に興味を持つことができ、充実した2時間でした。ありがとうございました。
今まで認識していた事柄も、別の考え方から見れば、真実でないということを教えてもらえました。歴史の彼方のことはわからないとは思っていましたが、新しい認識を得ました。禅宗についての覚りについても新しい知識を得られました。
源氏物語について、疑問に思っていなかった事に不明な事項がこんなに多くあり、ミステリーであることに驚き、興味を持つことができました。いろんな人が加わっていることも発見でした。
十牛図に興味があり参加しました。茶碗に十牛図が画かれているものがあり、伊勢に関係のあるものとは知らず、とてもおもしろい

お話を聞かせていただきました。