講座ボランティア企画【第96回 名盤を聴く ヤーノシュ・シュタルケル 特集】の事業報告
【チラシ文】ブダペスト生まれ。ユダヤ系ハンガリー人の家庭で育ち、幼くして音楽の才能を示し、14歳で最初のコンサートを開きました。ブダペスト音楽院で、コダーイに学び、コダーイ作曲「無伴奏チェロソナタ」を世界に広めました。1948年、アメリカ合衆国に移住。20代で名門シカゴ交響楽団の主席奏者に抜擢され、以降はソリストとして世界各地で活躍。とりわけ日本は気に入り、「音楽への愛情がはっきりと感じられる礼儀正しい熱心な聴衆に接することができた。」(『ヤーノシュ・シュタルケル自伝』日本語版出版に寄せて)と語り、しばしば来日公演を行いました。
チェロ奏者として、教育者として、人間として人々を魅了したヤーノシュ・シュタルケルの遺した名演奏を梶館長に紹介していただきます。
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講座の冒頭、「シュタルケルの演奏は、感情に押し流されないことが特徴で、それが音に深い説得力を与えている」という評価が講師より紹介されました。
次に、前述の特徴が感じられるバッハの組曲とコダーイのソナタを鑑賞しました。
舞台上にはシュタルケルとチェロがあるのみなのですが、奏でられる音の響きが空間を支配すると同時に聴衆を魅了している様子が伝わったのか、来場の方々からも自然と拍手が起こり、画面越しに生の音が届いてくるようでした。
彼はインタビューの中で「ヴィルトゥオーゾ(高度な演奏技術を持つ名手)であり続けるために、毎日水泳をし、若い人と接して常に変化する世の中の動きを敏感に感じながら、
音楽家としていかに自分の世界を表現するかを大切にしている」と話し、その研ぎ澄まされた音はたゆまぬ努力に裏づけられたものであることを教えてくれました。
また、会場には1975年の愛知公演をご覧になった方が来場され、ご厚意によりシュタルケルの直筆サインと当日のプログラムがロビーに展示されました。多くの方が足を止め、50年前の貴重な記録を熱心に見入っていました。
1.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調BWV.1009(ハ長調)
第1楽章 プレリュード
第2楽章 アルマンド
第3楽章 クーラント
第4楽章 サラバンド
第5楽章 ブーレ I & II
第6楽章 ジーグ
(1988年)
2.コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ Op.8
第1楽章 アレグロ・マエストーソ・マ・アパッショナート
第2楽章 アダージョ
第3楽章 アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ
(1988年)
―――――――――― 休 憩 ――――――――――
3.ブルッフ:コル・ニドライ(ユダヤ教の贖罪日の祈りによるアダージョ風幻想曲)Op.47
指揮:アンタル・ドラティ / ロンドン交響楽団
(1962年)
4.シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
第1楽章 あまり速くなく
第2楽章 ゆっくりと
第3楽章 とても生き生きと、活発に
指揮:ハンス・シュミット=イッセルシュテット / フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
(1965年)
- チェロの演奏がこんなに素晴らしいとは。大感動でした。
- シュタルケルは名前も知りませんでしたが 勉強になりました。
- チェロの魅力に引き込まれました。コダーイすごかったです! 臨場感たっぷりで思わず拍手してしまいそうでした。
- 弦楽器の美しい音色で心が洗われるようでした。いい機会を作ってくださってありがとうございました。
- スピーカーを通しての音も素晴らしく、生演奏以上の感動を覚えました。2時間があっという間でした!
- よかったです。 実際にコンサートに行かれた方のお話も、プログラムなどありがとうございました。
- 本日も心癒されとても優雅な時間を過ごすことができて感謝しています。

