みえミュージアムセミナー海の博物館「信じる者はタコが救う?~タコへの信仰と地域の信仰~」の事業報告
鳥羽市立海の博物館で開催中(2018年7月14日から11月25日まで)の特別展「こまったときのタコだのみ まちを元気に、タコに願いを」を企画担当された学芸員の縣拓也さんに、「信じる者はタコが救う?タコへの信仰と地域の振興」と題してお話しいただきました。
先ずは今回の展示に「タコ」を取り上げたことについて、日本は世界一のタコ消費国であり、食べるだけでなく信仰や祈りの対象としても、古来より人の暮らしに密接に関わり続けてきており、日本ほどタコが好きな国はないのではないか、また博物館のある鳥羽市でも美味しいタコは獲れるということを知ってほしくて今回の展示を企画しましたと説明されました。
続いて、
1.タコの生態ととり方
・タコの身体の基本
・タコを取り巻く環境
・タコの取り方と漁具
・浮世絵に見るタコと海女
2.こまったときのタコだのみ
・タコの民話・伝承
・タコと信仰
・タコは聖なる動物?
3.まちを元気に、タコに願いを
・食材としての身近さ
・現代の様々な願掛け
・各地の事例紹介(マンホール、絵馬など)
の順にタコにまつわる様々なお話をしていただきました。
講演中には、タコがザリガニを捕食したり、逆にウツボに襲われるシーンの映像と、鳥取県の福岡神社の蛸舞式神事の映像が流され、参加者の方々も興味深く見られていました。今年は国内のタコの漁獲量が減っており、タコ焼きが一皿1,000円くらいになるかもしれませんと時にユーモアを交えながら、我々の身近な暮らしの中に息づく海の文化を感じ取っていただければとしめくくられました。
会場内では、海の博物館ミュージアムショップも開設され、珍しいタコの柄の手ぬぐいや、絵葉書、書籍類なども販売されました。
生涯学習センター1階のエントランスでは、関連パネル展も始まりました。(2018年9月13日から9月27日まで)
- 面白かったです。タコは日本にとって身近な存在だと知り、タコに親近感が沸きました。お話いただきありがとうございました。
- とても面白いお話をありがとうございました。海の博物館是非訪ねてみようと思っております。
- タコが地域おこしのユニークな存在になっている話には驚きましたが、タコというのは日本人には本当に身近な愛されキャラなんだとしみじみ思いました。