みえアカデミックセミナー2020
鈴鹿大学公開セミナー
「 経済学とはどのような学問か
―身近な例から考える― 」の事業報告

開催日
2020年7月31日(金曜日)
開催場所
三重県文化会館1階 レセプションルーム
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
鈴鹿大学 国際地域学部 准教授 佐藤 惣哉 さん
参加人数
36名
令和2年度は新型コロナウィルス感染防止対策として会場収容率50%以内にて開催しました。
参加費
無料

「みえアカデミックセミナー」は三重県内の大学・短大・高専・放送大学を含めた高等教育機関との連携で生まれた公開セミナーです。
毎年7月から8月(2020年度は7月17日から8月27日まで)にかけて、三重県総合文化センターを会場に、各校1日程ずつ、選りすぐりの先生にご専門の研究内容を分かりやすく講演いただいています。
前身となる「みえ6大学公開講座」から既に20年を過ぎ、「みえアカデミックセミナー」としては、17年目を迎えました。
今後も、県内の皆さんにたくさんの「まなびの種」をお届けしてまいります。




鈴鹿大学 国際地域学部 准教授 佐藤 惣哉 さん

令和2年度 第4回目鈴鹿大学公開セミナーは、

国際地域学部 准教授 佐藤 惣哉 さんを講師にお迎えしました。

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  • 【講演概要(ホームページ・チラシ紹介文より)】

    普段から新聞やニュースなどで「経済(学)」と言葉はよく耳にしますが、経済は複雑で難しい、わかりにくいなどのイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。このセミナーでは、私たちの日常生活に関する様々な例や現実経済のトピックスを用いて、わかりやすく説明し、経済とは何かについて考えていきます。

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講演の様子1


  • 【講演要旨】
    ■ 経済学とはどのような学問か
     ・経済(学)の語源
     ・経済学とは何か
    ■ ミクロ経済学とマクロ経済学
     ・ミクロ経済学とは?
     ・マクロ経済学とは?
     ・ミクロ経済学とマクロ経済学の関係
    ■ 経済学の基本的な考え方
     1.人々は合理的な判断・選択をすると考える
     2.経済主体は主体的な意思決定を行っていると考える
     3.利己的な行動が社会の秩序をつくる
     4.ものごとにはトレード・オフがある
     5.あらゆるコストは機会費用である
     6.人々は限界的な部分を見て意思決定を行う
    ■動画紹介①・②



講演の様子2

はじめに、経済学とは、お金持ちになる方法を教える学問ではなく、人々が豊かに暮らすことができる社会を実現するための学問であり、難しく遠い存在なのではなく、日常生活に関係したものであると説明がありました。
経済学でよく聞く、「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」の違いについて、それぞれ分かりやすい事例をもとに解説され、異なる経済主体を対象としているものの密接な関係にあり、ミクロ経済学が対象とする「個人」が集まったものが、マクロ経済学で扱う「国家」を形成すると例えられました。
さらに、経済学の基本的な6つの考え方について、合理的な判断選択とは何か?や、経済学におけるインセンティブ(誘因)の影響力、トレードオフと政策の両立の難しさ、大学に通うためのコストを機会費用として考えるとどうなるか、経済学における「限界」の定義など具体例を交えて解説していただきました。
最後に、現実経済学に関連する動画を紹介していただき、現在世界の国々はあらゆるところでつながっているため、これからの時代は特に、グローバルな視点で物事をとらえる必要があり、日常生活の様々な場面で「経済学の視点」から新たな発見と興味を探して世の中を見てみてほしいとお話しいただきました。

 

参加者の声

  • 経済最近よく聞くが知らないことが多く身近な例を挙げてもらい自分でも考えていることもあったと思ってよかった。
  • コロナ禍の中、政府が「経済」と声高に口にしますが、あるTVのコメンテーターが「経済とは経世済民のはずなのに、政府はかけ離れている」と言われたのを聞いて、経済って何だろうと疑問を抱いていたので、経済学とは、人々が豊かに暮らすことができる社会を実現するための学問であるというまとめの言葉に、答えを見つけることができました。ありがとうございました。
  • 経済学のさわりを説明いただき、大変ためになりました。
  • 「経済学とは」ということについて、わかりやすく説明してくれよくわかった。動画二本も良かった。