みえミュージアムセミナ斎宮歴史博物館「イクメン⁉平安貴族の子育てパパ宣言‼」の事業報告
斎宮歴史博物館で10月6日から11月11日まで開催している平成30年度特別展「イクメン!?平安貴族の子育てパパ宣言!!」に併せて、展示を担当された斎宮歴史博物館の角正芳浩さんに、平安貴族たちの子育て事情について紹介していただきました。
まずは、最近よく耳にする「イクメン」とは・・という説明から始まりました。平安貴族は子育ては母親やその両親の役割だったのですが、当時の日記や絵巻などを見てみるとイクメンぶりを発揮する父親像がみえてくる場面があるそうです。平安貴族の結婚や出産についての説明のあと、小野右大臣藤原実資(957-1046)が記した日記「小右記」から、子の誕生と育児に関する記事を抜粋して紹介されました、そこには娘に愛情を注ぎ、大切に子育てをする現代と変わらない父親の姿が書かれていました。その他にも、三条天皇が幼い我が子を斎王として
見送る際に、振り返ってはいけないという決まりを破って振り返ってしまったという場面が書かれた『大鏡』や、源氏物語から、光源氏の子育てについてもお話をされました。
これまであまり注目されなかった平安時代の父親の育児について知る貴重な機会となりました。
生涯学習センター1階では、関連パネル展示も行われており、色鮮やかな絵巻などのパネルが展示されています。
- 平安貴族は恋愛に夢中というイメージが強くあり、子育てなどには目もくれなかったのでは?と思ったりしますが、今日のお話で光源氏ですらイクメンパパの顔を持っていたのかなぁとちょっと認識をあらためました。
- 資料をたくさん準備していただき、当時のイクメン(子育て)の様子がよく伝わってきました。ありがとうございました。
- 興味あるテーマだったので楽しく聞きました。