みえアカデミックセミナー2014
移動講座(名張市会場)
三重大学公開セミナー
「江戸川乱歩の21世紀―生誕120周年記念―」

開催日
2015年1月31日(土曜日)
開催時間
13時30分から15時まで
開催場所
武道交流館いきいき 多目的ホール
講師
三重大学 人文学部文化学科 教授 尾西 康充さん
参加者数
91名
参加費
無料

 みえアカデミックセミナー2014移動講座(全7回)の第6回目は、三重大学と名張市教育委員会との共催で名張市を会場に開催いたしました。

 日本の探偵小説を創始した作家である江戸川乱歩。名張市は乱歩の生誕地です。今年は乱歩生誕120周年として、改めて多くメディアの注目も集めた年でもありました。今回の講座では、乱歩の深層心理を読み解く手がかりとして、乱歩が生きぬいた時代背景(格差の拡大、表現の自由と検閲など)についても深く掘り下げてご紹介いただきました。また今もなお絶大な支持を受けかつ斬新であり続ける乱歩の探偵小説の革新性、また今後乱歩の作品は文豪といわれた漱石や鴎外よりも再評価されていくのではないかなど、興味深いお話がつきず、時間があっという間に過ぎました。

 当日は雪が舞う天気でしたが、参加された皆さんは熱心に耳を傾けられており、乱歩をより身近に感じ、改めて名張が生んだ日本の探偵小説作家を県民の誇りに思われたのではないかと思います。新たな視点で残された作品を読み返すとまた面白そうです。

 名張市立図書館内には、乱歩コーナーが開設されており、著作や色紙、原稿などのほか、数々の遺品を展示されているようです。機会があれば、お出かけください。

参加者の声

  • 時代の背景が良く理解できたので、別の意味で乱歩の別面を知ることが出来ました。
  • 新しい視点の内容、面白く、為になりました。もう少しお話をお聞きしたかったです。
  • 乱歩の深層部分を解いてくださり、勉強させていただきました。
  • 大変分かり易く、関心深い講習をありがとうございました。今後も本日拝聴した乱歩の生きた背景を理解の上で、読んでいきたいと思いました。
  • 大変わかりやすいご講演でした。乱歩の文学が人間の本質を描いている点をふまえ、改めて作品を読んでみたいと思いました。