「古代伊勢神宮の様相-『延暦儀式帳』から読み解く平安時代初期の姿-」の事業報告
今年度の皇學館大学連携協定事業は、「古代伊勢神宮の様相-『延暦儀式帳』から読み解く平安時代初期の姿-」と題し、804(延暦23)年に神宮が朝廷に提出した最古の報告書である『延暦儀式帳』を基に、平安時代初期に神宮が認識していた神域の範囲や神宮内の社殿配置、当時の税の制度などについて地図や図を交えてお話しいただきました。
内宮・外宮の社殿配置について、基本構成は現在と同じながらも、現在にはない位置に宿営屋(詰所)が当時存在したことや、現在の地名の由来にもなっている、効率的に神税(神宮のために使う税金)を集めるための制度「神戸(かんべ)」について解説していただきました。
また、実際に行われていた正月行事についても、当時の朝廷で行われていた行事と共通している部分があることや、『延暦儀式帳』の記述が正しければ神宮が朝廷よりも先に行っていた行事があることを分かり易く説明していただきました。
『延暦儀式帳』が記載する内容は、古代神宮の完成形ではなく、あくまで朝廷に向けた報告書であり、ひとつの通過点です。「伊勢神宮は古代から変わらないと思われがちだが、実際は時代ごとに最善の方法を考え、柔軟に変化し成長し続けてきた。古いものだけを尊重するのではなく、時代の変化に柔軟に対応してきたことが、伊勢神宮の特質の一つであろう」と結び、講座は終了しました。
「ブックリスト(関連図書)」のご案内
三重県立図書館に所蔵されている講座関連図書のご案内です。
所蔵状況は講座開催日時点のものです。
- 現在の伊勢神宮と平安時代の様子を比較したお話は大変興味深いものでした。また同じような話を聞きたい。(会場)
- 古いものだけを尊重するのではなく、その時代時代に合ったものを取り入れて継続していく大切さを学びました。(会場)
- 神宮が長く愛され続けていることの意味が学べたように思います。(会場)
- 時代の移り変わりとともに、神宮祭祀も変化されていることを知ることが出来ました。(オンデマンド)

