第75回名盤を聴く【レナード・バーンスタイン特集 第二弾】の事業報告

開催日
2020年9月4日(金曜日)
開催場所
三重県文化会館 小ホール
開催時間
13時30分から16時35分まで
講師
梶 吉宏さん(三重県文化会館館長)
参加人数
60名
参加費
無料
 ソーシャルディスタンスを保って着席いただきました

今年度はじめての「名盤を聴く」は昨年好評だったレナード・バーンスタイン特集の第二弾です。コロナウィルス感染拡大防止のために、視聴覚室から小ホールへ会場を変更し、約半年ぶりの「名盤を聴く」をお楽しみいただきました。

バーンスタインと言えば、魂のこもった熱く激しい指揮、巨匠、カリスマ…と形容されるクラシック界の「スター」のイメージですが、この日のプログラムはモーツァルト一色で、参加の方には意表を突くものだったようです。

 「弾き振り」をする時は左側から

プログラムの始まりと終わりは修道院で演奏されたミサ曲。オジェーの気品ある歌声が会場に響きます。演奏は天井画と鐘の音で荘厳にクライマックスを迎えました。亡くなる半年前に指揮をしたバーンスタインは何を思ったのか…気迫が画面を通して伝わってきます。中盤では41歳当時の彼によるモーツァルトレクチャー。その中で「モーツァルトの偉大さは古今東西の精神を捉える普遍性である」と語り、緻密に分析をしています。そして、ピアノ協奏曲第17番では柔らかなタッチで鍵盤に向かいながらも、やはりダイナミックな指揮で、表情豊かな「弾き振り」を見せてくれました。通常は観客に背中と鍵盤を見せるようなピアノの配置ですが、左側から指揮をするのが彼のスタイルなのだと講師より解説がありました。

講師・梶 吉宏 三重県文化会館館長

「名盤を聴く」は2002年より始まり、参加くださる皆様、講師である梶館長、ボランティア有志の支えによって、今年で19年目を迎えました。この日のプログラムは「良い音楽を届けたい」という共通の想いが強く伝わる構成でした。

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1.モーツァルト:モテット《エクスターテ・ユビラーテ》 K.165(158a) 
 (ソプラノ)アーリーン・オジェー 
 バイエルン放送交響楽団(1990年4月5日 ヴァルトザッセン、修道院付属教会 収録)
2.バーンスタインによるモーツァルト・レクチャー
 ニューヨーク・フィルハーモニック(1959年11月22日 フェニーチェ歌劇場/ヴェニス 収録)
3.モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453
 第1楽章 アレグロ 第2楽章 アンダンテ
 第3楽章 アレグレット フィナーレ プレスト
 (ピアノ・指揮)レナード・バーンスタイン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 (1981年 ウィーン・ムジークフェラインザール 収録)

――――――― 休 憩 ――――――

4.モーツァルト: 大ミサ曲 K.427(417a) 
 (ソプラノ) アーリーン・オジェー
 (メッゾ・ソプラノ)フレデリカ・フォン・シュターデ
 (テノール)フランク・ロパード
 (バス)コルネリウス・ハウプトマン
 バイエルン放送合唱団/バイエルン放送交響楽団(1990年4月5日 ヴァルトザッセン、修道院付属教会収録)
5.モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618映像

参加者の声

  • バーンスタインと言えば『ウエストサイド物語』という程度の知識で出席しましたが、目からウロコ大感激いたしました。すごい勉強をさせていただき感謝!ありがとうございました。ピアニストとしてもすごい!
  • 小ホールでの大画面、迫力ありなかなか良い!!モーツァルトレクチャーはあまり聞いたことのない視点から興味深かった。
  • 今回も内容が濃くすばらしかったです。ありがとうございました。アーリーン・オジェの声すばらしい!
  • コロナで大変な中、今日はいやされました。ありがとうございました。