みえミュージアムセミナー芭蕉翁記念館「芭蕉のあこがれ×あこがれの芭蕉」の事業報告
2024年は、1644年に伊賀市で生まれた松尾芭蕉の生誕380年の記念の年にあたり、伊賀市ではたくさんの「芭蕉翁生誕380年記念事業」が行われています。芭蕉翁記念館でも、この秋、第78回芭蕉祭特別展「おかえり、芭蕉さん ふるさと伊賀へ。」(2024年9月14日(土曜日)から12月24日(火曜日))が開催されています。「松尾芭蕉」をより知るための講座を三重県生涯学習センターで開催しました。今回の講座はオンラインでの配信も行いました。
***************************
ーチラシ文ー
2024年は芭蕉翁生誕380年という記念の年です。芭蕉は、江戸時代から現代に至るまで、さまざまな形で語り継がれ、俳人を含めた多くの人のあこがれの存在です。一方、芭蕉自身も、西行をはじめとする多くの先人にあこがれて、創作に取り組みました。今回の講演では、芭蕉を中心に、継承される日本文学の流れを辿ります。
***************************
前半は芭蕉があこがれたものの紹介です。芭蕉は古典文学を大切にしながら句づくりをしていたということがわかる作品について、特に今回は『源氏物語』と『西行』を取り上げて説明されました。
後半は、芭蕉へのあこがれということで、江戸時代から様々な人が「奥の細道」を追体験した本を挿絵付き出版するなど、松尾芭蕉ブームが起きており、その中でも江戸時代の京都の画家であり俳諧師としても活躍した与謝蕪村について、そしてその蕪村にあこがれた正岡子規とお話がありました。講師の髙井さんは、文学の流れには、常に先人のことを研究し、取り入れてきた経緯がある。文学の循環、繋がりが私たち日本文学の原動力になっているのではないでしょうかとお話しされました。
生涯学習センター1階では関連パネル展示も開催されました。
- 芭蕉と源氏物語、西行とのつながりをはじめ、芭蕉を追体験し芭蕉への理解を深めていった人々の話は、とても感銘を受けました。芭蕉を学び、文学を再生産していくという言葉は、学ぶことの大切さを教わったように感じています。(会場受講)
- 大河ドラマをみているので、大変興味深く拝聴できました。あっという間に時間が過ぎてしまいました。後半も文学の循環のおもしろさを教えてもらった。深めれば深めるほど、どんどんおもしろくなるのですね。ありがとうございました。(会場受講)
- 三重県は歴史のある県ですので、今後も色々な分野でオンライン講座をしていただけると嬉しいです。本日はありがとうございました。(オンライン受講)
- 勉強になりました。文学の脈絡を学んだ気がします。(オンライン受講)