みえアカデミックセミナー2020
三重県立看護大学公開セミナー
「 子育て・孫育てで知っておきたいこと
 ―子どもの成長と生活習慣の大切さ― 」の事業報告

開催日
2020年8月21日(金曜日)
開催場所
三重県文化会館1階 レセプションルーム
開催時間
13時30分から15時15分まで
講師
三重県立看護大学 看護学部看護学科 教授 宮﨑 つた子 さん
参加人数
31名
令和2年度は新型コロナウィルス感染防止対策として会場収容率50%以内にて開催しました。
参加費
無料

「みえアカデミックセミナー」は三重県内の大学・短大・高専・放送大学を含めた高等教育機関との連携で生まれた公開セミナーです。
毎年7月から8月(2020年度は7月17日から8月27日まで)にかけて、三重県総合文化センターを会場に、各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすく講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」から既に20年を過ぎ、「みえアカデミックセミナー」としては、17年目を迎えました。
今後も、県内の皆さんにたくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。




三重県立看護大学 看護学部看護学科 教授 宮﨑 つた子 さん

令和2年度 第13回目三重県立看護大学公開セミナーは、
看護学部看護学科 教授 宮﨑 つた子 さんを講師にお迎えしました。

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  • 【講演概要(ホームページ・チラシ紹介文より)】

    近年、生活習慣病やその予備群が子どもたちの間にも増加していると言われています。本講演では、子どもの健康に大きく影響する基本的生活習慣について具体的にお話しします。子どもの睡眠と食事の関係、自分自身の手洗いの癖や家に備えておきたい衛生材料など、一部演習を取り入れて子どもの生活習慣について考えていきます。

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講演の様子1


  • 【講演要旨】
    1.子どもの健康を守るために
     ・子供の成長発達と基本的生活習慣
     ・日常生活の衛生管理
    2.子どものやる気を育てる関わり方
     ・子どもの自己肯定感
    3.子どもからのメッセージ
     ・子どもたちに育てておきたいこと

休憩時間を利用して、手の洗い方について指導していただきました。

はじめに、子どもの成長発達について、基本的な流れは共通しているものの、個人差が大きいと言われ、主な発達過程について説明いただき、「食事」・「排泄」・「睡眠」・「清潔」・「衣服の着脱」という「基本的生活習慣」の重要性についても教えていただきました。
「基本的生活習慣」は子どもが健康に育つために日常生活の基本となるもので、特に乳幼児期の生活習慣の取得は人間の成長・発達において重要な時期に当たるとのことです。
そして、「食事」の意義や子どもの食生活の問題、「排泄」の自立時期は多少の早い遅いは気にせずに見守ることが大切であることや、「睡眠」は成長・発達に影響するだけでなく生活リズムを高める役割があることを説明いただきました。
さらに、保護者の生活習慣が子どもに影響を与えているため、子どもの生活習慣が変わるためには保護者の習慣が改善されなければならないと注意点を示されました。
また、「清潔習慣」は「食事」や「排泄」などの生理的欲求とは異なり、教わらないと身につかないため、清潔な環境を整え、「清潔」は心地よいものであると経験させる必要があると解説されました。
続いて、子どもたちを取り巻く安心できる「他者」が色々な形で褒めることによって「自己肯定感」や「自己効力感」を高めていき、多くの困難に打ち勝てるようになると語られ、子どもたちに育んでほしいことや望ましい環境を層が重なり合って成り立つ「タマネギ」の形に例えられました。
最後に、子どもが描く「絵」や「ごっこ遊び」などの子どもの「遊び」の意義についても触れられ、子どもにとって、「身体的能力」・「認知能力」・「社会性」などを育み、発達を促すことができると語られ、子どもの可能性を信じて「タマネギ」の子育てを思い出して子どもと関わってほしいとおっしゃられました。


 



参加者の声

  • 手洗い後の汚れの確認、玉ねぎの例も納得し易いと思います。高齢の私が実践しなければならないと思いました。
  • とてもわかりやすく、大切なことを再確認できました。手の洗い残しのチェックなど、体験できて有意義でした。
  • 参考になってわかりやすく、良かった。
  • 「あそんでくるね」という詩がとっても素直でほのぼのしました。自己効力感という言葉は初めて耳にしたので、勉強になりました。