みえアカデミックセミナー2020
鈴鹿大学短期大学部公開セミナー
「 食品表示の基本
―買い物のときに役立つ食品表示の見方― 」
の事業報告
「みえアカデミックセミナー」は三重県内の大学・短大・高専・放送大学を含めた高等教育機関との連携で生まれた公開セミナーです。
毎年7月から8月(2020年度は7月17日から8月27日まで)にかけて、三重県総合文化センターを会場に、各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすく講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」から既に20年を過ぎ、「みえアカデミックセミナー」としては、17年目を迎えました。
今後も、県内の皆さんにたくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。
令和2年度 第15回目の鈴鹿大学短期大学部公開セミナーは、
食物栄養学専攻 教授 櫻井 秀樹 さんを講師にお迎えしました。
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- 【講演概要(ホームページ・チラシ紹介文より)】
みなさんは普段、スーパーなどで買い物するときにどれくらい食品表示を見ていますか?食品表示には多くの情報が含まれており、現代の食や健康の課題を反映しているといえます。今回のセミナーでは、食品衛生監視員の経験から、安全で健康的な食生活のために役立つ食品表示の基礎知識を解説いたします。
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- 【講演要旨】
1.食品表示とは 食品表示法
2.食品の分類
・生鮮食品の表示
・加工食品の表示
・原材料原産地表示、添加物表示、アレルギー表示
3.期限表示
・消費期限、賞味期限
4.栄養成分表示
5.〇〇によい、は本当か?
はじめに、「食品表示」の意味とは、生産者・製造者からの情報提供であり、消費者の購入に対する意思表示を反映し、表示の記載についての有無は日本の食の在り方を象徴していると説明していただきました。
「食品表示法」施行までの流れや、「生鮮食品と加工食品の区分統一」等の新しい表示法の変更点についても紹介いただきました。
食品は「生鮮食品」・「加工食品」・「添加物」に分類されるとのことで、「生鮮食品」については、名称と原産地表示の義務があることや、水産物とそれ以外の食品表示の違いについても教えていただきました。特に、牡蠣の生食用と加熱用の表示の違いは、鮮度の問題ではなく、採れる海域で区別されていることなど、表示方法の意外な事実にも触れていただきました。
「加工食品」については、原材料原産地名の表示方法が、今後は一部の加工食品にのみ義務付けられていた原材料の産地表示が全ての加工食品に拡大されることを説明され、表示方法の種類を紹介されました。
「食品添加物」については、これまで原材料名の後に記載されていたものが、/(スラッシュ)で区分したり、添加物の欄を設けるなどより視覚的に明確な表示方法に変更になったことを実際の表示をもとに説明いただきました。
また、「アレルギー表示」については、特定原材料(7品目)以外にも表示が推奨される品目が20品目あるそうです。
「賞味期限」と「消費期限」についても解説され、その違いや期限の設定がどのように決められるのか、違いを理解することで食品ロスの問題につながることを解説いただきました。さらに、生活習慣病は食生活と関連が深いので、「栄養成分表示」は個人の行動に変化を促すために重要な役割を果たしていることなど、食品表示と健康の問題についてもお話しいただきました。
最後に、食品表示に一人一人が関心を持ち、理解することで、個人の消費行動が変わり、日本の食がよりよい方向に向かうことにつながるのだとまとめられました。
- 期限表示を正しく理解し、食品ロスに役立てたいと思います。
- 日々毎日食するものですから一番知りたい事。内容的にはとても良かったです
- ペットボトル容器の通気性の話にビックリしました。管理場所に気を付けます。賞味期限、消費期限の話はとても勉強になりました。過剰な宣伝に惑わされず、バランスよく適量に食べようと思いました。
- 今さら聞きにくい事を解り易く話して頂いて良かった。