三重のまなび2010・まなびぃすとセミナー「正倉院の響き3」

今回でシリーズ3回目となる「正倉院の響き」は、講師におなじみの野原さんを迎え、前回までのおさらいと『管絃音儀』の世界のお話、そして季節によって変化する『越天楽』の演奏という2部構成となりました。
第1部では、古代日本人が確立した形而上学を、雅楽の楽書『管絃音儀』に書かれている音楽理論で解析していただきました。私たちの祖先は生活に必要な天文の動きや方位などについてを形而上学に当てはめていたそうです。それを音楽の分野である『管絃音儀』の理論で読み解ける不思議に、参加されているみなさんも驚かれていました。
次に第2部では、東京楽所から鳳笙(ほうしょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)の演奏者にお越しいただき、雅楽の代表曲ともいえる『越天楽』を、それぞれの季節に合わせて演奏していただきました。またアンコールでは雅人(がじん)が作った『君が代』を演奏いただきました。
古代の文化・音楽に触れ、「日本はシルクロードの終着駅。文化の貯まる土地であった。」との野原さんの言葉に、納得のいく有意義な時間となりました。
☆講座開催情報
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時間 13:30〜15:55
講師 音楽プロデューサー 野原 耕二さん
演奏 東京楽所
鳳笙 野津 輝男さん
篳篥 楠 義雄さん
龍笛 笠井 聖秀さん
参加者数 274名
参加費 一般1,000円
学生 500円
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☆参加者の声
・眼からうろこで雲上のものと思っていた雅楽が身近に感じこれから親しんでいけます。
・昔からの決まり事は大切に伝えて行かなければならないと思いました。京都も奈良も近いのでもっと行ってみようと思いました。
・お話も生演奏もともに素晴らしい。忘れかけている日本の心や誇りが蘇った。
・管弦音義のことを今まで知りませんでしたのでとても興味深く聞かせていただきました。もっと知りたいと思いました。演奏に深い意味があることがわかり、これから越天楽を聞くときに参考になります。質問コーナーがあってよかったです。
・琵琶笙に触れて天平時代の一端に触れたような気がしてうれしかったです。

