講座ボランティア企画 郷土を歩こう!【神戸城 戦国ロマンの地を歩く―鈴鹿・神戸でどうする!―】の事業報告

開催日
2023年7月5日(水曜日)
開催場所
神戸城址(鈴鹿市神戸5丁目10)ほか
開催時間
9時30分から11時45分まで
講師
衣斐弘行さん(鈴鹿市文化財調査会会長) 石岡あづみさん(「石岡繁雄の志を伝える会」代表) 「石岡繁雄の志を伝える会」の皆さん
参加費
50円(保険料)
参加人数
31名

 「郷土を歩こう!」は講座ボランティアの皆さんと企画、下見を行い、当日の運営も一緒に行う人気講座です。今回は大河ドラマでも注目を集めるエリア、鈴鹿市神戸をを歩きました。

衣斐弘行さん(鈴鹿市文化財調査会 会長)

【チラシ文】大河ドラマでも注目を集める東海エリア。
 今回は信長の三男・信孝が発展させ、その後、明治維新まで本多氏が居城とした神戸城址、そして所縁のある龍光寺を散策します。
 また、井上靖 『氷壁』のモデルとなった出来事をきっかけに鈴鹿を拠点に安全を追求した石岡繁雄さんの生涯にも迫ります。

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天候が心配されましたが、最後まで雨に降られることなく
涼しい中を歩き、無事に講座を終えられました。

神戸城址では、織田の勢力拡大と神戸城の関わりなどの解説の後、自然石がそのまま積み上げられた「野面積み」の石垣に実際に登り、かつて高岡城があった場所を見たり、石垣に刻まれた文字を解読してみたりとこの地での歴史に思いを馳せました。タイムリーな話題を挙げながらのわかりやすい解説に「おーっ」と参加の方々より納得の声があがる場面もありました。

石岡あづみさん(石岡繁雄の志を伝える会 代表)

その後、県立神戸高等学校前にある石岡繁雄事績碑(石岡高所研究所跡)の前で説明を聞いた跡は細い路地へ。この細い路地には斎藤緑雨・佐々木信綱が産湯に使用されたとする井戸がひっそりとあります。現在は囲いの中にあり、使用されていませんが、興味深そうにのぞいてみる方もいらっしゃいました。

そして細い路地を抜け、「寝釈迦まつり」(毎年3月)でも有名な龍光寺へ。通常は閉じられている本堂の中も特別に見せていただきました。

最後はジェフリー鈴鹿(鈴鹿市男女共同参画センター)での座学です。
休憩の後、石岡繁雄さんの次女であるあづみさんより、井上靖の小説『氷壁』にも描かれた出来事をきっかけにこの地で安全を追求するために研究を続け、安全製造物責任(PL)法の生みの親と呼ばれるまでとなったその生涯についてお聞きしました。

最後に講師の衣斐さんより「この地域には草間彌生さんが影響を受けたともいわれる抽象画家 浅野弥衛のアトリエが
あったり、隠れた史跡や文化財がたくさんあり、またぜひ鈴鹿にいらしてください」と締めくくられました。

  • 織田の勢力図を手に解説する講師

  • パネルを手に解説する水野さん(石岡繁雄の志を伝える会)

  • 佐々木信綱、斎藤緑雨の産湯にはこの共同井戸が使われたそうです

  • 龍光寺での解説

  • 神戸城址の野面積みの石垣にも登ってみました

  • かつて神戸高校前に石岡高所安全研究所がありました

参加者の声

  • 鈴鹿市の史跡についてほとんど知らなかったので、貴重な話を伺うことができて本当によかったです。
  • 色々と学べてとても充実した時間を過ごせました。ありがとうございました。
  • 座学、実施、散策のバランスが良かった。ありがとうございました。
  • 地元の者ですが、意外と知らないことが多いと痛感しました。これからも同様の講座をぜひお願いします。
  • ナイロンザイル事件、全く知りませんでした。石岡さんの貴重なお話をお聞きできてよかったです。
  • 『氷壁』の本を読みました。石岡先生の事は初めて知りました。感動しました。