ジョイントセミナー【富士電機株式会社 三重工場】「あなたの知らない自動販売機の世界」の事業報告

開催日
2024年6月29日(土曜日)
開催時間
13時30分から15時00分まで
開催場所
三重県文化会館 レセプションルーム
講師
富士電機株式会社 食品流通事業本部 三重工場 開発部 開発設計管理課 出野 裕さん
参加人数
74名
参加費
無料
自動販売機オープニング

今回のジョイントセミナーは富士電機株式会社食品流通事業本部三重工場から開発部開発設計管理課の出野 裕さんを講師にお招きしました。

冒頭は、富士電機株式会社のあゆみについてお話ししていただきました。社名の「富士」は、古河電機工業の「ふ」とドイツのシーメンス社の「ジ」(シーメンスはドイツ語でジーメンスと発音)をとったことからその名前になりました。過去には家電も製造しており、その中には冷蔵庫の製造もありました。その冷蔵庫製造の技術を使い、牛乳びん自動販売機が誕生しました。

自動販売機クイズ

次に、自動販売機についてクイズを交えながらお話ししていただきました。まずは、自動販売機の歴史から。最古の自動販売機はエジプトの聖水自販機だったそうです。コインを入れたら水がでてくる仕組みとなっていました。

続いて、普及台数についてのクイズを出題していただきました。選択肢は、①アメリカ②日本③中国です。さて答えは…アメリカです!日本と思った方も多かったようで会場内からは歓声があがりました。

また、自動販売機の定義については「自動でものを売ったり、サービスを提供する」ものであり種類としては、食品、券類、切符、両替機など様々なものがあることをお話ししていただきました。

自動販売機あたたかい

その中で、富士電機株式会社が製造している飲料自動販売機について冷蔵庫と比較してお話ししていただきました。冷蔵庫と自動販売機の大きな違いとしては①事業形態が異なること②中身の構造が異なることがあります。自動販売機は、自動販売機メーカーだけでは事業が成り立たず、飲料メーカー、自動販売機メーカー、運営会社が三位一体となって行っています。その中でも、富士電機株式会社では、飲料を手に取る購買者の存在を見据えて製造しているとのことでした。また、自動販売機から取り出してお客さんが飲料を口にしたときに感じる温度として、あたたかいが55度、つめたいが5度になるように作られており細かい技術の工夫についてお話ししていただきました。

また、商品の払い出しについても商品が出てくる際、傷がつかないような工夫を日々研究されているとお話しされており購買者のその先を見据えた工夫がされているのがうかがえました。

終盤は、富士電機株式会社の自動販売機の製造過程について工場の映像を用いながら説明していただきました。自動販売機の型枠から出荷前の試験の工程までの映像を見せていただき、工場見学をしているようでした。自動販売機の製造は、多くは機械化されていますが、自動販売機のロゴの塗装(シルクスクリーン)の工程だけは人の手が欠かせず機械化できない工程というのが印象的でした。

講座の最後には、質疑応答を行いました。「自動販売機の今後のアイデアはどんなものか」「外国への輸出の中でどんなことが日本と大きく異なるのか」「自動販売機で売れすぎて冷やせないものは販売できないようにはできないのか」「あたりつき自動販売機の最近について」「コーヒーマシンで早く抽出するための工夫について」など多数の質問があり、講師には一つ一つ丁寧にお答えいただきました。

出野さん講師の出野 裕さん

質問風景講演終了後も講師に質問に来る方も多くいらっしゃいました

参加者の声

  • 富士電機の技術の素晴らしさを知り、学べました。動画で、工程に詳しく、実際に行うのを理解ができ少しは知りえることができました。県内の四日市でのこの会社を誇りに思います。
  • 日常、いたるところで目にする自販機ですが、企業の努力で省エネをはじめ、機能面で素晴らしい進化をとげ、高品質のものになっていることにおどろかされて、とても面白かった。
  • 自販機の機能の進化、サステナ自販機などにびっくり、感動ものでした。自販機の製造工程のリアルが見られて、とても勉強になりました。工場見学をしているみたいでした。
  • これからは自販機の会社にも気をつけて見てみようと思いました。これだけ自動化されててもロゴだけは人がするという所が驚きました。
  • タイトルの通り知らない世界を詳しく知ることができました。講師の方の知識、話術など、聞きやすかったです。ありがとうございました。
  • 人の目のつかないところでのたゆまない努力工夫が少しでも気づかせていただいて自動販売機を見る目が変わりました。クイズや動画もメリハリがあって楽しく参加できました。ありがとうございました。