三重のまなび講演会2023 田中陽希講演会「それでも僕は歩き続ける」の事業報告

開催日
2023年4月30日(日曜日)
開催時間
13時30分から15時00分まで
開催場所
三重県文化会館 大ホール
講師
田中陽希さん(プロアドベンチャーレーサー)
参加人数
1625名
受講料
無料

『三重のまなび講演会』は各界で活躍する著名な方々に、自身の生き方や、独創的な活動への思いなどをお話しいただき、参加者の新たな学びや人生へのエールとしていただく講演会です。
今年度は「日本3百名山ひと筆書き-Great Traverse3-」を完遂されたプロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんを講師にお迎えし、「それでも僕は歩き続ける」と題してお話しいただきました。

たくさんの方にご参加いただきました
たくさんの方にご参加いただきました。

講演会では、3百名山の旅のきっかけや撮影の裏側の話、そして三重での足跡をたくさんの写真と動画で紹介していただきました。
旅ではたくさんの人との出会いがありました。お昼休みの1時間に他県から応援にかけつけてくれたサラリーマンの話、田中さんとの出会いが百名山登頂に挑戦のきっかけになった親子の話、非常事態宣言時に滞在した家の大家さんとの話など、田中さんが旅の途中で出会った人とのエピソードを語っていただきました。
また、3年7か月ぶりに車に乗車した動画を視聴した際は会場は笑い声に包まれました。

たくさんの方の応援パワーをいただき旅を続けていた田中さんでしたが、そこにはたくさんの困難にも直面しました。
地震などの自然災害や右手の骨折、そして最大の危機であったコロナ禍(非常事態宣言)での停滞。
そういった困難を乗り越えられたのは、人との出会いがあったと田中さんは語ります。
もっともうれしかった登頂だったいう300座目の「天塩岳(てしおだけ)」では、山頂付近で風向きが変わり、雲が晴れ、背中を打つ風が自らを激励し後押しする人の手のように感じられたそうです。

講演会の最後には、旅から得た「学び」を伝えていただきました。
自然への畏敬の念を持つこと。支えは人であり、人との出会いが糧になること。そして、常に変化を求め、挑戦し続けること。
3百名山の挑戦は達成できたが、プロアドベンチャーレーサーとしての自分の挑戦はこれからも続いていくと結び、この日の講演会は終了しました。

人や自然に真摯に向き合い、目標へ一歩一歩歩き続ける田中陽希さんからエネルギーをいただいた講演会でした。

講師の田中陽希さん
講師の田中陽希さん。
御在所での1枚
大台ケ原でみたご来光の話や藤原岳の石灰岩の白と山の緑のコントラストについてなど、三重での旅の足跡もたくさんの写真とともに紹介していただきました。
  • サイン入りポスター
    田中さんのサイン入りポスターの展示。記念撮影をされる方もいらしゃいました。
  • 三重の山々についての展示も行いました。
  • 講演会の最後には、会場の皆さんと一緒に写真を撮影しました(提供:田中陽希さん)

参加者の声

  • 登山のことを色々聞けると思い今回受講しましたが、実際はそれ以上に人生のことを含め響く言葉をたくさんいただきました。ありがとうございました。
  • 田中さんが山の挑戦をされてる中で人々に会ったとき、「頑張れ」「もう走らないで、頑張らないで」など様々なことを言われ自分は頑張った方がいいのか、頑張らない方がいいのかと思われたとのこと、その根底にあるのは応援しているゴールして欲しいということだと気づかれたということにハッとさせられました。いつも人の言葉にザワザワすることもあるけれど、そういったことに気付けると本当に勇気づけられると思いました。また 私も家族と山登りをしていますが 今日のお話を思い出しながら登りたいと思います。
  • 生で田中陽希さんのお話を聞けて嬉しかったです。ともすると数歩先のことを見て焦ったり無力感を味わったりしますが、一歩一歩歩みたいと思いました。お怪我のないよう頑張ってください。