みえアカデミックセミナー2024 四日市看護医療大学公開セミナー「怒り・イライラへの対処方法」の事業報告
「みえアカデミックセミナー」は、三重県総合文化センターを会場に、三重県にあるすべての大学・短期大学・高等専門学校の高等専門機関全15校が有する高度な学びと県民の皆さまをつなぐ一大連携事業として開催されている公開セミナーです。
毎年7月と8月に各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすくご講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」(1996年スタート)を経て、「みえアカデミックセミナー」としては、昨年20年目を迎えました。これからも三重県内の皆さまに、たくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。
令和6年度最後となる第15回は、四日市看護医療大学 看護医療学部 看護学科 教授の後藤 由紀さんを講師にお迎えしました。
**************************【講演概要(チラシ紹介文より)】
精神的に安心安全な環境づくりは組織にとってまた個人にとっても大切です。職場や家庭をはじめとした生活の場で「イライラ」や「怒り」の感情に支配されないために、認知行動学的アプローチの一つであるアンガーマネジメントの手法について紹介します。
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アンガーマネジメントとは認知行動療法の一つで、問題が生じた時に原因に焦点を当てるのではなく、これからの解決策に重きを置く考え方です。「怒り」というのは人にとって自然な感情で、なくすことは不可能です。時には怒ることで身を守るという機能も持っています。そのためアンガーマネジメントは怒らないということではなく、「怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようにすること」を指します。
問題となるのは「強度が強い」「持続性がある」「頻度が高い」「攻撃性がある」という4つの怒り方で、受講者は自分の怒りの強さについて点数化してみたり、どういった場面でどの程度の怒りを感じるかアンガーログをつけてみたりしました。
そもそも怒りの感情は「○○であるべき」というその人の信念から生まれてきます。「べき」「はず」「普通」「当たり前」といった基準は人それぞれで、自分が何を大切にしているのか知ることが大事だとお話しされました。そして怒りに対処するための「衝動のコントロール」「思考のコントロール」「行動のコントロール」という3つの方法をご紹介いただきました。
講座ではグループワークも行い、受講者は自身の怒りの自己診断や「べき」と考えている大切なことを発表し合いました。講師も自身がイラっとしたことや、家族に怒りについて客観視してもらった事例をお話しされ、人によって怒りは様々であることを学ぶ講座となりました。
- 怒りのコントロールの仕方を少しでも学べ実践してみようと思います。
- アンガーマネジメントのマネジメントは管理するという意味ではないことを知れてよかったです。日頃の行動に気を付けたいです。
- 意見交換でき楽しかったです。