三重のまなび2024 楽楽太神楽塾 の事業報告
国の重要無形民俗文化財の指定団体となってる三重県桑名市に伝承する「伊勢大神楽」について、日本の伝統的曲芸の「太神楽」の歴史とともに学ぶ講座を開催しました。
ー広報文ー*******************************************************************************
傘の上で毬を回す。剣のジャグリング。肩の上で獅子が舞う。笑いも交えて妙技を見せる寄席演芸を「太神楽」と呼びます。あの至芸は桑名と四日市を本拠とする神楽師集団が、伊勢神宮のお札を携えて諸国を回った「伊勢大神楽」に由来するのです。「太神楽」の歴史と概要を解説し、その源流である「伊勢大神楽」の妙技を披露していただきます。****************************************************************************************
第1部は、「まさに神技!!あの曲芸は三重県がルーツ(神事芸能から寄席の色物芸へ)」と題して、芸能史研究家の前田憲司さんよりお話しいただきました。太神楽の歴史と、伊勢大神楽の特徴などについて、江戸時代の文献などを示しながら解説されました。また、現代でもほぼ一年中、北陸、近畿、中国地方を巡回している伊勢大神楽の一年間の活動の様子を、檀家の方々のあたたかいおもてなしの様子や、過疎化や高齢化による檀家の減少問題なども交えながら資料と写真で説明されました。
第2部では、伊勢大神楽講社 山本勘太夫社中の皆さんによる実演が行われました。奉納演目8舞8曲のうち、今回は「剣の舞」「四方の舞」「傘の曲」「神来舞」「献燈の曲」「魁曲」の6つが披露されました。特に十二の茶碗を積み上げる曲芸(献燈の曲)では、客席からより大きな歓声が送られていました。
続いて行われた3部では、前田さんの司会で、山本勘太夫社中の皆さんお一人お一人に、伊勢大神楽に入門したエピソードをお聞きたり、客席からの質問に答えたりと、和やかな雰囲気で進められました。最後に家元の山本勘太夫さんより「伊勢大神楽を見ることによって、自分の地元のことを考えるきっかけとなれば嬉しい」と締めくくられました。
講演終了後には、ロビーで希望者の方に獅子の頭噛みと、伊勢大神楽講社の記念品の販売があり、参加者の方々が、社中の皆さんと写真を撮ったり、お話をしたりと最後まで賑やか雰囲気が続いていました。
- 縁起の良い古式ゆかしい伝統行事を拝見出来まして幸せな気分になりました。出演者の皆さんの経歴も聞けて人間性も知れて立派な方々で頭が下がりました。とても勉強になりました。
- 地元でありながら知らない伝統芸能にふれて、歴史も知ることができました。感心することしきりでした。
- とても良かったです。日本の伝統文化について考えさせられました。二部の献燈の曲の茶碗積みは素晴らしかった。魁曲も花形見事でした!!三部のトークコーナーは大変親しみがわきました。
- 素晴らしい太神楽初めてです。ありがとうございました。感動しました。若い人達が伝統を続けていかれる姿、ありがたい、すごい事と思っています。