講座ボランティア企画【第87回名盤を聴くダヴィッド・オイストラフ特集 第2弾】の事業報告

【チラシ掲載文】ウクライナのオデッサに生まれたダヴィッド・オイストラフは1937年イザイ・コンクール(現エリザベート国際音楽コンクール)で首位となり国際舞台にその名を轟かせました。第二次世界大戦中はレニングラードを中心として国内で、戦後は西側でも活躍し旧ソ連時代の新世代の演奏家として名声を築きました。虚飾ない真摯な人柄で、指揮者、教育者としても尊敬された偉大な音楽家です。
講師 梶館長にオイストラフの遺した名演奏を紹介していただきます。
1曲目はオイストラフが29歳、2曲目は61歳、リヒテルの共演の鑑賞しました。講師によると、オイストラフは演奏するとき首が動かず体幹がしっかりしているので音のコントロールが素晴らしいそうです。後半は「これこそがチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲だ!」(講師評)という演奏を楽しんでいただきました。
曲の前に「今回のプログラムでもそうだが、外国では曲の途中でも『いい!』と思ったら拍手をする。皆様もぜひそうしてください」と講師より解説がありました。これは前回アンケートでいただいた質問「曲の途中で拍手が入ったのはなぜ?」に対する回答でもあります。
講座の最後には講師より「実際にオイストラフの公演を見られた方は?」と来場の方々へ質問。4名の方が公演の思い出を話してくださいました。会場は和やかな雰囲気に包まれ、この日の講座は終了しました。

【プログラム】
1.クライスラー: 愛の悲しみ
(1937年)
2.ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 Op.108
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アダージョ
第3楽章 ウン・ポーコ・プレスト・エ・コン・センティメント
第4楽章 プレスト・アジタート
3.ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 Op.24 「春」より
第3楽章 スケルツォ
(ピアノ)スヴャトスラフ・リヒテル
(1970年3月18日 アリス・タリー・ホール/ニューヨーク)
・・・・・・・ 休憩 ・・・・・・・・
4.チャイコフスキー; ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op35
第1楽章 アレグロ モデラート
第2楽章 カンツォネッタ アンダンテ
第3楽章 終曲 アレグロ・ヴィヴァチッシモ
5.ロカテッリ: 奇想曲 ニ長調 Op.3-23 「音楽の迷宮」
(指揮)ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
(1968年9月27日 チャイコフスキー・ホール/モスクワ)
- オイストラフのふくよかな 左手が印象的でした。その指先から奏でられる音に魅了されました。毎回感動しています。
- 館長の説明はいつもやさししく一緒に感動するのが高まります。いろいろ理解できました。
- いつも内容の濃い講座を開催していただき感謝です。音楽好きな私ですが、毎回知らないことばかりで勉強になります。