みえアカデミックセミナー2025 三重大学公開セミナー「子育てにおける父母連携と子どもの健やかな発達」の事業報告

開催日
2025年7月16日(水曜日)
開催時間
13時30分から15時00分まで
開催場所
三重県文化会館1階 レセプションルーム
講師
三重大学教育学部 助教 谷口 あやさん
参加人数
24名
受講料
無料

「みえアカデミックセミナー」は、三重県総合文化センターを会場に、三重県内にある大学・短期大学・高等専門学校の高等教育機関全14校が有する高度な学びと県民の皆さまをつなぐ一大連携事業として開催している公開セミナーです。毎年7月と8月に各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご講演いただいています。


三重大学教育学部 助教 谷口あや さん

**************************【講演概要(チラシ紹介文より)】
発達心理学では、親の関わり方が子どもの健やかな発達にどのような影響を与えるのかが、長年にわたり研究されてきました。近年の日本では、母親と父親が協力・連携しながら育児を行う家庭が増えています。こうした子育てが、子どもの発達にどのような良い影響をもたらすのか、心理学の視点から皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
**************************

三重大学公開セミナーは、教育学部 助教の谷口あやさんにご登壇いただきました。
講座は「現代の子育て家庭の現状」「これまでの子育てにかかわる心理学的研究」「父母で協力して育児を行うことの心理的利点」「これからの子育てについて考える」の4つのポイントに分けてお話しされました。
これまでの国内における「親」を対象とした心理学的研究の多くは、データのとりやすさ等の理由から「母親」を中心に進められてきたそうです。家族のありかたの多様化が進む現代において調査の限界は踏まえたうえで、まずは父母を研究対象とすることが重要とお話しされました。
続いて、子どもの「健やかな発達」とはどういうことか、父母にはそれぞれ養育スタイルがあり、それらの組み合わせによって子どもの発達にどのような影響があるのか研究で明らかになってきているとご紹介いただきました。
最後にこれからの子育てで考えるべきこととして、「極限まで労働している夫婦が連携するためにはどうしたらいいのか」「離婚や単身赴任家庭の子育てについて」「子どもの発達をめぐる問題や障害と養育スタイルの関係はどう考えるべきか」「子育て世代でない人々はどのように子育てに協力できるか」といった課題を上げ、さらなる調査研究に意欲を示され締めくくりとなりました。

講座の様子
質疑応答の様子

「ブックリスト(関連図書)」のご案内

三重県立図書館に所蔵されている講座関連図書のご案内です。
所蔵状況は講座開催日時点のものです。

「ブックリスト」ダウンロードリンク(PDF形式、955キロバイト)

参加者の声

  • 子育て中なので、改めて父母の子育てのやり方によって様々な影響を与えることを認識しました。
  • 養育についての心理学アプローチが良く理解できました。自分自身の子育ての振り返りにもなり良い内容でした。
  • 親の養育スタイルによる影響がなんとなくわかっていたことが、理論的に良くわかった。