講座ボランティア企画【第91回 名盤を聴く エドゥアルト・ファン・ベイヌム 特集】の事業報告
20年以上続く 講座ボランティア企画「名盤を聴く」。講座ボランティアさんに資料準備や当日の司会など協力いただいています。今回は幅広いレパートリーを誇るオランダの生んだ名指揮者、エドゥアルト・ファン・ベイヌムの特集です。
【チラシ文】アルンヘムの音楽一家に生まれたベイヌムは、13歳の頃、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)の演奏を聴き、指揮者への道を決意、アムステルダム音楽院で学びました。1931年からは、首席指揮者メンゲルベルクのもとコンセルトヘボウ管弦楽団の第2指揮者に就任、1945年メンゲルベルクがナチス協力者の烙印を押され追放されたのに伴い、首席指揮者に昇格しました。彼は第二次世界大戦で痛手を受けた同管弦楽団の再建に取り掛かり、コンセルトヘボウ管弦楽団の潤いと輝きに溢れたサウンドを復活させました。ベイヌムの遺した歴史的名盤を梶館長に紹介していただきます。
この日、まず講師は「ベイヌムのCDやDVDを持っている方?」と参加の方々へたずねた後、所有する膨大な資料の管理方法について話されました。10万枚に迫ろうかという量ですが、作曲家ごとに袋を分け、聴きたい時にディスクが探せるようになっているそうです。
前半はバッハのシンフォニア 二長調 Op.18の4、そして
ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』を聴きました。
ベイヌムの指揮はきびきびとしていて、少しフルトヴェングラーに似ており、オーボエのソロが映え、木管楽器のすばらしさを引き出していると講師より解説がありました。
休憩をはさみ、後半はブラームスの交響曲第1番ハ短調Op.68を鑑賞。講師によると、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団はクラリネットの響きが特別だそうです。一般的にオーケストラではフランス管が使用されますが、この楽団ではドイツ管や、フランスとドイツの中間のものが使用され、暖かい響きが生まれているとのことでした。
会場では講師の話に耳を傾けメモを取る方、目を閉じ音を味わう方など、思い思いに講座を楽しんでいらっしゃる様子が見られました。
【プログラム】
1.J.C.バッハ:シンフォニア ニ長調 Op.18の4
第1楽章 アレグロ・コン・スピリト
第2楽章 アンダンテ
第3楽章 ロンド:プレスト
(1958年10月)
2.ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 Op.55 「英雄」
第1楽章 アレグロ・コン・ブリオ
第2楽章 葬送行進曲(アダージョ・アッサイ)
第3楽章 スケルツォ(アレグロ・ヴィヴァーチェ)
第4楽章 アレグロ・モルト
(1957年5月)
――――――― 休 憩 ――――――
3.ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68
第1楽章 ウン・ポコ・ソステヌート-アレグロ-メノ・アレグロ
第2楽章 アンダンテ・ソステヌート
第3楽章 ウン・ポコ・アレグレット・エ・グラツィオーソ
第4楽章 アダージォ-ピユ・アンダンテ
-アレグロ・ノン・トロッポ・マ・コン・ブリオ
(1951年9月)
指揮:エドゥアルト・ファン・ベイヌム
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
- 毎回新しい知識と演奏に触れることができ心豊かな時間を味わっています。ありがとうございます。
- 至れり尽くせりでいつも感謝しています。臨場感たっぷりで引き込まれました。
- ベイヌムを初めて聞きましたが熱演に圧倒されました。大変素晴らしい演奏だと思いました。特にフルートとクラリネットは職人芸ですね。
- 今日は来れないと思ってました。昼12時を過ぎて介護中の母(94歳)に「総文へ行きたいけど」と言ったら、いいよ。と言ってくれました。途中の休憩時で帰りますが、来れただけで幸せです。