みえミュージアムセミナー三重県立美術館「三重ゆかりの文人画家ー岡田米山人と半江」の事業報告

開催日
2022年10月20日(木曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター2階 視聴覚室(三重県総合文化センター内)
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
村上 敬さん(三重県立美術館 学芸員)
参加人数
56人
参加費
無料
講師
講師の村上敬さん

三重県立美術館で、2022年9月23日から11月6日まで開催の企画展「開館40周年記念 岡田米山人と半江」に合わせて、企画を担当した学芸員の村上敬さんに「三重ゆかりの文人画家ー岡田米山人と半江」と題して講演していただきました。
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岡田米山人(おかだべいさんじん)とその子・岡田半江(おかだはんこう)は、江戸時代後期の代表的な文人画家です。岡田父子は、大坂で米屋を営みながら文学美術(詩書画)を独学し、長じて津藩の大坂屋敷に仕えました。父子と津藩の学者らとの交遊のなかから生まれた絵画を紹介しながら、父子の作品の魅力に迫ります。
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講演は、岡田父子と津藩の関係を中心に、その生涯と作品について5つのテーマを設けて紹介されました。
1.現在開催中の展覧会について、2.岡田父子は富裕の米商人?儒者として津藩に仕えた?、3.津藩における岡田父子の立場、4.岡田父子にとって「正帆」とはなにか、5.画家としての仕事
岡田米山人と半江の展覧会は、1976年に大阪市立博物館で開催されてから、46年ぶりの国内での開催となるそうです。
講師の村上さんは、岡田父子については伝記の根本資料が少なく、あまり研究もされてこなかったので謎が多い、としながらも、交友のあった田能村竹田(たのむらちくでん)が書いた『竹田荘師友画録』や、津藩大坂蔵屋敷地図、岡田父子の作品などから、岡田父子についての生涯と、作品の魅力を話されました。最後には、二人が活躍した時期や環境の違いをふまえた上で作品を見ると、作品の理解が一層深まるかもしれませんとしめくくられました。
生涯学習センター1階では関連パネル展示も開催されました。

会場
会場の様子
展示
パネル展示

参加者の声

  • 米山人のことは知らなかったので、山水画のシンプルで優しい作品を見る前に話を聴いてからと思い参加しました。魅力的な人物だとよくわかりました。2人の描いた作品をじっくり見比べてみたいです。
  • 美術館で米山人と半江の作品を3度見た。話を聴いて米山人と半江の作品の違いがよくわかり、今日の話を思い出しながらじっくり鑑賞しようと思う。
  • 興味深いテーマでありがとうございました。講座を聞いてからのまた見方も違ってくるかと思いました。