みえミュージアムセミナー斎宮歴史博物館「中世の斎宮とその時代背景-転換期を生きた斎王たち-」の事業報告

開催日
2024年10月25日(金曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター2階 視聴覚室(三重県総合文化センター内)
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
天野 秀昭さん(斎宮歴史博物館 学芸普及課 課長)
参加人数
会場77名 オンライン63名  
参加費
無料
講師
講師の天野さん

明和町にある斎宮歴史博物館は、今年(2024年)で開館35周年を迎えます。記念イベントとして2024年10月5日から11月24日まで「開館35周年記念 特別展 中世の斎宮とその時代背景ー転換期を生きた斎王たちー」が開催されます。
特別展に関する講座と関連パネル展示を三重県生涯学習センターで開催しました。
***************************―チラシ文より―
公家から武家へと政治の実権が移っていった時代である中世には、天皇に代わって伊勢神宮に仕えた斎王の制度も衰退し廃絶に至りました。この講座では、当時の記録などを手がかりにして、この時代に生きた斎王たちの姿を紹介します。
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中世とは平安後期の白河天皇が院政を開始した頃に始まったとみる説が有力であり、院政期の斎宮は、天皇幼童化などの時代背景により、天皇の娘ではなく院の娘が斎王に選ばれるなど、斎王制度にも変化がみられたそうです。中世の斎王の事例として、白河院最愛の皇女、媞子内親王(1076年-1096年)、三度准母になって後白河・後鳥羽院政を支えた亮子内親王(1147年-1216年)、後鳥羽上皇皇女の凞子内親王(1205年-?) 、斎宮に群行した最後の斎王、愷子内親王(1249年-1284年)について、鎌倉時代を代表する公家で歌人の藤原定家が書いた日記『明月記』など、その時代に書かれた書物から、斎王についてわかる部分の紹介や、歴代の天皇と斎王の関係を表した図などを使っての解説がありました。講師の天野さんは、時代背景を知ったうえで展示を観ていただくとより理解が深まると思います、と締めくくられました。

全体1
会場の様子
展示
パネル展示

「ブックリスト(関連図書)」のご案内

三重県立図書館に所蔵されている講座関連図書のご案内です。
所蔵状況は講座開催日時点のものです。

「ブックリスト」ダウンロードリンク(PDF形式、685キロバイト)

参加者の声

  • 歴史の中世のあたりが好きなので、斎王をめぐるこの時代の話はとてもていねいに話していただいて、興味津々できかせてもらいました。関連書物のご案内もあるので読んでみようと思っています。(会場)
  • 源氏物語に興味があり、斎宮歴史博物館には何度か伺い春の源氏物語展や、斎宮の講座にも行かせていただき少しずつ斎王のことを理解させていただいています。今回の天野先生のお話もお人柄優しい語り口調で、とてもわかりやすく良かったです。有難うございました。(会場)
  • 斎宮(斎王)について詳しく話していただいてとても興味深く聴かせていただきました。はじめて聞く斎王の名前も出てきて、また関連の本を読んでみたいと思っています。ありがとうございました。(オンライン)
  • オンライン受講させていただきました。わかりやすい説明で良かったです。(オンライン)