みえアカデミックセミナー2023 高田短期大学公開セミナー「変化の時代に求められるキャリアデザインとは」の事業報告
「みえアカデミックセミナー」は、三重県総合文化センターを会場に、三重県にあるすべての大学・短期大学・高等専門学校の高等専門機関全15校が有する高度な学びと県民の皆さまをつなぐ一大連携事業として開催されている公開セミナーです。
毎年7月と8月に各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすくご講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」（1996年スタート）を経て、「みえアカデミックセミナー」としては、今年ついに20年目を迎えました。
これからも三重県内の皆さまに、たくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。
令和5年度の高田短期大学 公開セミナーは、キャリア育成学科 講師 日下 清佳さんを講師にお迎えしました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊【講演概要（チラシ紹介文より）】
変化の激しい現代においては、働くことや学ぶこと、家庭生活に専念することなど、さまざまな役割を柔軟に組み合わせ、マルチにキャリアを構築していくしなやかさが求められます。多様な価値観に惑わされることなく、どのライフステージにおいても「私らしく」過ごすためのキャリアデザインについて、一緒に考えましょう。
現在は、育児期女性のキャリア形成をテーマに取り組んでいます。働くことを中心に据えながらも、家庭生活、地域活動、学び直しなど、その時々で求められる多様な役割をいかに調和させ、自分らしいキャリアを構築していけるかに関心を寄せています。
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「キャリア」という言葉を聞くと、一般的に仕事に関することをイメージされる方が多いと思います。はじめに講師は、「キャリア」の語源には「道」や「車輪の跡」という意味があり、「人が歩んできた道のり、生き方そのもの」を表す言葉であると説明されました。
人生について考える際、従来は「学ぶ、働く、引退する」の順に「3ステージ」で捉えることが一般的でした。しかし「人生100年時代」と呼ばれる現代では、人生を100年という単位で捉え「学ぶ、働く、生活する」を同時に両立させ、相互に良い効果をもたらす「マルチステージ」の人生を構築することが必要となります。
最後に講師は、キャリア教育の真の目的として「一人一人が幸福な人生を送れること」を挙げ、その為にはライフステージに応じて学びの機会を持ち、そこで得たものを職業生活にも発揮すること、そしてそのような社会を構築することが重要であると締めくくられました。年齢に関係なくすべてのライフステージにおいて自分らしく生きることを提唱された講師の言葉は、幅広い世代の参加者の共感を集めていました。
- 自分のキャリア形成について不安や諦めを感じていたのですが、本日の講義で日本の（特に女性の）雇用について、労働者、使用者双方の求められる立場について、学ぶことができ、自分の今後の働き方を考える指標のようなものが考えられそうです。
- 老後を生きるのではなく、これからどんな道を歩んでいくのかという視点が大切だと感じました。
- とても興味深い内容で、自分の生き方とも照らし合わせ、勉強になりました。これからの日本で、考えていくべき重要なテーマを掘り下げて聞く機会が持てましたし、先生のお話がわかりやすくて、とても良かったです。
