令和6年度 三重県生涯学習センター・名張市共催講座(人材育成講座)
「学びを生かす人づくり-学びを生かして、人もまちも元気に-」

開催日
2024年11月14日(木曜日)
開催時間
13時30分から15時00分まで
開催場所
名張市武道交流館いきいき(名張市蔵持町里2928)
講師
神部 純一さん(滋賀大学 教育学部 教授)
参加人数
22名
受講料
無料

令和6年度三重県生涯学習センター・名張市共催講座は、滋賀大学の神部純一さんに「学びを生かす人づくり-学びを生かして、人もまちも元気に-」と題してお話しいただきました。

講師の神部純一さん

現代は行政だけでなく、地域の住民自身が主体となり地域を豊かにする時代であり、学びの成果を地域に活かすことで、人も地域も活性化するというお話がありました。

学びを通じて「人と人とのつながり」を生み出すための具体例として、講師は「淡海(おうみ)生涯カレッジ」と「おおつ学」の2つの事例を紹介し、それぞれの意図や工夫、成果について詳しく解説しました。

「淡海生涯カレッジ」は、教育委員会・公民館・高等学校・大学などの地域の多様な教育機関のネットワークを組み、受講者が環境問題について体系的に学ぶことができるプログラムです。20年間で約3000人が受講し、そのうち2000人以上が修了しました。受講者は地域の課題を見つける講座や、実験・実習を通じて体験的に学ぶ講座、そして大学で専門知識を深める講座に参加し、それぞれが環境問題への理解を深めます。

「淡海生涯カレッジ」の経験を基に作られた「おおつ学」は、地域を学び、知り、愛し、地域づくりに貢献する人材を育成するプログラムです。「基礎講座」と「実践講座」があり、基礎講座では地域に関するさまざまな知識を得る場が提供され、実践講座ではその知識をもとに地域づくりに主体的に取り組む力を育む内容となっています。

これらのプログラムで特に重視されていることは、人と人とのつながりだと説明されました。講座では班ごとの活動やグループ学習を取り入れることで、受講者同士のコミュニケーションが深まり、自然と仲間づくりが進みます。こうしたつながりや絆が、学びの成果を地域で活かす原動力になったと説明されました。

講座の最後に講師は、「学びや活動を通じて、人と人との絆が生まれ、地域を豊かにする原動力となる。こうした取り組みを、ぜひ皆さんにも期待しています」と結び、受講者たちにエールを送りました。

講座の様子。
写真は「おおつ学」の近江神宮でのかるたの様子。

参加者の声

  • 生涯学習は個人の学習にとどまるのではなく、アウトプットも必要であることが理解できた。
  • 生涯学習と地域づくりが一つの線としてよく理解できました。人づくりの地道な取り組み=仕掛けづくりの大切さを実感しました。ありがとうございました。
  • 学びだけの生涯学習ではなく、それをまちづくりに役立てる・生かすしくみが大切だとあらためて認識した。
  • テーマがいくつかあり、学習者がテーマを深く学べるシステム(市民大学)がいいと思った。住んでいる地域に愛着をもつ。