みえアカデミックセミナー2010
三重大学公開セミナー
「親鸞と熊野権現」

親鸞が「神を拝まない」ことを説いた「神祇不拝」について、鎌倉時代に国家と結びついて隆盛した呪術的な宗教の世界に迷い込むことを危惧していたと考えられるが、神を捨てるべきだという解釈は曲解で、後世の学者によって誤って伝えられた可能性があることなどをお話していただきました。
また、熊野神は、様々な仏が化身として現れた権現であるとする「本地垂迹(すいじゃく)思想」から「熊野権現」と呼ばれるようになったことや、熊野三山、熊野三所権現に象徴されるように、仏教で重んじられている「三」という数字が入っているのは、仏教との結びつきがそれだけ強かった証拠であることなどを紹介していただきました。

- 浄土真宗の家に生まれましたが、あまり知らないことばかりでした。今回のお話を聞き、とても興味を持つことが出来ました。
- 今回、宗教史を勉強する中で、又、日常の生活の中での基本的な宗教史観を勉強出来ました。
- 今回の講座、大変興味をもって聞かせていただき有難うございました。