みえミュージアムセミナー石水博物館「新・石水博物館の10年―川喜田半泥子の名品とともに―」の事業報告

開催日
2021年10月27日(水曜日)
開催場所
三重県生涯学習センター2階 視聴覚室(三重県総合文化センター内)
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
龍泉寺由佳さん(石水博物館 学芸員)
参加人数
64名
参加費
無料

  みえミュージアムセミナーでは県内の様々なミュージアムを講座とパネル展示でご紹介します。

講師
講師の龍泉寺由佳さん

津市にある石水博物館で、2021年秋に開催されている新・石水博物館開館10周年記念特別展「千歳山主・川喜田半泥子-名品と歩んだ10年-」に合わせて、石水博物館学芸員の龍泉寺由佳さんに「新・石水博物館の10年-川喜田半泥子の名品とともに」と題して講演していただきました。

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―チラシ文より―

石水博物館が川喜田半泥子(18781963・陶芸家、百五銀行6代頭取)の邸宅があった津市南郊の千歳山へ移転開館して10年、50本余りの企画展を開催する一方、常に半泥子の作品とともに多くのお客様をお迎えしてきました。開催中の記念特別展「千歳山主・川喜田半泥子」の展示作品を紹介しつつ、10年を振り返ります。

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講座は、3つに分けて進められ、第1章の「石水博物館の紹介」では、博物館の成り立ちと所属品について、また展覧会のコンセプトについて説明され、第2章の「川喜田半泥子とは」では、1)伊勢商人川喜田家の歴史と文化、2)百五銀行頭取などの財界人として、3)陶芸だけでなく、茶の湯や洋画、俳句など趣味人として、4)人格形成として半泥子に影響を与えた、祖母と臨済宗の大徹禅師の紹介があり、最後の第3章では「半泥子の芸術と精神」と題して、芸術への目覚め、茶の湯との出会い、半泥子の陶芸について話されました。講演は、半泥子の弟子であった坪島圡平さんに講師の龍泉寺さんが直接聞いた話などの貴重なエピソードを交えながら、写真や半泥子の作品などの映像を使って丁寧に説明されました。半泥子の魅力は、作品にもあらわれる豊かな人間力、包容力であるとのお話に参加者の皆さんも大きくうなずかれていました。

全体
講座の様子
展示パネル展

参加者の声

  • 半泥子は、一言で言うことのできない魅力ある人物で、文化人?芸術家?などなど。彼をどう呼べば良いのかなと迷ってしまいます。ウィットに富んだ作品を見に行きたいと思います。
  • 川喜田半泥子という人の大きさ、奥行きの深さ、幅の広さに感服しました。今の世では考えられないと思います。
  • 人間性の解説おもしろかったです。
  • 半泥子の詳しい事がよく判りました。学芸員さんもすごく判りやすい説明でした。