みえミュージアムセミナー鈴鹿市考古博物館「遺跡の歩き方 ―史跡伊勢国分寺跡歴史公園―」の事業報告

開催日
2022年11月3日(木曜祝日)
開催場所
三重県生涯学習センター2階 視聴覚室(三重県総合文化センター内)、オンライン配信
開催時間
13時30分から15時30分まで
講師
吉田 真由美さん(鈴鹿市考古博物館 学芸員)
参加人数
会場 58人 オンライン 49人
参加費
無料
講師
講師の吉田真由美さん

鈴鹿市国分町にある伊勢国の国分寺跡は、天平13年(741年)聖武天皇の詔により、各国に建てられた官営の寺院の一つです。大正11年に国の史跡に指定されました。発掘調査の成果をもとに整備を行い、令和2年4月に史跡伊勢国分寺跡歴史公園としてオープンしました。歴史公園や発掘調査に関する講演会と関連パネル展示を三重県生涯学習センターで開催しました。

***************************―チラシ文より―
伊勢国分寺跡は、今年で史跡指定100周年を迎えます。発掘調査の成果を中心に、歴史公園として整備された現在の伊勢国分寺跡をご紹介します。
***************************

会場
会場の様子

鈴鹿市国分町にある伊勢国分寺跡は、もともと古来より重要な役所が密集していた場所に建てられた僧寺で、昭和63年から発掘調査が始められ、平成18年に史跡伊勢国分寺跡整備基本計画が立てられ、令和2年3月に歴史公園が完成しました。講師の吉田さんは、国分寺の建てられた当時の様子を描いたイラストや発掘調査の過程の写真などを示しながら、寺院建築の特長や、伽藍配置のそれぞれの建物についての説明をされました。また、鈴鹿にだけ使われている台形型の塼(せん)(レンガ)、七重塔の話など、「この遺跡は発掘調査をすればするほど謎が増える」ともおっしゃられました。
完成した歴史公園には、土系舗装の散策路や説明サインを設けてあり、奈良時代に思いをはせながらぜひ散策をしてほしいとしめくくられました。
今回の講座はオンライン配信を行い、より多くの人に聴講していただくことができました。

図録
会場では図録販売も行われました
展示
関連パネル展示の様子

参加者の声

  • 伊勢国分寺の発掘作業の詳しい様子がわかりました。歴史と照らし合わせてながら、聖武天皇の願いなどもわかりました。ありがとうございました。(会場)
  • 1500年前の史跡詳しく細かく調査、大変な事と思います。ありがとうございました。(会場)
  • セミナーをお聞きして、この地も確かに奈良時代とつながっているのだと実感がわきました。また、台形の塼のことなど、発掘調査を元に様々検証を重ねるのもロマンかと、考古学の醍醐味も感じました。 長い年月をかけ多くの方々が関わられた博物館・歴史公園をぜひ訪れてみたいです。本日はありがとうございました。(オンライン)
  • 発掘で想定されているものが出なかったり、想定外のものが出たり、他の国分寺等と比較したりして、伊勢国分寺を想定する苦労が垣間見れて面白かった。(オンライン)