みえミュージアムセミナー亀山市歴史博物館「亀山に伝わる日本刀と亀山鐔(かめやまつば)」の事業報告

開催日
2023年11月21日(火曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター2階 視聴覚室(三重県総合文化センター内)
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
中川 由莉さん(亀山市歴史博物館 学芸員)
参加人数
会場54名 オンライン24名
参加費
無料
講師
講師の中川さん

亀山市歴史博物館でこの秋開催の第41回企画展「きらめく亀山刀剣鐔 ー国助・正吉・国友・間ー」(令和5年9月30日(土曜日)から12月10日(日曜日))に合わせ、三重県生涯学習センターで講演会を開催しました。三重県生涯学習センター1階エントランスでは関連パネル展示も開催しました。

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亀山には、亀山城主石川家の家臣伝来の日本刀をはじめ、多くの日本刀が伝わっています。また、刀装具のひとつである鐔には、珍しい装飾技法を用いた亀山鐔があります。亀山ゆかりの刀剣と刀工、刀装具の歴史をひもといてみたいと思います。
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講座は、企画展の内容に合わせて第1章「刀工 粟田口正吉」第2章「刀工 河内守国助」第3章「亀山藩の武士と刀」第4章「亀山鐔ー国友正栄・貞栄ー」第5章「亀山鐔ー間ー」の順に進められました。
亀山にゆかりの刀工が作刀した刀の画像をスクリーンに映しながら、刻まれた銘文の紹介、刀の仕組みなどの紹介、亀山藩の武士がとんな刀を持っていたのかなど解説されました。また、赤羽刀と言われる、戦後GHQが全国の警察に命じて国民から刀剣類を接収したものが、平成7年に全国の公立博物館へ無償譲渡されることが決まり、平成11年に亀山市歴史博物館に無償譲渡された刀を展示公開するまでの苦労話などのお話も聞けました。
次に亀山鐔についての説明では、亀山で作鐔した国友正栄と貞栄の作品の紹介がありました。その特徴は文様を砂張象嵌(鉛・錫・銅などの合金を熱でとかして流し込んだとみられる流し込み象嵌)であり、現代の技術では再現できないものであるそうです。
最後に講師の中川さんは、企画展にお見えになるときはぜひ懐中電灯やペンライトなどをお持ちいただいて、照らしながらご覧いただくと、細かいところが見やすくよりお楽しみいただけると思います、と締めくくられました。

全体1
展示

参加者の声

  • 刀剣、鐔について詳細に研究され、説明を戴き有り難うございました。亀山市歴史博物館へ行って本物を見てみたいと思います。(会場)
  • 現在の日本刀ブームは刀身にスポットがあてられているが、今回のように鐔のような脇役にも照点があてられ興味深かった。(会場)
  • 丁寧で分かりやすい解説であった。展示期間中に博物館を訪れて理解を深めたい。オンラインも明瞭・スムーズに視聴できた。(オンライン)
  • 人名・パーツ名称・技法など、新鮮で興味深い内容でした。画像も鮮明で、また、赤羽刀の話では、刀もまだ身近な時代のものだと感じることもできました。(オンライン)