三重県総合文化センター開館25周年記念事業
三重のまなび2019
桑田真澄講演会「野球がくれた夢とまなび」の事業報告
三重県生涯学習センターの春を彩る「まなび講演会」。今年度は講師に野球解説者の桑田真澄さんをお招きしました。
講演会はまず桑田さんの野球人生をダイジェストで振り返るドキュメンタリー映画の上映により幕を開けました。
続いて万雷の拍手で迎えられた桑田さん。はじめに、野球は素晴らしいスポーツであると魅力を挙げる一方で、実力主義の残酷なスポーツでもあると語られました。
そんな野球の世界から、何事も『表と裏の両立』が大切だとまなばれたそうです。結果ばかりにとらわれず、練習やチームワークといったプロセスにも気を配りながら、現役生活を過ごされたとお話しされました。
そして、野球にとどまらず生活の中でも『表と裏』を意識し、現役引退後の大学生活では法律や経営学、統計学、財務会計など、プロセスを大切にするための学習に取り組まれたそうです。
そして桑田さんはご自身の人生において重要なターニングポイントとなった二つの『挫折』について語られました。
一つ目の『挫折』は小学校低学年のとき。勉強につまずき、やがて厳しい上下関係に耐え切れず大好きな野球からも距離を置いてしまいます。
二つ目の『挫折』は高校生のとき。周囲との体格や実力の差に打ちのめされてしまったそうです。
そんな中プロ野球選手になるという夢をあきらめず、練習も勉強もコツコツと短時間集中型の努力を重ねたそうです。
基本や常識は大切だが、それらが自分にあっているのか、自分らしさを大事にできているかという気付きを得ることで、成績を残すことができたのではないかと語られました。
講演会の後半には、『本物にふれる』ことの大切さについてお話しされました。
そして来場者にも『本物にふれる』体験をということで、PL学園時代、読売ジャイアンツ時代、ピッツバーグパイレーツ時代のそれぞれで実際に桑田さんが使用していたユニフォームと、愛用のグローブをお持ちいただきました。
それぞれのユニフォームにまつわるエピソードをお話しいただきながらの貴重な講演に、客席からは感嘆の声が漏れ聞こえてきました。
続く質疑応答では多くの手が挙がり、桑田さんと野球について、さまざまな質問にお答えいただきました。
講演会の最後には、「試練苦難の連続の人生ですがコツコツと努力し、いろんなことに挑戦していきたい。皆様もひとつでも自分の夢が達成されるよう、お互いに頑張っていきましょう。」とエールをいただき終演となりました。
- 人生の困難、挫折に出会った時、あきらめない、何か方法を見つけ努力すること。小さな努力そして積みかさね…とても学び気付かせていただきました。ありがとうございました。
- 野球に関わったので共感できることが多くあり、大変よかったです。
- 桑田さんの努力、人間力の強さがよく出ており感心しました。
- 観客と桑田さんのキョリが近く、またとても興味深いお話を聴くことができました。ありがとうございました!
- 集中していてあっという間でした。これからも、自分らしく頑張っていこう。と思えるいい機会をいただきよかったです。ありがとうございました。(by虎ファン)