みえアカデミックセミナー2008
移動講座(いなべ市)
高田短期大学公開セミナー
「いのちをいかす道」

☆ 講演内容
宗教学からの視点を中心に、「老・病・死」という向き合わずにはいられない重要なテーマを、よく生きる道とは何かということについて丁寧にご説明いただきました。
日本人における宗教活動とは、初詣や四国巡礼に象徴されるように、「自分の願いを叶えるための手段」であり、特に、不老・不病・不死は誰もが願う叶わぬ願いです。「老苦」「病苦」「死苦」の解決なくして、本当の幸福はありえないという現実とともに、「老・病・死」をもともとただの事実として受け入れる必要があることを説いていただきました。
また、宗教学における「縁起」について、例として「なぜ、人を殺してはいけないのか?」という質問の答えは、「自分の命も、他人の命も自分のものではない(私物化できない)」ということと、「無数の縁から成り立っている命を奪ってはならない」という自分の存在根拠によるもので、命そのものが自分に縁を結んでくれた無数の他者にあるということを、思いながら生きていくことの大切さを教えていただきました。

- 「苦しみはそこに至る手助けをしてくれるものと認識し、これからの日々を大切に明るく生きていくようにしたいと思います。本当によいお話に出合えてありがとうございました。」
- 「老・病・死の話、感謝・報恩など、我々が生きていくうえで、大切なことを聞かせていただきました。今後の人生を生きていくうえで、参考にさせていただきます。」
- 「栗原先生のお話をうかがうことができて、自己の意識の考えを新たにでき、有意義な時間を過ごすことができました。」