講座ボランティア企画【第86回名盤を聴くカレル・アンチェル特集】の事業報告
講座ボランティア企画「名盤を聴く」。2023年度のスタートは、第二次世界大戦中の過酷な経験をしながらも、音楽の力を信じ、打撃を受けたチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を世界的なオーケストラに育てたチェコ指揮界の至宝、カレル・アンチェルの特集でした。
【チラシ掲載文】
戦後二十年を経て、アンチェルは語っています。
「辛い経験の中でも一つ大切なことを見つけました。音楽の力はとても大きく、耳を傾けるすべての人を魅了するのだということ。そして、人生の中で本当に困難な時、立ち向かう勇気をくれるということです。」
カレル・アンチェルは南ボヘミアの小さな村トゥチャピに生まれ、第二次世界大戦で打撃を受けたチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を世界的なオーケストラに育てた指揮者です。ユダヤ系であったアンチェルはアウシュヴィッツに送られ、父母、妻子も失いました。ソ連のプラハ侵攻の際にはカナダに亡命、亡くなるまでトロント交響楽団の音楽監督を務めました。
現代音楽にも名声をなすアンチェルの遺した名演を、講師梶館長に紹介していただきます。

今回のプログラムは聞きなじみのある曲で構成されました。実際にチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏をお聞きになった参加の方もいらっしゃいました。
講師の解説に耳を傾け熱心にメモを取ったり、目を閉じて旋律を感じている様子も見られ、アンケートにもたくさんの感想をいただきました。

[プログラム]
1.ドボルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
第1楽章 序奏 アダージョ
第2楽章 ラルゴ
第3楽章 モルト・ヴィヴァーチェ
第4楽章 終曲 アレグロ・コン・フオーコ
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 / 1961年12月5,6日 ドボルザーク・ホール
――――――― 休 憩 ――――――
2.スメタナ: 交響詩「わが祖国」
第1番: 高い城(ヴィシェフラト)
第2番: モルダウ
第3番: シャールカ
第4番: ボヘミアの牧場と森から
第5番: ターボル
第6番: ブラニーク
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 / 1961年5月12日 プラーハ・春の国際音楽祭オープニング スメタナホール
- 彼の指揮に感動!ボヘミアン 民族のにおいを感じました。 『わが祖国』は、民族の音そのもの アンチェルの 映像に感動! ありがとうございました。
- 50年ほど前にチェコフィルを実際に聞いたことがあったのですが 素晴らしい演奏でした。 久しぶりに楽しませていただきました。
- 音の響きに感動します。 目を閉じて『新世界』を堪能しました。カレル・アンチェル 今日初めて知りました。出会えたことに感謝です。
- もう感動で…。素晴らしかったです 。涙を流して見えた方もちらほら でした 。私も…
- 臨場感あふれる CD でした。 装置もいいからなのか、指揮者、オケの一体感が溢れていました。館長の選曲も素晴らしかった。
- 3月に50年ぶりに 三重県に帰郷して初参加。 すばらしい! 貴重な映像とともに スメタナ を聴く聴くことができてよかった。 アンチェルの人となり も 館長の話で理解 。威厳ただよう指揮ぶり、ブラボーでした。また参加します。