みえアカデミックセミナー2018
移動講座(熊野市会場)
鈴鹿医療科学大学公開セミナー 
「 熊野古道を歩いた後に食べるカップラーメンはおいしい! おいしいってなんだろう? 」
の事業報告

開催日
2018年10月6日(土曜日)
開催時間
14時00分から15時30分まで
開催場所
熊野市文化交流センター (〒519-4324 熊野市井戸町643-2)
講師
鈴鹿医療科学大学 医療栄養学科 助教 大槻 誠 さん
参加者数
40名
参加費
無料

毎年度夏に県内の高等教育機関と連携し、三重県総合文化センターで開催している公開セミナー「みえアカデミックセミナー」。秋からは、更に各市町が加わり「みえアカデミックセミナー移動講座」として出張講座を開催しています。今年度は、熊野市、菰野町、伊勢市、紀北町、伊賀市、御浜町の6市町での開催です。

みえアカデミックセミナー2018移動講座(全6回)の第1回目は、鈴鹿医療科学大学・熊野市教育委員会と共催して熊野市の会場にて開催しました。

 鈴鹿医療科学大学 医療栄養学科 助教 大槻 誠 さん

鈴鹿医療科学大学 医療栄養学科 助教 大槻 誠 さんを講師にお招きし、人それぞれ違う「おいしい」という感覚を、客観的に解説していただき、そのメカニズムについて迫りました。

まず、「おいしい」とは味覚と嗜好の2つの概念が感覚的そして立体的にからみあって生まれる主観的なものであるという前提を説明されました。続いて、おいしさの感覚要素(視覚・嗅覚・触覚・味覚・聴覚)についてや味覚器の構造について解説され、ミシュランの覆面調査員を例に挙げて、グルメな人とそうでない人との違いは舌の構造の違いではなく実は脳が違うという意外なお話をされました。また、知らない物に対して、つい匂いを嗅いで正体を確認しようとしてしまうよくある行動を例に、「味」と「匂い」の密接な関係や匂いと記憶の関係についても説明されました。

他にも「おいしさ」と食感=テクスチャ―との関係を、商品のキャッチコピーを例にして近年の商品開発ではテクスチャーが重要視されていることについても紹介されました。なぜ人は行列のできるラーメン屋に並んでしまうのかという「おいしさの心理学」や栄養状況・生活環境・時代・年齢などの様々な周りの条件に「おいしさ」が左右されることを説明され、「おいしさ」とは食べ物の中にはなく、食べる人の解釈しだいで決まると語られて、この日の講義は終了となりました。

  • 講演の様子1

  • 講演の様子2

  • 質疑応答では、避難食を美味しく食べる方法について質問がありました。

参加者の声

  • おいしさとは何かという講義の中で食環境の大切さを知ることができ よかった。
  • 食べることの話がこんなに面白いとは知りませんでした。
  • 日常無意識に過ごしてきた食事について、食に対する5感、おいしさの心理等考え方を知ることができたと思います。講義もくわしく説明されていて良かったと思います。
  • ありがとうございました。おいしかった食とかと思い出をたくさん作ってゆきたい。子供たちにそのチャンスを創ってゆきたい。
  • おいしさの感じ方を教えてもらった。これからもおいしく食事を食べたいと思ってます。