「楽楽浪曲塾~浪曲師で初の人間国宝に!」の事業報告

開催日
2025年6月6日(金曜日)
開催場所
三重県文化会館 小ホール
開催時間
13時30分から15時30分まで
講師
前田憲司さん(芸能史研究家)
出演
京山幸枝若さん(浪曲師)、虹友美さん(曲師)
参加人数
219名
参加費
500円
講師第1部 前田憲司さんによる講演

日本の古典芸能を楽しくまなぶ“楽楽シリーズ”
浪曲師として初めて人間国宝になられた京山幸枝若さんをゲストにお迎えし、楽楽シリーズではおなじみの講師、前田憲司さん(古典芸能解説家)による楽楽浪曲塾を開催しました。
=チラシ文より=
落語、講談とともに「日本三大話芸」の一つとされる浪曲で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された京山幸枝若さんをゲストにお迎えします。笑いあり涙あり、琴線に触れるフレーズを紡ぎだす幸枝若さんの浪曲の魅力を深掘りしたいと思います。

~プログラム~
第1部 「浪曲」についてのレクチャー 
(講師:前田憲司さん)
第2部 浪曲「阿武松緑之助」
(京山幸枝若さん ※曲師 虹友美さん)
第3部 対談
(京山幸枝若さん 前田憲司さん)

浪曲
第2部 京山幸枝若さんによる浪曲実演

第1部では、「浪曲とは?」というテーマで、前田さんにお話いただきました。
浪曲とは、曲師の弾く三味線を伴奏として「節」をつけて歌う部分と、「啖呵」と呼ばれる語りや対話の部分から成る唄入りの物語り芸であり、男女共に古くから活躍する芸能で、浪花節とも呼ばれているという説明から始まり、浪曲の始まりから現在に至る推移などをわかりやすく解説されました。

第2部の浪曲の実演では、京山幸枝若さんに「六代目横綱 阿武松緑之助(おうのまつみどりのすけ)」の物語を語っていただきました。お弟子さんの京山幸乃さんの拍子木の合図とともに曲師 虹友美さんの三味線が鳴り、幸枝若さんが舞台に登場されると、会場から大きな拍手が沸き起こりました。初めて浪曲を聴くというお客さまもたくさんいらっしゃいましたが、みなさん幸枝若さんの至芸に熱心に耳を傾けていらっしゃいました。

トーク
第3部 対談

第3部では、前田さんが聞き手となり、幸枝若さんが浪曲を始めることになったきっかけや、幸枝若さんと先代幸枝若さんとの数奇な関係、時代の流れとともに浪曲師が少なくなっていった苦労話、そして昨年度人間国宝に認定された時の周りの反応などを、時には笑いを交えながら楽しくお話しいただきました。幸枝若さんは、とにかく生の浪曲を聴きに来てほしいと締めくくられ、講演は終了しました。

「ブックリスト(関連図書)」のご案内

三重県立図書館に所蔵されている講座関連図書のご案内です。
所蔵状況は講座開催日時点のものです。

「ブックリスト」ダウンロードリンク(PDF形式、602キロバイト)

参加者の声

  • 幸枝若さんを生で聴けたのが本当に嬉しいことでした。同い年と知ってすごいなぁと改めて思いました。前田さんのお話で概略がわかりとても勉強になりました。この企画をしていただいたことに感謝します。また機会があればぜひ浪曲を聴きたいと思います。
  • 初めて浪曲を聴く機会となりました。話芸が人を引き込むように舞台の演者の動きがすばらしかったです。落語や講談とは一味違うものですね。
  • おもしろかった、おもしろかった、おもしろかった それにつきる。