みえミュージアムセミナー特別編「ニキとヨーコ~下町の女将からニキ美術館を建てるまで~」の事業報告
今年開館30周年を迎える三重県総合文化センターでは様々な関連イベントが開催されています。毎年秋に、県内のさまざまなミュージアムを紹介する「みえミュージアムセミナー」でも特別編として、ニキ・ド・サンファル展(日程2024年8月31日から9月23日 会場:三重県総合文化センター第1ギャラリー)の関連企画講演会「ニキとヨーコ~下町の女将からニキ美術館を建てるまで~」を開催しました。
ーチラシ文よりー
そうぶんの広場で30年間私たちを見守ってきた青い女性像「ナナ」(La Grande Temperance(中庸))。この作品を創ったのはフランス生まれの女性芸術家ニキ・ド・サンファル。そのニキの作品に出合い、美術館を設立する夢を実現した日本人女性がいた。それは下町の女将であったヨーコこと増田静江。ニキとヨーコの人生について元ニキ美術館館長の黒岩有希さんにお話していただきます。
まずは、三重県総合文化センター開館30周年記念事業「ニキ・ド・サンファル展」を担当している三重県男女共同参画センター宇田課長より、ニキ展を開催することになった経緯と、そのきっかけとなった『ニキとヨーコ』という本についての説明がありました。その本の著者である講師の黒岩有希さんは、元ニキ美術館館長であり、ニキ美術館を創った“ヨーコ”さんの義理の娘でもあります。
講演会はスクリーンに様々な画像を映しながら、お二人の対談形式で進められました。
まずは、世界的に有名な芸術家「ニキ・ド・サンファル」について詳しく解説があり、その後、なぜ一人の日本人女性・ヨーコが、ニキ美術館を建てることになったのかについてのお話がありました。アートとは全く無縁であったヨーコが、一枚のニキの版画作品を見てから、ニキと深い親交を結び、個人の力で美術館を設立するという壮大な人生について話されました。義母として身近にヨーコさんを見てきた講師の黒岩さんならではのお話もあり、会場の皆さんは熱心に耳を傾けていました。
最後は、ぜひニキ・ド・サンファル展を見て、心が動く作品を探して、そしてニキとヨーコの友情と情熱を感じていただけたら嬉しいですと締めくくられました。
ロビーでは、ニキ・ド・サンファル展の関連書籍販売があり、黒岩さんのサイン会も開催され多くのお客さまで賑わっていました。
三重県総合文化センター開館30周年記念事業 ニキ・ド・サンファル展
日程:2024年8月31日(土曜日)~9月23日(月曜祝日)
※期間中の休館日:9月2日、9日、17日
会場:三重県総合文化センター 第1ギャラリー
- 対談形式のお話は大変おもしろく聞かせていただきました。とっても良かったと思います。ニキとヨーコさんの関係がよくわかりました。ありがとう。
- 県文の象徴のナナ像について、初めてお話をうかがうことができ大変嬉しく思いました。もう一度パワフルな像をゆっくり鑑賞したいと思いました。
- 大変貴重なお話をありがとうございました。私自身ニキ作品を見て、ヨーコさんと同様とても衝撃をうけ、忘れられない経験となりました。作品に会えるのを楽しみにしております。