みえアカデミックセミナー2018
移動講座(伊勢市会場)
四日市看護医療大学公開セミナー
「認知症とともに生きる、それを支える5つのヒント」
の事業報告

開催日
2018年11月24日(土曜日)
開催場所
伊勢市立伊勢図書館(〒516-0076 伊勢市八日市場町13-35)
開催時間
13時30分から15時00分まで
講師
四日市看護医療大学 看護学部看護学科 講師 多次 淳一郎 さん
参加人数
48名
参加費
無料

毎年度夏に県内の高等教育機関と連携し、三重県総合文化センターで開催している公開セミナー「みえアカデミックセミナー」。秋からは、更に各市町が加わり「みえアカデミックセミナー移動講座」として出張講座を開催しています。今年度は、熊野市、菰野町、伊勢市、紀北町、伊賀市、御浜町の6市町での開催です。

みえアカデミックセミナー2018移動講座(全6回)の第3回目は、四日市看護医療大学・伊勢市立伊勢図書館と共催して伊勢市の会場にて開催しました。

四日市看護医療大学 看護学部看護学科 講師 多次 淳一郎 さん

四日市看護医療大学 看護学部看護学科 講師 多次 淳一郎 さんを講師にお招きし、知らないことで何となく“認知症”を恐れている方たちの不安が軽くなるように、認知症の基礎的な知識や、認知症の方がどんなことに困り、周囲はどう関わればよいかという日々に活かせる内容をお話しいただきました。

ヒント1 病気を知る
ヒント2 治療を知る
ヒント3 本人の体験を知る
ヒント4 家族の体験を知る
ヒント5 "おせっかい"の大切さを知る

「病気を知る」では、老化と病気の違いを分かっておくことやその原因ごとの特徴を知っておくこと、中核症状(失行・失認・失語・記憶障害・実行機能障害)と周辺症状(徘徊・介護抵抗など)について説明していただきました。
「治療を知る」では認知症の治療には早期の治療を開始することの大切さや、変化の<きざし>について知っておくことや本人ができることを奪わない、出来ないことを否定しないことが重要だとおっしゃられました。また、回想法として音楽療法以外にも、日記を付けたり自分史を書いたりすることも有効だとアドバイスされていました。
「本人の体験を知る」では、病識がある人とない人がいることや、当事者の中には治らない病気を患っていることの恐れを抱いている人がいること、本人の行動には第三者には理解出来なくても本人なりの意味がある事を理解することが大切だともおっしゃられました。また、「家族の体験を知る」では現在の日本においては認知症の介護を行っている家族のケアがまだまだ不十分状態にあると語られ、理想論では生活できない、負の感情を抱くことがあることを介護をする人自身や周囲の人間が認め合うことも大切さと、他者に対して負の感情や大変な現状を自己開示することが重要だと説明されました。
最後に「"おせっかいの"大切さを知る」では、自己責任や公的サービスだけでは限界があるため<共助>の大切さと、まずは地元の地域包括支援センターへ相談に行くことが第一歩になると語られてこの日の講座は終了しました。

  • 講座の様子1
  • 講座の様子2
  • 質疑応答の様子

参加者の声

  • 初めてなので勉強になりました。人ごとではないので聞いているのとないのでは違います。
  • この様な機会でないと学べない内容と思いました。有益な時間でした。ありがとうございました。
  • 認知症の人につらく当たるのも仕方がないと言われて胸がすっとしました。とってもよかったです。ありがとう。講師の方もわかりやすくてよかったです。
  • 資料が詳しくて受講して良かった。
  • 親との接し方の参考になりました。