みえアカデミックセミナー2023 鈴鹿工業高等専門学校公開セミナー「水素インフラ設備のリアルタイム非破壊モニタリング技術開発への挑戦」の事業報告
「みえアカデミックセミナー」は、三重県総合文化センターを会場に、三重県にあるすべての大学・短期大学・高等専門学校の高等専門機関全15校が有する高度な学びと県民の皆さまをつなぐ一大連携事業として開催されている公開セミナーです。
毎年7月と8月に各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすくご講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」(1996年スタート)を経て、「みえアカデミックセミナー」としては、今年ついに20年目を迎えました。
これからも三重県内の皆さまに、たくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。
令和5年度の鈴鹿工業高等専門学校 公開セミナーは、電子情報工学科 准教授 板谷 年也さんを講師にお迎えしました。

**************************【講演概要(チラシ紹介文より)】
水素社会構築のためには多くの技術的要素を考慮する必要があります。さらに、安全性と経済性の両立は、地域への水素社会普及に向けての課題です。現在、高専連携で水素エネルギー社会実現に向けた取り組みを進めています。その中の技術開発を紹介するとともに、水素社会実現に向けての障壁はなにか。一緒に考えましょう。
【研究テーマ(講師一覧紹介文より)】
「モノを壊さない検査」を研究しています。
モノを壊さないで検査する技術は、非破壊検査と呼ばれており、安全・安心な社会を実現するためには必要不可欠な技術です。主に電磁気現象を利用した非破壊検査の高度化に関する研究に取り組んでいます。現在、水素インフラ設備のリアルタイム非破壊モニタリング技術開発の社会実装を目指しています。
「モノを壊さない検査」を研究しています。
モノを壊さないで検査する技術は、非破壊検査と呼ばれており、安全・安心な社会を実現するためには必要不可欠な技術です。主に電磁気現象を利用した非破壊検査の高度化に関する研究に取り組んでいます。現在、水素インフラ設備のリアルタイム非破壊モニタリング技術開発の社会実装を目指しています。
**************************
2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。「カーボンニュートラル」の実現に向けて、水素エネルギーが注目されています。
講演では、水素について、水はもちろん石炭やガスなど多様な資源から作ることができること、またエネルギーとして利用する際に二酸化炭素を排出しないことなどが大きな利点であること、同時に低コスト化が大きな課題であることを説明していただきました。そして水素エネルギーの普及には、水素ステーションなど水素インフラの拡充が重要であり、またその為には安全性の確保が必須であることを踏まえ、現在進められている非破壊検査技術の開発についてお話しいただきました。
講演の最後には意見交換の時間も設けられ、地域における水素エネルギーの利活用方法、啓蒙活動など、エネルギー問題について考える良い機会となりました。


- 水素エネルギーについて詳しくお話して頂き大変勉強になりました。非破壊検査についても大変よくわかりました。ありがとうございました。
- 未来志向の話が聴けて良かったです。水素エネルギーの活用についてはもっと幅広い情報が啓蒙されないと庶民の理解は得られないと感じた。
- 水素エネルギー普及はいろいろな課題があることがわかった。